雪が深々と降る京都市内の寺社・庭園は見逃せない別世界

雪が深々と降る京都市内の寺社・庭園は見逃せない別世界

更新日:2015/12/22 13:00

週末の夜半から雪が降る! そんな天気予報が出たら、思い切って京都に出かけてみませんか。
年に数回、訪問している人でも雪が降りしきる古都の景色は滅多に見ることはできません。
ぜひ、前の晩から宿泊して、早朝の美しい雪景色を堪能されてはいかがですか。京都の印象が一変します。

雪に映える朱色の建造物と広々とした境内、そして大鳥居が印象的な「平安神宮」からスタート

雪に映える朱色の建造物と広々とした境内、そして大鳥居が印象的な「平安神宮」からスタート
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繁華街に近い「八坂神社」や「東寺」、「二条城」、「京都御所」は早朝から数多くの観光客が訪れるため、暴風雪でない限り、踏み荒らされていない雪景色を見る事は至難の業です。

ところが地下鉄東西線「東山」駅や京阪線「神宮丸太町」から歩いて訪れることができるにも関わらず「平安神宮」はちょっと穴場。
人も少なめで大鳥居や琵琶湖疎水、大極殿を模した外拝殿など降りしきる雪が映える建物がたくさんあります。
また、境内が広いため、広々とした空間で雪景色を楽しむことができます。

しかも「平安神宮神苑」に入らなければ拝観料無料というのも嬉しい限りです。

観光客が立ち入らない「岡崎別院」はまさに水墨画の世界

観光客が立ち入らない「岡崎別院」はまさに水墨画の世界
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「平安神宮」北の丸太町通りを東に向かうと「岡崎別院(親鸞上人屋敷跡)」が見えてきます。

観光客が訪れるような寺院でないため、ひっそりと静まり返った境内の様子はまるで一枚の水墨画のよう。タイミングが良ければ水仙の花も愛でることができます。

お隣の狛うさぎで有名な「岡崎神社(東天王)」とお間違えのないようにご注意を。

東北や北陸の古刹と見間違うようなモノクロームの別世界「金戒光明寺」

東北や北陸の古刹と見間違うようなモノクロームの別世界「金戒光明寺」

「岡崎別院」と「岡崎神社」の間の坂道を北に進むと「金戒光明寺」の境内に入ります。

京都大学の東側であるにも関わらず、東山の高台ということもあり、雪の日の早朝はここもあまり人を見かけません。
御影堂(大殿)から見る山門や三重塔(文殊塔)の雪景色は見応えがあります。
また、雪が止んでいれば、会津藩殉難者墓所のあたりから街なみを一望することができ、これまた絶景です。

降ってよし、止んでよしの雪景色の名所としておすすめです。

紅葉の名所として有名な「真如堂」。実は雪景色も素晴らしい

紅葉の名所として有名な「真如堂」。実は雪景色も素晴らしい

「金戒光明寺」の境内をさらに北に進むと鈴聲山真正極楽寺、通称「真如堂」に着きます。

落葉樹の森に囲まれた「真如堂」の本堂や三重塔は静寂さの中に生命力を感じる不思議な景色を見せてくれます。
また、塔頭も数多くあり、「岡崎別院」に負けない静寂な風情を見て楽しむことができます。

やや歩いて行くには難儀な場所にありますが、それだけの雪景色は楽しめるものと思います。

最後は南禅寺別荘群の一つ「無鄰菴」で雪景色を楽しむ

最後は南禅寺別荘群の一つ「無鄰菴」で雪景色を楽しむ

雪景色を楽しむ岡崎界隈を巡る散策の終わりは東山を借景とする別荘群の一つ、「無鄰菴(むりんあん)」の庭園。
雪の別荘庭園は入園者も少なく、お昼近くになってもまだまだ美しい雪景色を楽しむことができます。

琵琶湖疎水から引いた浅い川が流れる池泉回遊式庭園は七代目小川治兵衛が作庭したもの。
ひとしき降り積もった雪を溶かしつつ流れる川はやがて訪れるであろう春を予見させ、モノクロームの世界に残る庭園内の緑も生命力を感じさせてくれます。

また、別荘内から見る雪景色の庭園は外で見る景色と風情が異なり、内と外という2つの景色が楽しめるおすすめのスポットです。

みなさまにお願い

雪景色は一人だけで楽しむものでなく、京都に住む人と訪れる人すべての楽しみかと思います。
ベストショットを撮影しようとむやみに歩き回らず、境内や庭園内を踏み荒らすことのないよう配慮いただければと思います。

また、足下は滑りやすくとても危険です。
今回紹介したルートには坂道や石段なども含まれています。
スノーブーツや着脱式の滑り止めなども利用しつつ、転落事故など起こさないよう、慎重に散策してください。

ちなみに「本願寺(西本願寺)」などのお寺さんや市内の大学ではライブカメラで映像を配信しています。どうしても旅に出かけられない場合は、こちらで雰囲気を楽しんで見るのも一興です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/02/14 訪問

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