写真:Lady Masala
地図を見るイギリスと聞いて「紅茶」や「アフタヌーンティー」を連想される方も多いのではないでしょうか。優雅なイメージのあるアフタヌーンティーですが、ここで、その歴史を振り返ってみましょう。
イギリスで紅茶文化が最盛期を迎えたのは、ケンジントン宮殿で生まれ育ったというヴィクトリア女王が君臨したヴィクトリア朝のことでした。
上流階級の人々は、夕方から始まる観劇などの社交に忙しく、遅い時間にならないと夕食をとることができなかったといいます。
軽い昼食が一般的であった当時のこと、女性たちが、午後の空腹を紛らせようと紅茶とお菓子を楽しんだのがアフタヌーンティーのはじまりであるといわれています。
写真:Lady Masala
地図を見る季節の花々が咲きほこる美しい The Sunken Garden の先に見えるのは、かつては宮殿の温室であったというレストラン「The Orangery(ザ・オランジュリー)」。ここでは、ブレックファーストやランチのほかに、「アフタヌーンティー」(12時から18時)を注文することができます。
紅茶とともに運ばれてくるのは、素敵な三段のティースタンドに盛られたサンドイッチ、スコーン、ケーキ。正式には、下の段から順にいただきますが、その時々の気分で好きなように食べてもマナー違反にはなりません。
中段のスコーンに添えられているのは、ストロベリージャムとクロテットクリーム。生クリームよりも濃厚でバターのようにこってりとしたクロテットクリームは、スコーンとの相性が抜群です。
最初はスコーンだけで、次はクロテットクリームをのせて、最後にジャムを添えてと、組み合わせによって何通りものおいしさを楽しむことができます。
写真:Lady Masala
地図を見るケーキのひとつとして添えられているのは「ヴィクトリア・サンドイッチケーキ」。女王の名前が冠されたこのケーキは、夫であるアルバート公を亡くして喪に服していた女王を慰めるために考え出されたのだとか。
スポンジケーキの間にジャムをはさんだだけのシンプルなケーキは、クセがなく万人に愛される味です。
アフタヌーンティーでは、「きゅうりサンドイッチ」が定番であることをご存知でしたか。今でこそ、どの季節にも安く手に入る野菜のひとつですが、ヴィクトリア朝においては、高級食材であったといいます。
上流階級の紳士淑女は、広大な土地を所有し、農園を経営していました。収穫したばかりのきゅうりをパンにはさんでゲストをもてなすことは、広い農園を維持することができる財力を持っていることの証、つまりは、きゅうりが富の象徴であったというわけです。
ヴィクトリア女王ゆかりのケンジントン宮殿でいただくアフタヌーンティー。そのおいしさと優雅な雰囲気は格別。ぜひとも味わってみてください。
ケンジントン宮殿は、緑が美しいケンジントン・ガーデンズの敷地内にあります。アフタヌーンティーを楽しんだ後は、宮殿内を見学し、広い公園をゆっくりと散策してみてはいかがでしょうか。
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(2023/12/11更新)
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