写真:カノオミツヒサ
地図を見る和田浦駅までは、東京駅から特急と普通電車を乗り継いで、およそ2時間半。安房鴨川まで高速バスを利用しても、同じく2時間半ほどで到着です。
潮風が渡るホームに降り立つと、さっそく鯨がお出迎えです。(上記写真)頭部のみのレプリカですが、迫力がありますね。
改札外の待合室には、鯨に関する資料がパネル展示されています。日本近海にいる鯨の種類や、鯨の分布図などが解説されていて、捕鯨について簡単に学ぶことができますよ。
駅からは徒歩で、「シロナガスクジラ全身骨格」を見に行きましょう。
写真:カノオミツヒサ
地図を見る和田浦駅から徒歩10分、クジラ広場に到着です。こちらには、世界で最も大きい動物であるシロナガスクジラの全身骨格(複製)が展示されています。原骨格は1880年代にノルウェーで捕獲されたもので、推定体長26メートル、推定体重106トンのビッグサイズです。
大きなあごの骨を見ていると、こちらまで飲み込まれてしまいそうですね。胸びれの部分には指の骨まで付いていて、まるで人間の手のようです。頭に丸く空いた噴気孔など、注意深く観察していきましょう。
隣接する和田コミュニティセンターの「くじらぼ広場」では、漁や解体に使われる道具類が展示されています。ナガスクジラのひげや、マッコウクジラの歯といった珍しいものもありますので、あわせて見学してみて下さい。
続いては、道の駅「和田浦WA・O!」へ向かいましょう。
写真:カノオミツヒサ
地図を見るクジラ広場から和田コミュニティセンターの中を抜けると、目の前にあるのが道の駅「和田浦WA・O!」です。2012年11月オープンした施設内には、お食事処「和田浜」と、直売所「みなみや」があります。
正面から入ると、そこは「WA・O!アトリウム」。天井に飾られた「万祝(まいわい)クジラ」が、旅人を迎えます。「万祝」は房総の漁師さんたちの晴れ着で、大漁だった年の翌年の正月は、「万祝」を着て初詣をしていたのだとか。大漁旗のようにカラフルで、大胆かつ勇壮なデザインが特徴的です。先述の「くじらぼ広場」にも、貴重な一着が飾られていますので、お見逃しなく!
さて、次はお食事処「和田浜」へ入りましょう。
写真:カノオミツヒサ
地図を見る「和田浦WA・O!」のお食事処「和田浜」では、和田漁港で水揚げされた新鮮な海の幸や、名物のクジラ料理が楽しめます。
「くじら刺身」や「くじらカツカレー」などに目移りしますが、こちらの看板メニューは「くじら竜田揚げ給食」。お盆の上にはメインの竜田揚げをはじめ、コッペパン、牛乳、スープ、季節の果物が並びます。揚げたてサクサクの鯨肉はとてもジューシーで、旨味がたっぷり!コッペパンとの相性も良く、食が進みますよ。
アルマイトの食器が郷愁を誘い、昔話に花が咲きます。懐かしい思い出とともに、美味しい給食を頂きましょう。
最後に、直売所「みなみや」へ行ってみましょう。
写真:カノオミツヒサ
地図を見る地元の新鮮な野菜が手に入る、直売所の「みなみや」。しかし、やはり目立つのは鯨を扱った商品です。冷凍の鯨肉をはじめ、房総土産として人気が高い「くじらのたれ」(ツチクジラの干肉)、大和煮、カレーといった加工品がズラリ!
食品だけでなく、タイピンや箸置きなどの小物も揃っています。可愛らしい鯨のアイテムは、お土産に最適です。
そして、注目なのは惣菜コーナー。ここでは地元の人気店「くじら料理 ぴーまん」のくじら弁当が販売されています。和田浦産のツチクジラを100パーセント使用していて、ご飯の上では鯨のカツが存在感を誇示しています。食感は牛肉に近いのですが、たんぱくな味わいで箸が止まりません。ヘルシーで栄養たっぷりな鯨肉を、存分に味わいましょう。
いかがでしたか?アカデミックな資料にふれ、絶品の鯨メニューが味わえる和田浦。鉄道の駅と道の駅がすぐ近くにあるので、車を用意しなくても手軽に観光できます。
また、「和田浦WA・O!」から徒歩2〜3分の場所にある和田浦海水浴場は、散策にピッタリ。平成18年に「快水浴場百選」に認定された海は驚くほど透明度が高く、磯遊びも楽しめますよ。
かつて房総半島を旅した俳人・正岡子規は、『房州の 沖を過行く 鯨哉』と詠んでいます。みなさまも和田浦を旅して、鯨の魅力に迫ってみませんか?
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この記事を書いたナビゲーター
カノオミツヒサ
はじめまして。カノオです。普段は自家製キャラクターのペンギンたちを引き連れて、都内各所のエリアガイドを作成しています私のテーマは「安・近・短」です。東京近郊の、安くて楽しめるスポットをご紹介します。遠…
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