写真:盛 千夏
地図を見る前述のとおり、カタルーニャ州タラゴナ県バイス(Valls)村が発祥の料理です。
一見その細長い形から「カルソッツ」(Calçots)は長ネギの一種と思われがちですが、実は分類は玉ねぎ。旬は11月〜4月ですが、天候にかなり左右されるので確実に食べたい方は、12月〜3月にカタルーニャ州を訪れるのがよいでしょう。
「カルソッツ」の調理法は至ってシンプルで、ネギを丸ごと網に載せ直火で外の皮が真っ黒になるまで焼き上げます。
カタルーニャ地方では、家族や友人が集まり前菜に「カルソッツ」を食べ、その後同じ網でバーベキューを楽しんだり、マシア(Masia)と呼ばれる郊外の一軒家風レストランで旬の「カルソッツ」を食べるのが寒い時期の定番です。
写真:盛 千夏
地図を見る筆者のバルセロナ在住の友人たちが口を揃えて勧めるのが、バルセロナ市内にある「マウール」(Maur)。
市内に2店舗あるレストランで、どちらも中心部や観光地からのアクセスは良好です。
「マウール」には、カルソッツの季節になると特別メニュー「カルソタダ」(calçotada)が登場します。こちらのメニューを頼めば、「カルソッツ」と焼き野菜(アーティチョークなど)、パン・コン・トマテ(パンにトマトとニンニクをすりつけて、オリーブオイルをかけたもの)、お肉の炭火焼きの盛り合わせ+付け合わせの白インゲン豆+デザート+飲み物が付いてきます。
これなら注文も簡単ですし、値段も25ユーロ(2015年)とリーズナブルです。
写真:盛 千夏
地図を見る「カルソッツ」は、素焼きの皿に入れられ、「ロメスコソース」(Salsa Romesco)とともにサーブされます。
この「カルソッツ」に欠かせない「ロメスコソース」(Salsa Romesco)の原材料は、トマト・ニンニク・パン・アーモンド・ドライ赤ピーマン・ローズマリー・オリーブオイル・ビネガー・塩・こしょう。
「カルソッツ」は外側が真っ黒に焦げていますがご安心下さい。テーブルにはエプロンと手袋が用意されているのでそれらを素早く装着し、写真のように左手でネギの青い部分(中側)をつまみ、右手で根元から一気に外側の皮を引っこ抜きます。
すると現れるのが真っ白でジューシーなネギ。
これを「コメスコソース」にどっぷり浸し、腕を思いっきり上げ、ネギを高く持ち上げてから口をあーんと上に向けてガブっといただきます。
「カルソッツ」をただの焼きネギと思うなかれ。ジューシーで甘いネギと「ロメスコソース」の複雑なうま味に虜になること間違いなしです。
写真:盛 千夏
地図を見る野菜の炭火焼きを食べ、素朴な味のパン・コン・トマテにはまり、さらに「カルソッツ」まで完食し、おなかに隙間がなくなってきた頃に出てくるのが、肉の炭火焼き盛り合わせ。
写真で1人前です。こちらのプレートには、豚と羊の炭火焼きの他に、カタルーニャ地方名物のブティファラ(Butifarra)というソーセージが付いてきます。
パン・コン・トマテ、カルソッツ、ブティファラと1回の食事で3つもカタルーニャ地方の名物料理が食べられる素晴らしいメニュー構成です。
付け合わせの白インゲン豆もおいしいので、ぜひ胃袋の限界まで挑戦してください!
今回ご紹介したレストラン「マウール」はバルセロナに2店舗あります。
Maur Urgell
住所:Calle Urgell, 9 08011 Barcelona
電話:93 423 98 29
木のテーブル、レンガの壁でスペインの田舎家風で雰囲気抜群です。
Maur Muntaner
住所:Calle Muntaner, 121 08036 Barcelona
電話:93 454 88 69
こちらは、白を基調としたインテリアでモダンなお店です。
どちらの店も、地元民に大人気の平日ランチがあるので、予約をしない場合はスペインのランチ時間の少し前13時30分に入店するとよいでしょう。
気軽な雰囲気のレストランなので、子連れももちろんOK。子供が大好きな炭火焼きピザもたくさんあります。
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(2023/11/29更新)
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