ドイツにはドナウ川、ライン川、そしてエルベ川の3本の大きな河川があります。
古くから、これらの大型河川はヨーロッパ内の物流を支えてきました。エルベ川の下流近くに位置しユトランド半島の付け根に位置するハンブルクも、その恩恵にあずかった都市のひとつ。遠くチェコにいたるこの河川の影響で中世以降ハンブルクは力を持つようになりました。商業の発展はハンブルクをどの諸侯にも属さない自由都市へと進化させます。
もともとは漁師の町だったブランケネーゼ地区。15世紀末からこの地域の領主による直接統治が始まりました。長い歴史の中ではデンマーク領に入ったこともありました。19世紀以降、海運で財を成した有力者たちが居を構え始めます。20世紀に入りハンブルクに編入されて以降は、市域の中でも高級住宅地として有名になりました。
観光名所が並ぶわけではありませんが、エルベ川を身近に感じられるエリア。ハンブルク観光で外すことはできません。
ハンブルク都心から都市近郊電車に乗って30分ほどで到着。こじんまりとしたかわいい駅です。
駅を降りたら案内板を頼りに川辺まで向かいましょう。交差点ごとに標識がありますので「Elbe」に向かって歩いていきます。
川辺に向かって歩いていく道のりには、伝統的なかやぶきの家なども点在しています。またこの近辺に周りにある建物はおとぎの話に出てくるようなものばかり。市街地とはちょっと違う雰囲気を楽しんでください。
ハンブルクをはじめとする北ドイツの一戸建ての家々では、1階はお客に見せるための部屋といった感覚があります。ですから、路地を入った小さな家々でもカーテンを閉め切っている家はあまりありません。窓からまじまじとのぞくのはちょっとマナー違反ですが、外から少し眺める程度なら問題なし。窓際の飾り付けに注目してみてください。もしかしたら自宅のインテリアの参考になるかもしれません。
さきほども書きましたが、今でも船主や船長の邸宅が多いのが特徴です。船の意匠をモチーフにした家などもあります。
砂浜エリアの近くには、おしゃれなレストランやカフェが並んでいます。ぜひお気に入りを見つけてみてください。おすすめはドイツの街中ではなかなか食べることのできない魚料理。白魚のムニエルもいいですが、酢漬けのニシンが有名です。季節によってはムール貝や牡蠣などもメニューに並びます。ほとんどのレストランは川に面してテラスが設けられています。暖かい時期はもちろん、寒い時期でも毛布などの貸し出しはありますので、夕日を眺めながらのディナーなどがおすすめです。
海のないハンブルクですが、エルベ川の川幅が広いので、ここには砂浜が広がっているエリアもあります。川を下っていく客船やタンカーを間近で眺めるのもいいアイデアです。
対岸には航空機製造会社エアバスの工場があります。滑走路もついた大規模工場なので、運がいいと最新鋭の飛行機が飛ぶ様子を眺めることができるかもしれません。世界最大の飛行機A380の部分組み立てもここで行われました。
こういった感じで、ハンブルク市内の観光にちょっとしたエッセンスを追加する遠足のような体験ができます。北ドイツにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。
行き方:ハンブルク中央駅(Hauptbahnhof)から都市近郊電車S1番を利用してブランケネーゼ駅(Blankenese)で下車。そこから徒歩で15分ほどです。
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(2023/11/29更新)
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