鎌倉時代から続く古刹と輝く黄葉の大イチョウ 栃木「鑁阿寺」

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鎌倉時代から続く古刹と輝く黄葉の大イチョウ 栃木「鑁阿寺」

鎌倉時代から続く古刹と輝く黄葉の大イチョウ 栃木「鑁阿寺」

更新日:2016/06/24 11:09

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、中級登山者、ブロガー

鑁阿寺(ばんなじ)は栃木県の南西部に位置する足利市の中心部にあります。鎌倉時代の初期に足利氏により創建された歴史深い古刹で、国宝の本堂をはじめとする県内でも希少価値の高い文化財が多いです。見所は建物だけでなく県内で最大級のイチョウ(公孫樹)の巨木もあります。11月下旬に見せる黄葉に輝く大イチョウの姿は息を呑む美しさ。古の歴史の探訪と大イチョウの鑑賞に、鑁阿寺へのお出かけは如何でしょうか?

鑁阿寺はこんなトコロです

鑁阿寺はこんなトコロです

写真:大木 幹郎

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写真は鑁阿寺の正面です。周囲が堀と土塁で囲まれています。まるで城館の様相。ここ足利市は、室町幕府を開いた足利氏の発祥の地であり、鑁阿寺は居館跡に残る氏寺なのです。
 
鑁阿寺の創建は足利氏の祖たる源義康が屋敷内に大日如来を祀るお堂を建てたのが始まりと云われます。その後、建久7年(1196)、義康の子の足利義兼が正室の時子が死去すると剃髪し、寺号を改め鑁阿寺を創建しました。その後、足利氏八代目の足利尊氏が延元元年(1336年)に室町幕府を創設するに至るなど、足利氏と鑁阿寺も繁栄します。しかし、室町時代から戦国時代の長い戦乱で室町幕府が滅び、この地(足利荘)の統治者も変わる中、鑁阿寺も一部が焼失しますが、関東に入府した徳川家康により天正19年(1591)に再興されました。

鑁阿寺は今でも戦乱による焼失を免れた山門や本堂を始めとする古建築などの文化財が多く残り、現在では市民から大日様と尊ばれ、厄除・開運の祈願寺として多くの参拝者を集めます。

鑁阿寺の見所は?

鑁阿寺の見所は?

写真:大木 幹郎

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鑁阿寺には国や県の文化財に指定されている古建築が多く、これが最大の見所でしょう。特に、質実剛健で重厚な本堂と楼門(山門)と、県内唯一の構造の太鼓橋に、唯一にして最大級の多宝塔が見事です(以下抜粋)。

■本堂  :平成25年8月に国宝に指定
      正安元年(1299)再建、昭和8年に改修
      禅宗様という寺院建築様式の初期の造り
■太鼓橋 :県指定文化財、安政年間(1854〜59)再建
      屋根付きの木造の古橋は県内唯一の貴重なもの
■楼門  :県指定文化財、永禄7年(1564)再建
      仁王像は運慶の作と云われる
■多宝塔 :県指定文化財、元禄5年(1692)再建
      木造の多宝塔では栃木県内唯一で日本最大級
■経堂  :国指定重要文化財、応永14年(1407)再建
      堂内の輪蔵(経棚)に一切経2千余巻が蔵される
■鐘楼  :国指定重要文化財、建久7年(1192)再建
      鎌倉時代から残る貴重な鐘楼建築の遺構

これが黄葉した大イチョウです

これが黄葉した大イチョウです

写真:大木 幹郎

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栃木県指定の天然記念物、鑁阿寺の大イチョウです。幹周は約8.5m、樹高は約30m、堂々たる巨木です。推定樹齢550年という古木の割には目立った損傷が見られず、枝葉を大量に茂らせた気持ちの良い立ち姿です。黄葉の盛りの頃に、陽の光を浴びて黄金に輝く姿は、鑁阿寺の御本尊の大日如来が宿っているように見えたものです。
(※イチョウの写真は2015年のものではありません)

大イチョウの黄葉の見頃はいつ?

大イチョウの黄葉の見頃はいつ?

写真:大木 幹郎

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私の経験(過去4回)では、例年の見頃は11月の下旬で、月末の最後の6日間あたりが特に見頃でした。近隣のイチョウの木が黄葉の見頃を迎えても、鑁阿寺の大イチョウはまだ緑の状態がしばらく続きます。2015年のように紅葉が早い年は、もう6日間ほど早まります。
(※イチョウの写真は2015年のものではありません)

大イチョウの見え方

大イチョウの見え方

写真:大木 幹郎

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大イチョウは、根元から南北に二股に分かれた樹形をしています。西寄りや東寄りの位置からでは、大きく2つに分かれた樹形に見えて、北寄りや南寄りの位置からでは、太く一本の幹に固まったように見えます。見る位置によって、かなり印象が変わるでしょう。近くから見上げれば、屹立する巨木の迫力があります。根元の落ち葉の絨毯も綺麗です。近くに建つ多宝塔や本堂と重ねて見るのも味わいがあります。秋の黄葉だけでなく、夏季の青々とした力強い緑や、冬期の露わになった逞しい枝ぶりの姿も見事なものです。
(この写真は2015年のものです)

黄葉に濡れる古刹

晩秋の鑁阿寺。鎌倉時代から続く質実剛健な古刹が、柔らかな大イチョウの黄葉にしっとり濡れる、そんな景色が広がっています。晩秋の彩りを見納めに、足利の古刹へのお出かけは如何でしょうか。

鑁阿寺周辺の見所として、筆頭は日本最古級の学校史跡であり、日本遺産の文化財に認定された足利学校です。お土産は、鑁阿寺の正面に続く石畳の道に並ぶお店(民芸品、お菓子、食事処)や、観光駐車場と併設される太平記館でお求めください。また、ハイキングでは、展望が良く、尾根上に史跡の多い、行道山がお勧めです。

掲載内容は執筆時点のものです。

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