写真:Chanos Maya
地図を見るサンディエゴから北に車で1時間のところにあるテメキュラはアメリカでも比較的新しいワインカントリー。初めてこの地にぶどうの木が植えられた1970年代から40年以上の月日が経ち、2000年を越えたあたりから高く評価されるワインが生産されるようになりました。個性のあるワインメーカーが続々と生まれ、45あるワイナリーは2020年までには100を越えるのではないかと言われています。
ぶどう畑が広がるなだらかな丘陵地帯に糸杉が並ぶ、ヨーロッパのような風景はいつ見てもため息が出るほどの美しさ。あぁワイナリーに来たんだと実感をさせる絶景が広がります。そんなワインカントリーの真ん中に、この景色を眺めながらシェフが腕をふるったグルメな朝食をいただける、とても小さなB&Bがあるのです。
写真:Chanos Maya
地図を見る小高い丘の上にあるインアットヨーロッパビレッジ。一面ぶどう畑と糸杉に囲まれています。B&Bの足元には極上のワインを生産するワイナリー「ヨーロッパヴィレッジ」があります。
ピンポーン!ドアのインターホン鳴らして扉を開けてもらうと満面の笑顔でシェフでもあり、インハウスキーパーのディーンとその奥様が迎えてくれるなんともアットホームなB&Bです。ヨーロッパビレッジのワインとガーデンで採れたフルーツでできたハンドメイドのサングリアをいただきながら、ぶどう畑を見渡すジャグジーなど敷地の中をシェフとともにぐるっと。ゲスト同士で共有するリビングルームには24時間いつでもお茶を入れられるティーサービス、ワイナリー巡りで買ったワインをB&Bで楽しむなら、戸棚からワイングラスを取り出して・・・。「とにかく自由に何でも使って」とのシェフからの一言が。住み慣れた家で過ごすようにリラックスして滞在できるよう、細かい配慮がたくさんされています。
最後にシェフから「明日はプロヴァンスへ連れていくよ」と言われれば、翌日の朝食が南フランス風のメニューだということ。前日から朝食の時間が待ちきれません。
写真:Chanos Maya
地図を見るインアットヨーロッパビレッジの全10室のうち8室はワイナリーの美しいぶどう畑を望むテラスが付いています。残る2部屋は糸杉の並ぶ丘を眺める小さめのお部屋。テラス付きの8部屋はいつも最初に予約が入ってしまうとのことですが、糸杉のお部屋もイタリア・トスカーナを思わせるメルヘンのような景色が目の前に広がり、こちらも決して悪くはありません!予約の際にはホームページなどでお部屋の特徴をよく確認しましょう。
ベッドの上にはパステルカラーのリネンとあたたかなブランケット。ヨーロピアンスタイルのバスルームは小さいけれどとても機能的です。インアットヨーロッパビレッジのゲストルームにはテレビはありません。テレビを見てお部屋にこもるより、ここはぜひ星の瞬くワインカントリーの夜をワイン片手にテラスでのんびり過ごすのがおすすめ。インアットヨーロッパビレッジはどなたかのお宅でホームステイをしているような、肩ひじ張らずに過ごせる心地のよいB&Bです。
写真:Chanos Maya
地図を見るキッチンからのいい匂いで目覚める、そんな距離感のインアットヨーロッパビレッジ。ヘッドシェフのディーン以外に2名のシェフがゲストの朝食の準備を担当しています。たった10室のゲストルームに3名のシェフ。1日の食事で一番簡単でシンプルな朝食。いかに力を入れているかがわかります。
キッチンそばのガーデン。朝食にはシェフが丁寧に育てたガーデンのハーブやフルーツなどオーガニックの食材がふんだんに使われています。またフレッシュジュースにはワインがミックスされ、しぼりたてのオレンジジュースにはスパークリングワイン、アップルジュースにはカベルネソーヴィニヨン、ワイナリーらしいひと工夫がされています。
メニューは日替わりで、フルーツやヨーグルトなどを中心としたさっぱりしたファーストコース、卵などを使ったメインの2コースです。軽くバーナーで炙ったメロンからはシャルドネの香りが、温かいすりおろし人参はトリュフオイルで香りづけ。シェフの作る朝食は、ひと皿にいろいろな料理が少しずつ盛り付けられたブーケのような華やかさです。
シェフ自ら、メニューと材料、調理方法の紹介をしながら各テーブルをまわります。フランス、イタリア、そしてスペインを日替わりで再現する、繊細でアイデアいっぱいのメニューは、まるで各地を旅しているように楽しい一皿。絶景のぶどう畑を眺めながら贅沢な朝食をいただいて過ごす、インアットヨーロッパビレッジの一番優雅な時間です。
写真:Chanos Maya
地図を見るインアットヨーロッパビレッジを囲むぶどう畑できたワインは、丘の下にあるワイナリー「ヨーロッパビレッジ」で味わうことができます。ワインテイスティングは毎日、そしてワイナリー内のウォーキングツアーは水、土、日曜日の週3回行われています。ウォーキングツアーではワイン片手にぶどう畑を歩くことができます。
ヨーロッパビレッジは30エーカーという敷地の中で、フランス、イタリア、スペインとヨーロッパのワイン生産地3カ国のそれぞれの伝統的なワイン造りを1つのワイナリーで再現する、テメキュラでもユニークなワイン造りで知られています。マイクロクライメットという狭い範囲でも異なる微細な環境条件、土質を分析して栽培したぶどうをヨーロッパ各地のスタイルにならって醸造をしています。「創造的で科学」なワイナリーなのです。
毎年品切れも出るというヨーロッパビレッジのワイン。B&Bの朝食などに使われるワインはすべてヨーロッパビレッジのものですが、ソムリエとともに味や香りを比べることができるのはワイナリーだけ。B&Bの目の前で栽培されるぶどうからどんなワインができているのか、じっくり味わいにワイナリーにもでかけてみましょう。
※ワイナリーの営業時間、ウォーキングツアーの催行日は事前にホームページをご確認下さい。
10室しかないインアットヨーロッパビレッジの予約は・・・ホームページにアクセス、もしくは電話、メールのみとなります。週末はだいぶ先まで満室が続く大人気のB&B。僕がメール、電話で受けるだけでコントロールできちゃうくらい小さいインだからね、とシェフは話します。どうぞ計画はお早目に!
たった1泊しかしなければ「せめてもう1日だけでもシェフの朝ごはんを体験したかった」、2泊したあとは「朝ごはんを食べにまた来たい」そう思えるはずです。(金曜日を含む週末は2泊以上の宿泊が必要となるシーズンがあります)ワインの香り漂うテメキュラの町で絶品の朝食・絶景・ワインとグルメに満たされる小さなB&Bを訪ねてみませんか。
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(2024/12/13更新)
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