写真:ろぼたん
地図を見る小樽には多くの歴史的建造物が残されています。その中でも数が多いのが、港町として発展したときの名残である石の倉庫です。現在では北海道の銘菓として有名なスイーツ店やお土産屋さん、飲食店などで再利用されています。
今回ご紹介する「北一ホール」もそのひとつ。港町として急激に発展していた時代、海を埋め立てるため、更には陸揚げした貨物を保管するために、坂や山を切り出し、軟石と呼ばれる加工しやすい石を採掘。それらを使って倉庫を作りました。重厚で趣き満点の倉庫群や運河などは小樽を代表する景観となっています。
写真:ろぼたん
地図を見る「北一ホール」では毎朝8時45分の開店時に、167個の石油ランプにひとつひとつに火を灯しています。その点灯作業は誰でも見学可能。「ホヤ」と呼ばれるガラスをセットし、その上に「カサ」をのせていく作業はまるで儀式のように厳かな雰囲気です。
全ての作業はとても丁寧なのですが、スタッフの皆さんの手際がよすぎて10分〜15分もあれば、あっという間に全てのランプがセットされます。
写真:ろぼたん
地図を見る全てのランプに火が灯ると、ゆっくり大きなシャンデリアが天井に上がっていきます。クルクルと回転しながら吊るされ揺らめく光はまるでハリーポッターの魔法がかかったような瞬間。そしてランプが全て定位置にセットされると、間接照明が消えランプの灯りだけがゆらゆらと館内を照らすのです。
営業時間内であれば、いつでも幻想的なランプの灯りの中で時を過ごすことができますが、開店時間は魔法のような空間が作られていくオススメの時間帯です。オープンサンドとドリンクのモーニングセットなどもあるので朝食をココで食べて、小樽観光を始めるという選択肢もありではないでしょうか?
写真:ろぼたん
地図を見る小樽に残る石の倉庫は、防火のために一役買った実益を兼ねたものです。外から見れば、石で出来た石造の倉庫と思ってしまうのですが、実は先ほどの写真からもわかるように枠組みや梁などは木でできているのです。明治時代に港町として発展するスピードがあまりにも早すぎたため、より加工しやすく短期間で出来る木造にしたのだとか。建築上の分類では木造にあたるというのが小樽の倉庫の特徴なんですよ。
また、ランプのホヤにも使われているガラスの製造は、明治時代、生活必需品だった石油ランプから始まったといわれています。その後、漁業用の浮き球としても製造・販売。「北一硝子」では、グラスや醤油挿し、インテリア用品やアクセサリーなど様々なガラス製品を作っており、質の高い細工は人気で種類も豊富。お土産品としてもオススメです。
写真:ろぼたん
地図を見る「北一ホール」のある倉庫の中に入ると目に入る線路も印象的です。線路の横には思わずタモリさんもツッコンでいたウッカリ者の足袋の足跡が。写真左側に続いているのがわかるでしょうか?
小樽港に水揚げされた貨物を運び入れるために利用したトロッコの線路が現在も残されており当時の様子を思い浮かべることができますよ。足跡は意外とはっきり残っているので、自分の足と大きさを比べてみては?昔の人の足型だなんて、そこに生きてきた人を感じる瞬間かもしれませんよ。
小樽は札幌から快速電車で約35分、高速バスで約1時間というアクセスのよい人気の観光地です。札幌の街並みとは全く違う港町の風情たっぷりの小樽散策で一休みするのにピッタリの「北一ホール」は、小樽の歴史が詰まった、幻想的な喫茶店ですよ。時の旅人になったかのような特別な時間が過ごせるはず。
最後にせっかくだからタモリさんがブラブラした通りを歩いてみたいという人はMEMOにリンクしたNHKのHPを参考に散策されてはいかがでしょう。代表的な小樽運河やメルヘン交差点、お土産屋さんが連なる堺町通り、金融街として発展した小樽、坂の街小樽を味わえる魅力的なルートです。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/9/18更新)
- 広告 -