写真:古都の U助
地図を見る酒蔵の町「伏見」は、お酒の町というだけでなく、坂本龍馬ゆかりの「寺田屋」はじめ、数多くの名所・史跡のある観光地としてとても人気のある場所です。
もちろん随所に建ち並ぶ酒蔵の光景は圧巻で、特に濠川沿いは春は桜やユキヤナギ、夏は柳並木、冬場は椿も美しく、南浜地区一帯は京都市の景観整備地区にも選ばれています。
京都は米所というわけではないのですが、かつて幕府があった頃には全国から米が集まり酒造りが盛んになったといわれ、室町時代には洛中・洛外あわせ300軒以上の造り酒屋があったと記録に残っています。
伏見界隈に今のように酒蔵が建つようになったのは、今から400年ほど前。豊臣秀吉が伏見城や淀城を建て、一帯の交通を整備してからのことです。
幕末には鳥羽伏見の戦いがあり、一帯は戦火を受け、月桂冠も一部は被災しましたが本家や酒蔵が被災をまぬがれ今日に至っています。
写真:古都の U助
地図を見る平成5年まで月桂冠の本店として利用されていた「伏見夢百衆」の建物は、1919年(大正8年)に建てられたもので、近代化産業遺産の指定も受けています。
すぐそばに宇治川や宇治川派流が流れる為、水害に備えて表玄関には石段や石囲いが設けられ周囲よりも高くなっていて、石段を登って店内に入ります。
歴史ある酒蔵が多い伏見界隈ですが、月桂冠は特に歴史が古く創業は1637年まで遡ります。
月桂冠の歴史については、伏見夢百衆から徒歩ですぐに「月桂冠大蔵記念館」があるので、ぜひそこで詳しく見ていただきたいと思います。酒造用具類やかつてのポスターなどの展示、酒蔵見学や試飲、お土産販売などもあり大人気の観光スポットとなっています。
写真:古都の U助
地図を見る伏見夢百衆の店内に入ると、手前にお酒やお土産の販売コーナーがあり、その奥に喫茶席があります。
内装やインテリアは建設当時の面影を残したとても落ち着いた雰囲気で、和風建築でありながら随所に洋風の工法も使用されています。
伏見夢百衆では伏見の17の蔵元のお酒3銘柄をセットにしたきき酒セットが(各750円)用意され、伏見のお酒を存分に味わうことができます。でも、お酒に弱い方でも大丈夫。
ノンアルコールのメニューもありますし、お庭の緑や家具等内装は落ち着いたカフェの雰囲気です。
座席も約50席あり広々として天井も高いので、春と秋の行楽シーズンのピーク時以外ならゆったりとくつろぐ事ができます。
写真:古都の U助
地図を見る伏見夢百衆ではきき酒セットの他、伏見の名水を使用したコーヒー・紅茶、酒まんじゅうや酒カステラ、清酒アイスクリーム(単品650円、コーヒーor紅茶のセットも有り)なども用意されています。
清酒アイスクリームはすっきりとしたバニラアイスに別添えのお猪口で出てくる日本酒をお好みでかけて食べるスタイルで、アイスクリームが酒枡の中に入れられて登場するのもお酒の町らしくて嬉しいです。
アイスにかけるお酒は長期熟成させた古酒「うなぎのねどこ」か、日本酒リキュールの「柑熟柚子檸檬」の2種類のうちどちらか好きな物を選べます。
「うなぎのねどこ」は20年以上熟成させた古酒で、芳醇な香りとどこか洋酒のような味わいが楽しめる琥珀色をしたお酒です。
「柑熟柚子檸檬」は、ユズとレモンをたっぷり使用した酸味のきいた日本酒リキュールで、アイスにかけると爽やかなデザートに変身します。
写真:古都の U助
地図を見る伏見夢百衆のお土産コーナーでは伏見の酒蔵のお酒や酒まんじゅう、甘酒飴、また京都の老舗の和菓子なども販売されています。
特にお酒のコーナーは充実していて、ビンやラベルがずらりと並び、ちょっとした資料館のようで見ごたえがあります。
精米歩合(一般にお米が多く削られる程お酒のグレードは上っていき、60%以下で吟醸酒、50%以下までお米を削ると大吟醸となります)や、日本酒度(甘口か辛口か)、酒米の種類、醸造アルコールの使用の有無などが表記されているので、好みのお酒を探す手助けになります。
「伏見夢百衆」では伏見一帯に20以上ある酒蔵の地図や、観光パンフレットの取り扱いもあるので、名水や名刹、史跡めぐりなどの休憩にもってこいです。
酒蔵のエリアにありながら、お酒を飲まない方でも気兼ねなく利用することができますよ。
(月曜定休、ほか年末年始等お休みあり)
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(2024/12/2更新)
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