フランスのロイヤルファミリー勢ぞろい!サン・ドニ大聖堂

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フランスのロイヤルファミリー勢ぞろい!サン・ドニ大聖堂

フランスのロイヤルファミリー勢ぞろい!サン・ドニ大聖堂

更新日:2015/11/30 18:20

澁澤 りべかのプロフィール写真 澁澤 りべか 西洋史ブロガー

パリ北部のサン・ドニ。2015年11月にパリで起きたテロの首謀者が暮らしていた場所として、日本でもよく知られるようになりました。
この街には歴史ファン、『ベルばら』ファン必見の教会があります。フランス王家ゆかりのサン・ドニ大聖堂です。ステンドグラスの美しさもさることながら、注目すべきは聖堂内を埋め尽くす棺や墓標の数々。その全てが王族のもので、地下ではルイ17世の心臓も公開されています。

ゴシック建築の傑作サン・ドニ大聖堂

ゴシック建築の傑作サン・ドニ大聖堂

写真:澁澤 りべか

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メトロの13号線「バジリク・ド・サン・ドニ」駅で降り、少し歩いて市庁舎の建物を過ぎると立派な教会が現れます。それが「サン・ドニ・バシリカ大聖堂」です。
サン・ドニ(聖デュオニシオス)は3世紀半ばに殉教したパリで最初の司教。モンマルトル(“殉教者の山”の意)で首をはねられたあと自分の首を持ってしばらく歩き、ついに息絶えたその場所に建てられたのがこの大聖堂です。

ごらんのように今は右側にしか塔がありません。左の塔は1837年に落雷によって崩落してしまいました。尖塔とステンドグラスを備えた典型的なゴシック様式。シャルトル大聖堂にもある「エッサイの樹」を表したものやおなじみのバラ窓など、ステンドグラスだけでもため息の出る美しさです。

ネクロポリスと化した堂内

ネクロポリスと化した堂内

写真:澁澤 りべか

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内陣に向かって歩を進めると、たくさんの人が箱の上に横たわっているのが見えます。実はそれらはフランス王家の人々の棺!
フランク王国(5世紀)の初代王クローヴィスから始まりメロヴィング朝、カロリング朝の王族たち、そしてフランス王国のカペー朝、ヴァロワ朝の王族たち・・・その数ざっと70人。大理石のフタは生前の姿をそのままかたどっています。ここは王家の墓所なのです。

中でもとりわけ大規模な墓が3つあります。ルイ12世とその妃のもの、アンリ2世とその妃カトリーヌ・ド・メディシスのもの、フランソワ1世とその家族のものです。立体的な造りで、本人たちは巨大な墓の上にひざまづいて祈りのポーズをとっています。ほぼ等身大の像です。
ただしフランス革命中に教会が荒らされて遺骸が持ち去られたため、どの棺も空です。

ルイ16世とマリーアントワネットもここに

ルイ16世とマリーアントワネットもここに

写真:澁澤 りべか

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堂内の「サン・ルイの礼拝堂」と呼ばれる場所には、フランス革命でギロチンにかけられたルイ16世と王妃マリー・アントワネットの像があります。この像は王政復古を果たしたルイ18世(ルイ16世の弟・プロヴァンス伯)の命で作られ、1830年ごろに完成したものです。
静かな大聖堂の中で一心に祈りを捧げる二人。その姿は彼らを襲った悲劇を思いおこさせ、少し切ない気分にさせます。ちなみに画面左端に見えているのはフランソワ1世の墓。

ルイ16世とアントワネットの墓もこの大聖堂の地下にあります。ここへ来たなら忘れずに地下聖堂(クリプト)に降りてみてください。

アントワネットの黒い墓標

アントワネットの黒い墓標

写真:澁澤 りべか

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地下にはサン・ドニの墓があるほか、ブルボン王朝の歴代王(アンリ4世、ルイ13世、ルイ14世など)の心臓がまつられています。またブルボン家の人々の墓標などがあります。

ルイ16世とマリー・アントワネットの遺体は処刑後、パリ市内の共同墓地、マドレーヌ墓地に埋葬されましたが、王政が復古したおりにルイ18世の命により掘り出されてサン・ドニ大聖堂に納められました。

写真はルイ16世、マリー・アントワネット、ルイ18世、そしてアントワネットの息子ルイ17世などの墓標が並ぶ様子です。1975年に設置されたものなので、まだ新品同様に黒光りしています。

ルイ17世の心臓

ルイ17世の心臓

写真:澁澤 りべか

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マリー・アントワネットの息子ルイ・シャルルは革命勃発当時4歳でした。8歳のときに父が刑死。同時に彼は便宜上の国王ルイ17世となります。しかし即位することも統治することもなく、牢に捕らわれたまま10歳で亡くなりました。

写真はこのたった10歳で病死した幼い王の心臓です。彼の遺体を解剖した医師がひそかに持ち出し保存していたもので、この心臓とアントワネットの遺髪とのDNAを照合した結果、心臓は間違いなくアントワネットの息子のものであることが判明しました。2004年のことです。
こうして世界史における長年の噂であった「ルイ17世生存説」にピリオドが打たれました。

おわりに

ゴシック建築の典型として、また王家の墓所として見所満載のサン・ドニ大聖堂。いかがでしたか?
フランスの歴史に詳しい方、フランス革命に興味のある方にぜひおすすめしたい教会です。歴史上の有名人たちに会えたような気分になれます。

入口付近に無料の日本語パンフレット(A4三つ折り)があるので、最初にそれをもらって地図を見ながら見学すると便利です。そのPDF版を関連メモの2つ目のサイトで見ることが出来ます。
地下聖堂では有料のオーディオガイド(フランス語・英語など。日本語なし)も借りられます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2010/07/01 訪問

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