「護摩(ごま)」というのは簡単に言うと、炎の力で煩悩を焼き尽くすという、真言宗や天台宗の密教の祈祷です。密教というのは師から弟子に口伝される教えで、護摩を焚けるのはその教えを受けついでいる阿闍梨のみ(簡単に言うと…です)。
初詣に人気があるのは、護摩を焚いてもらえるお寺なのです。
川崎大師同様、毎年トップ3にランクインする成田山新勝寺も真言宗のお寺で、それに続く浅草寺(もとは天台宗)もやはり密教を受け継ぐお寺です。さらに言うと○○大師と呼ばれるお寺(例えば、西新井大師、佐野厄除け大師など)は弘法大師を戴いているので、やはり護摩を焚いて祈祷してもらえます。人々がどれほど護摩に期待を寄せているかわかりますね。
川崎大師では12月30日までに予約申し込みをしておくと、元旦午前零時のお護摩札をいただくことができます。
初詣というとずっと昔からの習慣のように思ってしまいますが、実はそんなに古くはないのです。
江戸時代までは一家の主人が家を代表して、年末から元旦にかけて地元の氏神様に泊まりこむ(年篭り)という習慣がありました。それが泊まり込みをせずに年末と元旦に分けてお参りするようになり、この元旦参りのほうが初詣のもとといえます。
明治時代になると交通機関が発達し、遠くの寺社へ出かけることもできるようになり、そこで登場するのが電鉄会社のキャッチコピー
「初詣は川崎大師へ!」。
それまでは元旦参りとか恵方参りとか言われていましたが、ここから初詣という言葉に定着したようです。
初詣は、新年に新たな決意を報告したり先年のお礼参りをしたりという宗教行事ですが、今や大勢人が集まる一大イベントでもあります。それなら、賑やかで出店もたくさんあって、有名なところがご利益も期待できそう!と思うのは当然ですよね。
川崎大師では参道や境内にびっしり出店がならびます。境内の出店では椅子/テーブルが置かれた屋外居酒屋のような店も。三が日は深夜も営業とのこと。
もちろん通常の仲見世でも、大師名物の達磨や咳どめ飴、葛餅などをいただくことができます。達磨は、干支をあしらったものや可愛いキャラクターものもあるので、探してみてください。三が日は入場規制がかかり参拝経路は一方通行になるので、仲見世は帰りに寄ることになりますよ。
首都圏にあるという立地、これが一番の理由とも言えますね。品川から京浜急行で京急川崎まで行き、大師線にのりかえて川崎大師駅まで。30分弱で行けてしまいます。
でも、駅からは行列がつづくことを覚悟しなくてはなりません。そのため一つ先の東門駅で降りるのも良いかもしれませんね。
また、マイカーなら楽だし暖かくていいやと思いがちですが、お勧めできません。まず駐車場がない。300万人ともいわれる参拝客が押し寄せてくるのですから!また、何時間も並ぶので結局寒くなります。くれぐれも防寒の用意をお忘れなく。
そういうわけで大晦日は終夜営業している電車を利用しましょう。お酒ものめますしね!
数ある寺社の中で、なぜ川崎大師にお参りする人が多いのか。理由は他にもいろいろあると思いますが、庶民の間に広く深く浸透した御大師様への信仰がもとになっているのではないかと思います。川崎大師は真言宗智山派の関東三大本山の一つで、真言宗の祖・弘法大師を本尊に仰いでいます。
さて、混雑のピークは?
大晦日午後11時〜元日午前3時
元日朝8時〜夕方
この時間帯は避けたいですね。
とはいっても、他の時間帯でも混んでいることには変わりありません。
それなら、年の初めに心機一転いどんでみてもよいのでは!
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