小田原市「松永記念館」電力王にして茶人、松永安左ヱ門が愛した終の棲家

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小田原市「松永記念館」電力王にして茶人、松永安左ヱ門が愛した終の棲家

小田原市「松永記念館」電力王にして茶人、松永安左ヱ門が愛した終の棲家

更新日:2015/11/24 17:12

M Maririnのプロフィール写真 M Maririn 旅行ブロガー

明治から昭和にかけて電力事業を展開し「電力王」と呼ばれ、また茶人としても造詣の深かった松永安左ヱ門。2015年秋にNHKのドラマの主人公としてもとりあげられたのは記憶に新しいところです。

松永安左ヱ門は晩年を小田原で過ごしました。その邸宅が現在も「松永記念館」として保存・公開されていています。

松永安左エ門を知ろう

松永安左エ門を知ろう

写真:M Maririn

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明治8年長崎県壱岐市に生まれた松永安左ヱ門。慶應大学で学んだ後に実業家となり、特に電力事業に情熱を傾けてきました。終戦後は日本の復興のために、戦時中は国営であった電力会社を解体し9つの民営電力会社に再編成するという大事業を成し遂げたのです。

又、昭和31年に松永安左ヱ門が委員長を務めた「産業計画会議」では日本経済のために様々な提言をし、高速道路の整備や東京湾を横断する道路の建設、国鉄の民営化などその多くが実現されています。

松永記念館の門を入ってすぐ目に入る「松永記念館・本館」には松永安左ヱ門のゆかりの品々や写真、自筆の書などが展示されていてその業績を知ることができます。

庭園を散策しよう

庭園を散策しよう

写真:M Maririn

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庭園には広々とした池があり、その周りを散策路でめぐれるようになっています。ところどころに奈良・平安時代の石造物が置かれ、四季折々の花や紅葉を楽しむことができるこの庭は「日本の歴史公園100選」にも選ばれている名園。

池のほとりには三越百貨店社長や中外商業新報(のちの日本経済新聞)社長などを歴任した野崎廣太の別荘に建てられた国登録有形文化財の茶室「葉雨庵(よううあん)」が移築されています。

終の棲家・老欅荘

終の棲家・老欅荘

写真:M Maririn

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松永安左ヱ門は、昭和21年にそれまで住んでいた埼玉県から温暖な気候の小田原に転居してきました。本宅は目白にありましたが亡くなるまでもっぱらここで過ごし、敷地に自生している推定樹齢400年の大きな欅の木にちなみ「老欅荘(ろうきょそう)」と名付け、終の棲家としたのです。「老欅荘」は国登録有形文化財に指定されています。

還暦を過ぎてから茶道を始め、自らを「耳庵」と号した松永安左ヱ門。敷地の高台に二十坪程の母屋を建て、十年ほどの年月をかけて増改築を行った家は茶人としてのこだわりが随所に反映されています。

写真は「本玄関」と呼ばれる土間を外から眺めたもの。壁をくりぬいた窓は松永安左ヱ門が自らデザインされたと言われています。伝えによると松永安左ヱ門は平安時代をイメージしたとか。平安時代の何をイメージしたのか、皆さんそれぞれ考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

耳庵・松永安左エ門のこだわり

耳庵・松永安左エ門のこだわり

写真:M Maririn

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建物の多くの部屋は茶のもてなしが出来るようにつくられています。部屋の細部にまでこだわって工夫がなされていながら、さり気なく周りに自然に溶け込んだ意匠の数々。それを最も感じられるのが「鎖の間」と呼ばれる八畳和室の北側の面です。

障子の向こうには滑らかな曲線の大きな櫛形がきられ、障子にそのシルエットがほのかに映し出されています。また障子の建具を黒くすることによって、光の差し込む和紙の白さとのコントラストを感じられるつくりに。障子の手前上の天井は煤竹をならべ、あえてゆるく塗られた白漆喰が素朴な味わいをだしています。

この部分を含め各部屋にちりばめられた松永安左ヱ門の美意識を存分に味わってください!

松永安左ヱ門の思い

松永安左ヱ門の思い

写真:M Maririn

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十畳広間と呼ばれるこの客間の縁座敷が松永安左ヱ門のお気に入りの場所。電力再編や産業計画会議に足しげく通う傍ら、ここで茶や読書を楽しんだとか。この座敷から見る秋の紅葉の景色はとても美しく、松永安左ヱ門もしばし眺めていたそうです。

日本の将来の姿を思いめぐらし、精力的に復興・発展に尽くした松永安左ヱ門。多くの政財界人・文化人が訪れ賑わいを見せた老欅荘。戦後の日本を育てる源ともなったこの場所に来て、松永安左ヱ門のようにじっくりと思いを深めてみませんか。

終わりに

「松永記念館」は箱根登山線「箱根板橋駅」下車、または小田原駅より箱根行バス「上板橋」もしくは「板橋」下車。徒歩10分ほどです。

松永記念館の周りは政治家・山縣有朋や大成建設の創業者・大倉喜八郎など政財界人が居を構えていました。古い建物も残っていて落ち着いた雰囲気を味わえる場所なので、散策してみるのも楽しいですよ!

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/11/17 訪問

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