ヴィリニュスの旧市街(歴史地区)を歩いてみると、様々な様式の教会が実にたくさんあることに驚くでしょう。次々に支配者が変わり、その度に建築様式も内容も変えられてきた悲しい歴史を象徴しています。
とはいえ、ヴィリニュスを訪れる旅行者にとっては、こっちを見ればゴシック、あっちを見ればルネッサンスと、コンパクトな街の中で異なった様式の建造物を一度にたくさん見れるのは、とても魅力。まるで街全体が博物館のようです。
中でも、旧市街の中心にあるレンガのゴシック様式が目を引く「聖アンナ教会」には注目。
教会の向かいには、パッチワークをまとった大きな木が建っています。冬には厳しい寒さをむかえる手工芸が盛んなリトアニアらしいこの風景、教会とのコラボは必見です。
他国の支配を受けながら複雑な歴史を刻んできたバルト三国の人々にとって、記憶に残る場所があります。
1989年、ソ連からの独立を求めるバルト三国の人々が手を繋ぎ、600kmに渡って作られた「人間の鎖」。
リトアニアのヴィリニュス、ラトビアのリガ、エストニアのタリンを結んだ人々の手、長い鎖は、世界に独立を訴えかけました。その人間の鎖の起点となる記念すべき場所が、ヴィリニュスの大聖堂広場です。
ギリシャ神殿のような真っ白い大聖堂の手前には、高さ53メートルの鐘楼が建っています。その鐘楼の近くには、上の写真にある「奇跡」と描かれた踏石があり、踏石の上で3回転すると願いが叶うという言い伝えがあります。
旧市街の南側にある「ハレス市場」は、野菜、肉、魚、乳製品、日用雑貨まで何でも揃う、とても大きな市場。市場といっても、まるで駅舎のような立派な建物は、18世紀末の領主の館で、以降改修を繰り返して今に至っています。
市場の中で特に目を引くのが、お肉のコーナー。ベーコンやソーセージなど、加工肉の宝庫です!地元の皆さんは大量に購入していきますが、旅行客にはちょっと手が出しにくいので、街中のレストランでリトアニアの名物料理をいただきましょう。
もちもちしたジャガイモの中に肉団子が詰まった「ツェペリナイ」と、ピンク色のスープ「シャルティーバルシェイ」は、リトアニアの代表料理なので、是非お試しを。
ヴィリニュス旧市街の東側、ヴィリニャ川の向こうに「ウジュピス」という地区があります。少し寂れた雰囲気がする地区ですが、近年はアート関係の催しが開かれたり、芸術家や若者が住むようになっている注目のエリア。これといった観光スポットはないですが、街のあちこちに天使のモチーフや、アーティスティツクな落書きなどが見られます。
ウジュピオ橋の手前には「UZUPIO RES PUBLIKA(ウジュピス共和国)」という立て札があります。実は、1997年、当時のヴィリニュス市長が街を元気にしようと、"ウジュピス共和国"宣言をしました。
正式に共和国(国家)として認められてはいませんが、憲法や国歌もあり、年に一度(4月1日)だけはウジュピオ橋の手前に検問所も設けられるというので、一体どこまで本気なのか!?4月1日にウジュピスを訪れる方は、念のためパスポートをお持ちください。
それと、ウジュピオ橋の付近には見つけると幸せになるといわれる「ウジュピス人魚」もいますので、こちらのチェックもお忘れなく。
ヴィリニュスの新市街にも、是非訪れたいスポットがあります。
まず、ゲディミノ大通り沿いにある「KGB博物館」。
過酷な取締りを行なっていた旧ソ連時代の国家保安委員会(KGB)やナチスの犠牲者を哀悼する博物館です。
そして、さらに北のほうへ足を伸ばすと、ネリス川の湖畔には、杉原千畝さんの記念碑があります。
リトアニア第2の都市カウナスには、杉原千畝さんがいた元日本領事館が一般公開されている杉原記念館がありますが、ヴィリニュスにあるこちらの記念碑でも、杉原さんが発行したビザの複製を見ることができます。
この記念碑周辺には桜の木が植樹されていて、日本から遠く離れたリトアニアの地で、多くの尊い命を救った日本のシンドラーが称えられています。
バルト三国と聞いても、どんな三国なのか、どの辺にある国なのか、あまりピンとこない方もまだ多いと思いますが、最近じわじわと人気が出始めています。
特にリトアニアは、映画『杉原千畝』を見て、興味を持たれる方も多いかもしれません。
リトアニアはリネン(亜麻)が有名で、クォリティの高いリネン製品やナチュラル雑貨、そして特に女性に人気の亜麻仁オイルなどが安く手に入るので、ショッピングが楽しい。
また、唐沢寿明さんも仰っていたように、リトアニアの女性は本当に美しい人が多いですよ!
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(2025/2/10更新)
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