穂高のモルゲンロートを見よう!長野の「涸沢ヒュッテ」に泊まって北アルプスの絶景を満喫

穂高のモルゲンロートを見よう!長野の「涸沢ヒュッテ」に泊まって北アルプスの絶景を満喫

更新日:2016/05/20 15:49

Kaycom Dのプロフィール写真 Kaycom D 秘境絶景トラベルライター
長野の上高地から、目の前に穂高連邦が連なる涸沢カールまでの道のりと、北アルプスの大自然に抱かれた山小屋「涸沢ヒュッテ」のご紹介。涸沢カールからは、目を見張るような山岳の絶景が続き、その先にたどりつく涸沢ヒュッテでは、名物のおでんを食べながらテラスで山の空気と風景を堪能。また夜には宝石が散りばめられたようなカラフルなテントの灯りや、早朝には山々が赤く染まるモルゲンロートも見られます。

上高地から横尾まで

上高地から横尾まで

写真:Kaycom D

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観光地として人気の上高地から出発。この周辺には、河童橋や明神池などの見所もあり、登山客ではない観光客の姿も多く見られます。
しばらく森の中の平坦な道を歩いて行くと、井上靖の小説「氷壁」にも出てくる「氷壁の宿 徳沢園」があり、そこを過ぎると「横尾山荘」に到着。この宿は山小屋ですが立派なお風呂があり、宿泊者限定で入浴が可能。環境保護のため石鹸の類は利用できませんが、山の中でお湯に浸かれるというのはとてもありがたい。

横尾は槍ヶ岳などへ行くルートの分岐でもあり、時間によってはたくさんの登山客で賑わっています。また、ここからしばらく水場がなく本格的な山道になっていくので、この小屋の前でしっかり準備を整えてから出発しましょう。
涸沢ヒュッテへは、山小屋の前の梓川に架かる横尾大橋を渡っていきます。

絶景の涸沢カール

絶景の涸沢カール

写真:Kaycom D

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横尾からしばらく進むと左手に屏風岩が姿を現し、さらに森を抜けるといよいよ絶景で名高い涸沢カールのはじまりです。
北アルプスに囲まれたU字の谷は、両側から山が迫り圧倒的な迫力。正面から強い日差しが照りつけると、雪のある時期は真っ白な斜面に太陽光が反射し、上下左右から眩い光に包まれる感じです。まるで魚眼レンズをつけた状態で光のトンネルの中を歩いているよう。

涸沢カールの途中から、穂高連邦と涸沢ヒュッテが前方に小さく見えてきます。まわりの景色が壮大すぎてなかなか近づいてきてくれませんが、山小屋で飲むキンキンに冷えたビールを目標にがんばりましょう。

北アルプスに囲まれた涸沢ヒュッテ

北アルプスに囲まれた涸沢ヒュッテ

写真:Kaycom D

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横尾からだいたい3〜4時間で涸沢ヒュッテに到着。穂高の麓に建つヒュッテはとても大きく立派で、小屋の前にある展望テラスからの景色は最高です。
到着したらぜひ、このテラスでビールと一緒に名物のおでんをご賞味ください。目の前に広がる絶景の中、長い道のりを歩き終えた後で食べる熱々おでんは、どこかの高級ホテルのフルコースより美味しく感じられるはず。

小屋の後ろには穂高連邦がドーンと聳え、そこを登る人の姿も小さく見えます。
また、小屋の脇にはテント場があり色とりどりのテントが設置されているのですが、この風景を山の斜面を少し登って上から眺めると、花が咲いているようでとても綺麗。夜にはテントの明かりが星のように広がり、ちょっとした写真スポットにもなっています。

涸沢ヒュッテの宿泊

涸沢ヒュッテの宿泊

写真:Kaycom D

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チェックインして中へ入ると、客室には二段になった寝床がズラッと並んでいます。通常の収容人数は約180人ほどですが、人気の山小屋だけあって紅葉の時期などの混雑するときは、ひとつの布団に2〜3人で寝ることも。混雑時期は山小屋の公式サイトに掲載されているのでチェックしてから行くといいかもしれません。
山小屋には客室の他に談話室や、夏には診療所も開設され気になるトイレも綺麗。

食事つきで宿泊した場合は、朝夕とも食堂でいただきますが、この食事はテント泊の宿泊者も利用できます。必要な場合は当日の16時までに受け付けで申し込みましょう。また食事のない素泊まりや、朝夕食のどちらか一方のみ、朝食をお弁当に変更することも可能です。

朝焼けに赤く染まる穂高連邦

朝焼けに赤く染まる穂高連邦

写真:Kaycom D

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この山小屋へ来たらぜひ早起きして、穂高連邦が朝焼けに染まる姿(モルゲンロート)を見てください。日の出の時間は山小屋のスタッフに聞けば教えてくれます。朝日が昇ってきて山頂からだんだんと赤くなっていく様子は、山に囲まれた大自然の舞台の中で見る壮大なショーのよう。

小屋の周りでは、カメラを構えたたくさんの登山客がシャッターを切り、あちこちで静かな歓声が上がります。
気象条件に恵まれなければ見られない光景なので、もし見れたら何かいいことがあるかも。

最後に・・・

上高地から涸沢ヒュッテまでは道のりは体力が必要ですし、雪のある時期は雪崩もおきることがあるので充分注意してください。

涸沢ヒュッテは冬期は休業ですが、ゴールデンウィークから営業を再開(営業日は要確認)し、この時期には鯉のぼりが飾られます。目の前で繰り広げられるモルゲンロートは圧巻なので、登山技術に自信のある方はぜひがんばって登ってみてください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2008/04/28−2008/04/30 訪問

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