写真:やま かづ
地図を見るMRT板南線西門町駅から中華路沿いに南へ約5分、長らく空き地だった場所に「西本願寺広場」がつくられました。
この場所は、日本統治時代の1987年に西本願寺の建設予定地として購入され、1922年から御廟所、鐘楼、樹心会館、輪番所、本堂などが次々と建てられました。そして、1924年に完成した際には、台湾で一番大きな日本式寺院となりました。
第2次世界大戦後は、民間宗教団体に引き継がれましたが、1975年に大規模な火災に見舞われ、大半の建物が焼失しました。その後、周囲は違法な建築物で占拠され、西本願寺跡は長年にわたり、そのまま放置されてきました。
しかし、2005年に台北市政府が、この地区の緑化のために違法建築を取り壊している際、西本願寺跡に残っていた遺物を発見し、それを機に、復元に向けて取り組んできました。
写真:やま かづ
地図を見る「西本願寺広場」中央、盛り土に立っているのが「鐘楼」です。
もともとあった「鐘楼」は第2次世界大戦中に行方がわからなくなりましたが、復元作業の際に、同時期に鋳造された銅鐘を参考にして復元されました。
この「鐘楼」に上ってみると、「西本願寺広場」全体が見渡せ、また、その後ろに迫る高層のビル群とのコントラストは、再建までの長い月日を感じさせるものとなっています。
写真:やま かづ
地図を見る「樹心会館」は当時、実際に民衆を集めて布教を行った建物です。時の台湾総督・児玉源太郎が「樹心佛地(私たちを救おうとする仏様に全てをお任せしましょう)」と書かれた額を西本願寺に送ったことからこの名前がつけられました。
しかし、1975年の火災により、建物の骨組みを含めて大部分が焼失しました。現在の「樹心会館」は当時の資料を基に修復したものですが、和風の中にも洋風の建築様式が見られる興味深いものになっています。
なお、現在では、この「樹心会館」を使って、アートやミュージックなどのカルチャーイベントが開催されています。
写真:やま かづ
地図を見る「輪番所」はかつての住職の宿舎で、竹を編んで土を塗った典型的な和風建築の建物でした。火災後は長らく放置されていたので、修復が決まった際には、既に外壁がひどく損壊していました。そのため、「輪番所」は屋根瓦を残して復元されました。
現在は、「八拾捌茶 輪番所」という台湾のお茶が飲めるカフェとして営業しています。内部もなるべく当時の状態に近いように再現、日本人にとっても懐かしさを感じる和風家屋になっています。台湾茶や台湾スイーツをいただきながら、ほっこりできる癒しの空間、ちょっとのぞいてみませんか?
営業時間 13:00〜21:00(不定休)
写真:やま かづ
地図を見る西本願寺の建築当時、本堂の台座はアリ害を考慮して鉄筋コンクリート造りにし、その上に木造の本堂がつくられました。しかし、1975年の火災のため、本堂を含めた木造部分は全て焼失し、台座と階段、一部の柵だけが残りました。
その後、修復工事では建築上の安全性を考え、台座のみが修築されました。現在、その台座部分には「台北市文献委員会」が入居しており、日本統治時代の台北市内のようすがわかる古い写真や文献を展示しています。また、当時、大流行した日本の歌謡曲も試聴できますので、興味のある方はぜひお立ち寄りください。
開館時間 9:00〜17:00(土・日休み)
台北市内の中心部、西門町駅からもすぐ近くの「西本願寺広場」。今後も、その歴史を後世に伝えるスポットとしてだけでなく、広く人々が集えるようなイベントスペースとしても進化していくようです。
「西本願寺広場」の1ブロック南には大型スーパーマーケット「カルフール」があります。お昼時には、テイクアウトしたお弁当をベンチで広げるOLの姿や、犬の散歩をする近くの住民の姿も見かけます。
日本に由来した歴史的な空間に台北の人々の日常が溶け込んでいる、そのちょっと不思議な感覚に陥る「西本願寺広場」に、あなたもしばし身を置いてみませんか?
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(2023/12/5更新)
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