日中と夜間の寒暖差が大きいために霧がよく発生することから別名、「霧下蕎麦」とも呼ばれています。戸隠の裾野に広がる清らかな水と自然の条件が揃うことにより、戸隠はとても香り高く良質な蕎麦を栽培することができます。
また、秋に収穫されたそばの実が冬にかけて糖化することにより甘みを増した風味豊かな蕎麦となり、1月から2月の厳冬期に石臼で丁寧に挽いた蕎麦粉は鮮度を保ちながら保存されます。挽いた時の熱による劣化を防ぐために「うずら家」では厳冬仕込みをする理由もあるのです。
「うずら家」は蕎麦だけに限らずそばつゆにも格別なこだわりをもって仕込まれています。蕎麦にからむようなコクのあるつゆとなっており、だしと合わせるかえしは本がえし。醤油の角を取りまろやかな味を出すために2〜3週間もの間、瓶(かめ)に入れてじっくり寝かせます。
だしひきは、上品な味わいの利尻産の昆布と本節・宗田節・サバ節の3種を使い、熟成するまで3日〜4日目にして長い時間をかけて仕込むからこそ蕎麦通も納得する美味しい蕎麦やそばつゆができあがるのです。
ざる蕎麦と云っても、日本各地には様々な蕎麦文化があります。この戸隠にも蕎麦文化が根付いており、竹ざるの上に水切りせず小分けに丸めて盛る「ぼっち盛り」で運ばれてきます。
まずは、そばつゆにつけないで蕎麦だけの風味を味わってみるのもおススメです。戸隠の清らかな水で茹で、さらされた「うずら家」のざる蕎麦は驚くほど心地よい喉ごしでほんのりとした甘みがあり蕎麦を啜ると鼻に抜ける風味豊かな冬ならではの蕎麦を味わうことができるでしょう。
また、長野で育ったわさびやネギも忘れてはなりません。砂糖を足し卸した生わさびをコクのあるそばつゆに入れても良し。そのまま蕎麦に乗せて食べるのも良し。是非、戸隠の絶品霧下蕎麦を味わってみてください。
蕎麦と云えばざる蕎麦を思い浮かべますが、寒い冬に温かい汁が沁み入るかけ蕎麦も「うずら家」のおススメで、上品で淡い旨みがあり高級とされる利尻産の昆布と鰹節を使ったかけ蕎麦の汁はまさに、深みのある極上の一杯なのです。
まずは、立ち上がる鰹節の香りを楽しんでください。こんなにも鰹の風味が際だつ汁は「うずら家」ならではの拘りの一杯なのでしょう。蕎麦と温かい汁のみのシンプルなかけ蕎麦ですが、それだけで完成された至福の一杯となります。
また、季節の山の旬が味わえる天ぷらも外せません。秋、冬はマイタケ、きのこ、春には雪解けの合間から芽を出す山菜。「うずら家」は自然で育った野菜の旬を味わうことができます。
香り高いゴマ油で揚げた天ぷらを揚げたてアツアツで戴く。さっくりとした天ぷらの中からじわっとしみ出てくる野菜の素朴でシンプルな味わいをよりいっそう天つゆが引き立ててくれます。ちょっと足すおろし大根も天ぷらには欠かせない名脇役となり、素朴でも野菜の持つ自然な甘みを感じることができます。
「うずら家」の蕎麦が美味しいというのは言うまでもありませんが、更に蕎麦を美味しく感じさせるのは店主を筆頭に働く人々のもてなしではないでしょうか。常に誰に対しても同じサービスを心掛け接客をしている姿は心和ませてくれるものです。
待ち時間が長くても気持ち良く蕎麦を食べることができるのは、店主や働く人たちのお客様に喜んで戴きたいという姿勢なのでしょう。蕎麦を食べて身も心も温まりお店を後にする頃には心の中で「また、来るね」とつぶやいているかも?
また、お店横にある杉の木は戸隠の諸説ある神話伝説に由来する木でもあるので、待ち時間に杉の木の根元辺りでパワーを戴くのも良し。お店2Fの窓からも見える杉の木のパワーも一緒に戴きながら食べると、より豊かな気持ちになり何度でも足を運びたくなることでしょう。
お店の開店は10時30分〜となっていますが、土日、祝日、連休、また新蕎麦の時期などは混雑が予想されるため開店前に来店することをおススメします。並ばなくても名前を記帳すれば良いので待ち時間の目安にもなるでしょう。
待っている間に、お店前にある戸隠神社(1枚目の写真)の中社を散策するなどして戸隠の幾つかあるパワースポットを歩いてみるのも良いでしょう。
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(2025/1/24更新)
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