白木の扉を開けると、館内はしんとした空気に包まれています。「私設図書館」を利用する人々は黙々と勉学に勤しみ、漫画や本を読みふけり、時にはぼんやりと思索にふけります。共通しているのは個の時間があり、静けさの中で作業に集中できるということ。多くの公的な図書館では「読書」以外での座席の利用が禁じられていますが、ここでは違います。受験勉強をしてもお菓子を食べても、司書さんから怒られるようなことはないのです。「公的な図書館の欠点を補う」ことを設立の所以とし、自由で落ち着ける空間となっています。誰でも気楽に利用でき、作業に没頭できる図書館。京都の学生たちから愛され続けるのも頷ける素晴らしさです。
公的な図書館では出来ないいくつかのことが、この「私設図書館」では許されています。たとえば飲食が自由であること。お菓子・飲み物・お弁当・カップ麺などの持ち込み、飲食が許されるのは私設図書館ならではの魅力です。また、入館時に入館料(2時間以内250円)を支払うのですが、コーヒー・紅茶券1枚が必ずついてくるので、ゆったりと寛いで施設を利用することができます。温かいお茶をいただくことができるなど、自宅と同じようにリラックスして読書・勉学に励めます。電源が全席に設置されているので、スマホを充電しながら本を読むことも可能です。
市バス「銀閣寺道」を降りると目の前に「私設図書館」はあります。一見するとカフェのように見え、なんだろうと思って通り過ぎてしまうかもしれません。銀閣寺近辺に立ち寄ることがあればぜひ、思い切って足を踏み入れてみてください。「私設図書館」には図書カードは存在しません。面倒な登録も必要なく、散歩途中でも気軽に立ち寄れます。途中入退出も自由で座席が指定制のため、一度立ち寄ってからまた戻って来ることもできます(席を取られてしまうという心配もありません)。土日・祝日は少しだけ混雑しています。
全国でも古くから運営している「私設」の図書館はめずらしいです。こちらの図書館は京都の銀閣寺周辺という街中にありながら、他県の人にはあまり知られていない落ち着いた場所です。バス停のすぐ真横にありますので、銀閣寺へ行くことがあればぜひ立ち寄ってみてください。普段集中力が途切れてしまうという方も、こちらの「私設図書館」でなら不思議と読書や作業に没入できるはず。カフェではなくあくまで「図書館」ですので、利用者が作業に集中できるように配慮しつつ、個の時間に入り浸れる静けさを楽しんでみてください。
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