写真:やま かづ
地図を見る香港映画といえば「アジアのハリウッド」と呼ばれ、香港映画の代名詞であるカンフーアクションを始めとして、ハードボイルド、ホラーなど、数々のユニークな作品をつくり出してきました。また、それと並行して、ブルース・リー(李小龍)、ジャッキー・チェン(成龍)など、実際にハリウッドで活躍する俳優も誕生し、世界中に香港映画ファンが誕生しました。
そんな香港映画ファンのためにつくられたのが、尖沙咀(チムサーチョイ)のウォーターフロント・プロムナードにある「アベニュー・オブ・スターズ(星光大道)」でした。
「アベニュー・オブ・スターズ」には人気俳優のブロンズ像、手形などが設置され、香港映画ファンの名所となっていましたが、このほど、プロムナードの改修のため移転し、近隣地区に「ガーデン・オブ・スターズ(星光花園)」及び「スターギャラリー(星光影廊)」として復活しました。
写真:やま かづ
地図を見る尖東(チムトン)にある「ガーデン・オブ・スターズ」の中央には天を仰ぐ女性の大きな像が建てられています。これは、香港のアカデミー賞とも称される「香港電影金像奨」のブロンズ像をかたどったもので、この「ガーデン・オブ・スターズ」のシンボルともなっています。
ここには、映画の名場面を描いた壁画、かつての映画の撮影現場を再現した像、俳優、監督たちの手形などが集められており、「ガーデン・オブ・スターズ」は香港映画に尽力した人々に対してのリスペクト広場となっています。
写真:やま かづ
地図を見る「ガーデン・オブ・スターズ」の数ある見どころの中でも、ひときわ人気の集まっているのがブルース・リーのブロンズ像です。今にも「アチョー!」と聞こえてきそうな雄姿の前でポーズを決めて、写真に納めようとする人たちが絶えず集まってきます。「香港映画=ブルース・リー」、この単純な公式が、今なお健在なことを改めて知らされる一幕です。
ちなみに、その隣にも颯爽とたたずむ女性のブロンズ像が建てられています。彼女はアニタ・ムイ(梅艷芳)で、歌手としても女優としても香港の芸能界に大きな功績を残しました。ジャッキー・チェンの映画でもマドンナとしてたびたび共演しているので、映画を見れば思い出す人もいるはずです。
<注>
ブルース・リー像は、2019年1月ビクトリアハーバー沿いに移転しました。
写真:やま かづ
地図を見るかつての「アベニュー・オブ・スターズ」は、ハリウッドのチャイニーズシアター前のようにスターの手形が石畳に数多くはめ込まれていました。
しかし、ここ「ガーデン・オブ・スターズ」では、スタンドプレートにして展示されています。日本人になじみのある映画スターとしては、香港四天王と呼ばれ、今では大御所となったジャッキー・チュン(張学友)やアーロン・クオック(郭富城)、あるいは「愛人/ラマン」で世界的に有名になったレオン・カーフェイ(梁家輝)のものなどがあります。
写真:やま かづ
地図を見るさらに広場を奥に進んでいくと、アンディ・ラウ(劉徳華)、ジェット・リー(李連杰)、マギー・チャン(張曼玉)、トニー・レオン(梁朝偉)などの手形スタンドプレートも並んでいます。
プレートの手形と自分の手を合わせてみると思いのほかぴったりきたりして、同じアジア民族が頑張ったんだなあとヘンな誇りを感じたりもします。
写真:やま かづ
地図を見るMTR尖東駅から西に延びる地下街には「スターギャラリー(星光影廊)」が広がっています。ここでは、1920年代に香港で初めて撮られた長編映画から始まり、1970年代の「ドラゴン」シリーズのブルース・リー、「ミスター・ブー」シリーズのマイケル・ホイ(許 冠文)、「デブゴン」「霊幻道士」シリーズのサモ・ハンキンポー(洪 金寶)、1980年代の「男たちの挽歌」シリーズのチョウ・ユンファ(周 潤發)、そして、年代を超えて数多くのヒット作を生み出しているジャッキー・チェンまで、香港映画の100年を超える歴史をたどることができます。
当時のスターたちの写真、映画ポスター、名場面や名セリフのパネルを時系列で追いかけながら、その懐かしさに思わず声が出ているファン、記念撮影しているファン、それぞれの時代に浸っている姿を見かけます。
行き方は簡単、MTR尖沙咀駅から尖東駅「J」出口に向かって地下道を歩いていると「スターギャラリー」があります。また、尖東駅「P1」出口を上がると「ガーデン・オブ・スターズ」があります。両スポットはそれほど離れていないので地下街を通ってアクセスすることができます。
現在のウォーターフロント・プロムナードの再改修工事は2019年1月終了し、「ガーデン・オブ・スターズ」及び「スターギャラリー」が常設地となります。
香港映画ファンの方のみならず、香港映画といえばブルース・リーやジャッキー・チェンしか知らないという方にとっても興味深いスポットになっていますので、ぜひお立ち寄りください。
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(2025/2/14更新)
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