ヴュルツブルクで必ず訪れたい場所といえば、1981年にユネスコ世界遺産に登録されたレジデンツでしょう。
宮廷建築家バルタザール・ノイマンの指揮のもと建設されたこのレジデンツは、バロック建築様式を代表するヨーロッパでも屈指の領主宮殿として知られています。レジデンツは1740年から1770年にかけて建設され、1765年〜1780年には周囲に庭園が造られました。
建物内は広い空間が広がり、天井が高く、その空間を彩るように美しい装飾がされており、栄光に満ちた時代をまさに体現するかのような内装になっています。その豊かな装飾表現は空間を優雅で華やかなものにしています。また、絵画も大変美しく、特に有名な階段の間の天井には、フレスコ画家ジョヴァンニ・バティスタ・ティエポロの描いた世界一大きいフレスコ画があります。その美しく広い天井を見るためだけにでも訪れる価値があるでしょう。
ヴュルツブルク旧市街からマイン川に向かうとアルテ・マイン橋という15世紀より建設された橋が架かっています。聖人の彫像12体が立ち並ぶ立派な橋ですが、橋の上から眺める景色が美しいと観光客に人気のスポットとなっています。
その景色の中に一際力強く優美にそびえる建築物が見られます。マリエンベルク要塞です。丘の上から市街を見下ろすように建てられています。
歴代大司教の居城であったマリエンベルク要塞はドイツでもっとも古い居城のひとつです。初めはルネッサンス様式の宮殿として築かれ、後にバロック様式の要塞に改築されました。要塞内部はガイドツアーで見学できるようになっています。敷地内にはマインフランケン博物館もあり歴史的に価値のある家具や絵画を見る事ができます。
アルテ・マイン橋のたもとに建つレストラン、アルテ・マインミューレ。川にせり出したテラス席が特徴的で、アルテ・マイン橋を渡る際に目に付きます。
アルテ・マインミューレは1600年代の水車小屋を改築したレストランで、内装は木が全面的に使われていて雰囲気が良いです。料理はドイツ伝統料理とフレンチ風料理が提供されており、料理だけでなくおいしいワインがいただけることでも人気のレストランです。ドイツはビールのイメージが強いですが、西側はワインも有名なのです。店外でもワインをいただくことができ、夕方近くになると店外の橋の上でワイングラスを片手に談笑する人々が多く見られます。
テラス席からはアルテ・マイン橋やマイン川、マリエンベルク要塞が眺められます。美しい景色を眺めながらフランケンワインを片手に食事を味わう時間は優雅なものになるに違いありません。
ヨーロッパに旅した際に一度は宿泊したいのが古城ホテルでしょう。特にドイツには古城ホテルが多く、観光客に人気となっています。
ヴュルツブルクにも、シュロスホテル・シュタインブルクという古城を改装した歴史あるホテルがあります。このホテルは丘の上のワイン畑の中にあり、ホテルからはマイン川沿いの街並みを見下ろすことができます。
ホテル内や客室はアンティーク家具などが置かれ高級感がただよっており、中世の優雅な気分を味わうことができます。また、部屋によってはバルコニーがついており、そこから眺める夜景や朝焼けは大変美しいです。ヴュルツブルクの中心街からはタクシーを利用したほうが良い距離であり、ホテル周辺にはショップもありません。その分、このホテルにはさまざまなコース料理やワインを提供してくれるレストランがあります。暖かい時期であれば、美しい景色を眺めながらテラス席で食事をすることもできます。
建築物や食事と魅力たっぷりのヴュルツブルクですが、なによりも一番堪能していただきたいのはその美しい景色です。マイン川やぶどう畑、そして赤茶の屋根の街並みが織り成す景色は、古き良きドイツを感じられるものとなっています。特に、マリエンベルク要塞やシュロスホテル・シュタインブルクなど、丘の上から街を見下ろす朝日や夕暮れ時の景色はいつまで眺めていても飽きないくらいに綺麗です。
美しい景色をゆっくりと眺める時間を用意しておくことをおすすめします。
上記以外にもドイツで4番目に大きい大聖堂や、華麗な装飾とマリア像で有名なノイミュンスター教会など見どころが多くあります。
歴史あるものを後に伝えようと大切にしている街には、その場所だけの文化や雰囲気があります。そういった場所に訪れることで、日常とは全く違う経験を得ることができます。
古都ヴュルツブルクの歴史を肌で感じながら、その歴史の中で作り上げられてきた美しい街並みを優雅に眺める時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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(2023/12/5更新)
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