写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る人吉の大通りから路地へ曲がり少し行けば、ひっそりと佇む「新温泉」があります。
木造の建物はとても年季が入っていて、青いトタン屋根に長年の雨風に耐え忍んできた黒ずんだ板塀。このような姿のまま平成の時代も普通に営業を続けられています。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る一歩入れば、さらに時間が止まったような風景が広がります。
脱衣所の使い込まれた板張りの床は黒く光り、壁にはいつの頃のものかはわかりませんが、かなり古めかしい看板が掲げられています。
どこを見てもイマドキなものは何もなく、使い古されたベンチがさらに味わい深さを増しています。
そして、灰皿も設置されていて、このご時世に脱衣所で喫煙も出来ます。
写真:温泉ソムリエぐっち
地図を見る浴室には浴槽が2つ。ひとつの浴槽には湯口からお湯が滾々と注がれ、並々と満たされていますが、もうひとつの浴槽はほとんど湯が入っていません。お店の方に聞けば、どうも近年湯量が減ったため、ひとつの浴槽をメインに使われいるとのこと。
コンクリート製の床や浴槽は、長年による温泉成分等でところどころ変色し、とても歴史を感じさせられます。
湯の温度は熱くもなくぬるくもなくの適温のため、ゆっくりと浸かることが出来ます。
湯に浸かりながら浴室を眺めていると、きっと今がいつの時代か錯覚することでしょう。
人吉の温泉はウーロン茶のような色を呈しているところが多くあります。これは一般的に「モール泉」と言われ、植物起源の有機質を含んだ温泉で、浴感としてはツルツルします。もちろん「新温泉」も薄いウーロン茶のような色を呈しています。
また、人吉には「堤温泉」「鶴亀温泉」といった鄙びた温泉がありますが、日本全国に点在するこのような鄙びた温泉は建物の老朽化や運営者の事情で年々数が減っていますので、もしいつか行ってみようと思われた方はお早めに行かれることをお勧めします。
◆新温泉
【住所】熊本県人吉市紺屋町80−2
【泉質】アルカリ性単純温泉
【湯の使い方】源泉かけ流し(加水なし・加温冬季のみ有り・消毒なし)
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(2024/10/16更新)
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