江ノ電の創設は、1902年の藤沢と片瀬(現在の江ノ島)が開通したときということになっています。その後、1910年に現在の鎌倉まで延伸されて、現在の路線が確立しているので、100年以上の間運行されていることになります。現在ではローカル線の雰囲気を満喫でき、鎌倉や湘南の名所を巡るところから、江ノ電そのものが鎌倉の名物になっています。
写真の355号車は1960年に製造されたもので、現在の江ノ電では最も古い車両でありながら今も現役で使われており、江ノ電のイメージキャラクター的存在も担っています。室内は床が木製のまま残されており、昔の電車の雰囲気を大いに感じることができます。
全線が単線で運行されているので、電車同士の待ち合わせをする駅がいくつかあります。今回は、鎌倉を起点に散策していましたが、そこから最初の待ち合わせがある場所が長谷駅、昼間であれば、下りと上りの電車がすれ違うシーンを見ることができます。
周辺には、四季を通じて味わいある鎌倉の名所、長谷観音があり、大仏までも徒歩十数分で行くことができます。駅前はこぢんまりとしていますが、飲食店は比較的多く、目立つところには、「カフェフラハワイ」というハワイコーヒーを飲める土産物屋もあります。
多くの中小私鉄の例に漏れず、江ノ電にも廃止が噂される時期がありました。ちょうどそのころ、テレビドラマ「俺たちの朝」が放送され、そのシーン中に江ノ電、特に極楽寺駅前がよく映されていたことで脚光を浴びはじめ、それ以降は様々な映像メディアに登場する機会が増え、現在に至っています。
極楽寺駅に隣接して、江ノ電の車庫があります。ここには1931年製でありながらも今なお走れる状態で保管されている通称「タンコロ」108号車を見ることができます。また、江ノ電の車両基地である極楽寺検車区は、随時一般公開されることがあるので、公式サイトをチェックしておくとよいでしょう。
相模湾、正確には湘南の海水浴場をバックに、踏切越しの江ノ電が被写体となった例は、各種映像メディアでも数多く見られます。ならばそのような絶好のシチュエーションはどこに行けば撮影できるのか? …と自然に疑問がわくもので、その場所を訪ねて思い当たる場所を歩いてみました。
その場所を七里ヶ浜駅と稲村ヶ崎駅の間で発見しました。ここには国道134号線と、その裏に細い道があるので、カメラを持ちながら歩いて散策するのがお勧めで、それぞれのベストショットを探すことがまた楽しみといえるのです。
七里ヶ浜駅から国道134号線沿いに江ノ島方面に向かうと、鎌倉高校前駅に行くことができます。好天の日は国道沿いの歩道からでも、よい景色と昔ながらの電車を楽しめます。
江ノ電には、舗装された道路の上の中央を走る場所もあり、そのために、「これは普通の鉄道か路面電車か?」という議論が行われることがしばしばあります。結論だけ書くならば、法律上の「普通鉄道」つまり鉄道線ということになっています。その議論の元となる場所は、江ノ島と腰越の間。電車が通行するとき、脇を走る車は避けなければいけません。
江ノ島駅には、駅舎が小さいながらも、それに不似合いなくらいに立派な待合室があります。鉄道にまつわる希少なアイテムの展示、昔走っていた電車の正面の実物など、待ち時間を忘れさせるような場所になっています。ちなみに、待合室の椅子の色は、江ノ電カラーの緑、ここにもちょっとしたこだわりを感じます。
江ノ電沿線は、全線に渡り景色のよいところが多く、季節によっては紫陽花や紅葉などを被写体にして撮影できます。ちょうどこの時期なら雨でも絵になる風景、これから真夏にかけても魅力的な風景が待っていますよ。
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(2024/9/18更新)
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