写真:Naoyuki 金井
地図を見る今回ご紹介する「世直し」をしている方は、自らを“王様”と呼んでいます。どこでどうして王様になられたのかは定かではありませんが、きっかけはすべて出身地の山口県萩市にありました。
萩市の偉人の一人に吉田松陰がいますが、王様は「その時代にいかに関わって生きていくか考えて行動していきなさい」という松陰の教えにいたく感動し、画家になるという夢とともに、自分なりのスタイルで世の中を良くしていく「世直し」を志して上京します。
東京芸大を目指すも合格できない苦悶の日々の中で、王様は立川市でストリートミュージシャンやもの造りの活動を始め、ついに1993年に『トム・ソーヤ工房』を立ち上げたのです。
今日より明日が楽しい一日になるように、王様が「世直し」を始めた瞬間なのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るトム・ソーヤ工房のシンボルであるオリジナルキャラクターが『おやじキャラ』。
世に存在する“おやじ”は、どちらかと云えばネガティブな存在で、全く格好の悪い人種なのですが、世に無くてはならない存在であるのも事実。
このことから“おやじ”という存在が、世の中に対して非常に重要なメッセージが発信できる姿ではないかと、まさに神のお告げでもあったかのように、王様は、猛然とおやじキャラを産みだしたのです。
王様曰く、「おやじキャラのコンセプトは“笑いと哀愁”。人々の人生の源泉が、この“笑いと哀愁”に集約されていることから、おやじキャラをシンボル化した」と語っています。
要するに、多くの方に『おやじキャラ』を見てもらうことにより、少しでも世の中が楽しくなるであろうという願いなのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る店内所狭しと並べられたおやじキャラですが、このおやじキャラグッズは実に多彩です。
《おやじハロウィーンやクリスマス》《おやじ布袋》といった「イベントが台無し!?」と思われる季節関連の“1点もの”から、《おやじポシェット》や《おやじフラワー(髪止め)》など「一体誰が使うんだ」と考えさせられる“実用品”などなど、多種多彩でクスッと笑えるユニークな品ぞろえ。
興味深いのは“笑いと哀愁”漂うストーリーグッズで、さなぎ〜幼虫〜蝶々に育つストーリーを持つ《プルプルおやじ虫くん》は、ちょっと感動を覚えるほどのクールさです。
そして著者一押しが、写真の《はにかみおやじ》で、まさにおやじのはにかんだ姿が“笑いと哀愁”そのものを醸し出している逸品です。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る王様の世直し活動は工房だけではなく、実に幅広い活動をされています。その時代にどう関わるかをテーマに、日々の生き様を検証しつつ、地域住民と深く関わっているのです。
その例としては、福生市の歴史や文化を伝えるアートコミュニティ『福育プロジェクト』での講演や、青梅市や府中市などの福生市周辺などのイベントで出店している『世直し御開帳』です。
更に圧巻は、日本文化の伝承と親しまれる“おやじ”を目指して、『世直しおやじ紙芝居』や浄瑠璃の伝統芸能を継承したチャリティコンサート『新内世直し三味線』、そして『豆千代姐さん』の色物お座敷など、溢れる才能で多彩な活動をしています。
マルチな活動こそが王様の世直しの真骨頂で、多岐にわたる世直しこそが世の中を更に楽しませるのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るこうした活動が目を引くのか、或いは異様な店舗が興味深いのか、昨今メディアの取材も多く、おやじキャラも徐々に全国的な人気になりつつあります。
様々なイベントなどの招待や、新グッズへのリクエストも多くあり、現在、全国の方がおやじキャラグッズが購入できるようにと通販も行われています。
王様は、「とにかく、この活動を通じて一人でも人生が楽しくなってくれればよいのです」と語っており、王様ある限りまだまだ続いていくのです。
福生に生まれた摩訶不思議な駄雑貨屋『トム・ソーヤ工房』は、若者を中心にその輪が広がり始め、子供からおやじまで徐々に「世直し」が広まっています。
これで少しはメディアで取り上げられる理由が理解いただけたでしょうか。理解するには時間のかかりそうなお店ですが、あまり深く考えずに軽い気持ちで訪れてみてください。
本当に真面目な王様が、息をもつかせぬマシンガントークで、あなたの心に入り込んできます。そして王様の「世直し」を受けて、人生楽しく過ごしてみてください。
「旅の恥はかき捨て」、福生に来られたらディープな人気店を是非、覗いてみてください。
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(2024/12/14更新)
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