これが「細雪」の家だ!芦屋・谷崎潤一郎旧邸「倚松庵」

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これが「細雪」の家だ!芦屋・谷崎潤一郎旧邸「倚松庵」

これが「細雪」の家だ!芦屋・谷崎潤一郎旧邸「倚松庵」

更新日:2015/12/17 13:51

結婚歴3回、引っ越し歴は約40回。小説だけでなくその私生活も華やかだった文豪・谷崎潤一郎の旧邸が、兵庫県芦屋市に残されています。「細雪」のモデルとなった「倚松庵(いしょうあん)」は三番目の妻・松子夫人と暮らしていた当時のものです。折しも2015年は谷崎の没後50年、翌2016年は生誕130年にあたる記念すべきタイミング。そんなメモリアルイヤーに訪れたい、「大谷崎」ゆかりの芦屋をご紹介します。

昭和レトロな邸宅、小説のモデルとなった「倚松庵」

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芦屋市の住吉川沿いにある「倚松庵(いしょうあん)」に、谷崎潤一郎は7年間住んでいました。総計40回超えな引っ越し歴の文豪が、生涯でもっとも長く住んでいた場所です。三人目の妻・松子との結婚生活時の家で、「細雪」のモデルにもなっています。当時の同居人は松子以外にも、その連れ子の恵美子と、松子の姉妹の重子・信子、そして女中さんがいました。(小説の中ではそれぞれ、幸子、悦子、雪子、妙子のモデルです)。昭和の雰囲気漂う屋内へ一歩入れば、そこはもう「細雪」の世界です。写真は1階の応接間で、お話の中でも一番よく出てくる部屋になります。

当時使われていた家具や「細雪」の部屋が堪能できる

当時使われていた家具や「細雪」の部屋が堪能できる
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石造りの暖炉に古い電話機、蓄音機や書斎など、小説の場面とともに谷崎一家の賑やかな暮らしぶりが目に浮かぶ屋内です。復元された調度品により昭和レトロな雰囲気が感じられる部屋には、実際に使用されていた椅子(写真中央、一番左の一脚)や机も置かれています。物語に出てくる「三枚扉」や「食堂」が実体となって目の前にあるのは感慨深い体験です。

「こいさん、頼むわ。〜」で有名なあの部屋

「こいさん、頼むわ。〜」で有名なあの部屋
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かの有名な小説の冒頭シーンは幸子の部屋が舞台でした。2階へ上がるとそのモデルとなった和室を見ることができます。この八畳間には鏡台が置かれており、「こいさん〜」のシーンが目の前で展開されているようです。他にも2階には谷崎自筆の書簡など、貴重な資料が保存されています。1階に降りれば谷崎の文学全集が取り揃えられており、自由に手に取り読めるので、まだ小説を読んだことがない方も訪れたその日から楽しむことができます。つい長居したくなってしまう不思議な家です。

かつて「反高林の家」とも呼ばれ、震災を耐え抜いた家

かつて「反高林の家」とも呼ばれ、震災を耐え抜いた家
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実は「倚松庵」は今ある場所より南に建っていました。六甲ライナーの建設に伴い移築され、その際に行われた耐震工事のおかげで阪神大震災の被害を最小限にとどめています。昔あった場所にちなみ「反高林(はんたかばやし)の家」とかつては呼ばれていたそうです。2階建ての建物は保存状態も良く、中の見学は土日に無料で行えます。アクセスは阪神「魚崎」駅から徒歩6分、または六甲ライナー「魚崎」駅から徒歩2分です。

大文豪にまつわる品が見られる「谷崎潤一郎記念館」

大文豪にまつわる品が見られる「谷崎潤一郎記念館」
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芦屋を訪れる際、忘れず向かいたいのが「谷崎潤一郎記念館」。こちらには氏が渡辺千萬子(松子の息子の嫁。晩年氏が夢中になった)へあてた手紙や、谷崎にまつわる女性たちの写真・遺品が展示されています。当時の谷崎の本も保存されており、その装丁の豪華さには目をみはるばかりです。表紙を赤黒の漆で塗った「春琴抄」など、谷崎のこだわりが感じられます。また関連書籍も販売されており、普通の本屋さんでは入手しにくい小説や随筆類が購入できるのも魅力です。

2015年と2016年は谷崎潤一郎メモリアルイヤー

今年没後50年、翌2016年に生誕130年となる大文豪・谷崎潤一郎。各地にちらばる谷崎ゆかりの地とともに、2016年にはその小説も再読したいところです。ご紹介した芦屋以外にも、京都の「潺湲(せんかん)亭」や神奈川の「湘碧山房」など、谷崎の旧邸として有名な家は各所に残されています。自身の女性関係をもとに小説を創作していたという「大谷崎」、その旧邸を訪ね魅惑の世界へ思いをはせる旅はいかがでしょうか。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/13 訪問

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