写真:乾口 達司
地図を見る初戎のとりおこなわれる南市地区は、近鉄奈良駅から徒歩5分、奈良市の旧市街地に当たる「ならまち」の玄関口に位置しています。その名のとおり、古くは市が立ったところであり、その歴史は鎌倉時代にまでさかのぼるといわれています。
その南市地区の中心に位置するのが、地区の守り神である「南市恵比須神社(みなみいちえびすじんじゃ)」。世界遺産・春日大社の末社であり、南市町集会所に接して、社殿が設けられています。
普段はひっそりしている境内も、初戎の当日ばかりは大勢の参拝者がつめかけます。
写真:乾口 達司
地図を見る参道には幟が立てられ、お参りに訪れる人が絶えません。南市恵比須神社の初戎がいかに地元の人たちに親しまれている行事であるか、おわかりいただけるでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る珍しいのは、南市の初戎が毎年1月5日にとりおこなわれること(宵宮は前日の4日)。これは南市近辺でおこなわれるほかの初戎も同じですが、「十日戎」と呼ばれるように、県外の初戎はおおよそ1月10日前後。その点を踏まえると、南市の初戎は各地の初戎の先駆けというべきものであるといえます。
提燈にも「五日戎」と記されています。参拝される方は、開催日時をお間違えないようにご注意ください。
写真:乾口 達司
地図を見る初戎といえば、やはり吉兆笹!吉兆笹にさまざまな縁起物を結びつけ、飾っていきましょう。
本殿の脇にご覧のような授与所があるため、本殿でのお参りを済ませた後は、授与所で吉兆笹をお求ください。
写真:乾口 達司
地図を見る南市恵比須神社では、毎年、数千本の笹が用意されているため、不足するようなことはありません。ご心配なく。
写真:乾口 達司
地図を見る本殿を両脇から挟むようにして、吉兆笹の授与所と縁起物の授与所とが向かい合っています。
南市恵比須神社の境内は狭いため、当日は混雑を緩和する目的で、一方通行になっています。本殿にお参りした後は吉兆笹の授与所へ向かい、笹を受け取ったら、本殿の背面をまわり込んで縁起物の授与所へと進みましょう。人の流れに従って進むと、間違いませんよ。
写真:乾口 達司
地図を見るご覧のように、授与所では、さまざまな縁起物が並べられています。福俵など、各自、思い思いの縁起物を笹にとりつけましょう。
なかでも、希少価値の高いのは、絵馬。表面に恵比須さまの絵が描かれている絵馬は南市恵比須神社のオリジナルであり、初戎のときにしか求められないものなので、買い求めると、旅のよい思い出となることでしょう。
写真:乾口 達司
地図を見る境内を出ると、初戎関連の屋台も並んでいます。神社の授与品だけで飽き足りない方は、こちらも覗いてみてください。
写真:乾口 達司
地図を見る境内の周辺には、昨年、いただいた授与品を返納するための箱も置かれています。古い授与品は神社で処分してもらえるため、持ってこられた方は、そちらに入れましょう。
写真:乾口 達司
地図を見る帰宅後は、いただいた吉兆笹を自分の背丈よりも高いところに立て掛けます。神棚などがあると、そこに立て掛けるのもよいでしょう。今年もよき一年でありますように。福がやってきますように。授与品を飾り付けた吉兆笹にそうお願いしましょう。
「ならまち」でとりおこなわれる南市恵比須神社の初戎、いかがでしたか。今回、はじめて「ならまち」でも初戎がもよおされることを知った方も多いのではないでしょうか。地元密着型の祭礼だけに稀少価値は抜群。新たな奈良観光のスポットして、初戎の当日、ぜひ南市地区に足をお運びください。
2023年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/4更新)
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