「日本水仙花開道」は伊予市双海町下灘の中心部にある丘一面に広がる水仙畑。車で訪れたなら国道沿いにある「下灘運動公園」の駐車場に車を停めて徒歩約5分。電車なら「日本一海に近い駅」として人気の下灘駅から徒歩15分ほど。国道378号線から1本山側に入った集落の中の細い道に「日本水仙花開道」の小さな看板が掲げられています。
入口からは細い道を民家の間を縫うように登ります。途中予讃線の踏切の無い線路を横切ります。人気のローカル線を渡る際は旅情を色濃く感じます。見通しが良く電車の本数も少ないですが気を付けて横断しましょう。線路を渡ると畑の中の道。眼下に漁港が一望できるようになると、甘い香りがふわりと漂い、目の前に真っ白な水仙畑が現れます。
水仙畑の中はもちろん、スイセンの向こうに見える風光明媚な瀬戸内海の風景も楽しめるのが日本水仙花開道の魅力。水仙畑のすぐ下に見える黄色にカラーリングされた漁船がずらりと居並ぶ下灘の港も旅情をかきたててくれます。なお、咲き誇るスイセンは畑の中の小屋で販売もされています。この心地よい香りと美しさを家まで持ち帰りたいですね。
広い水仙畑の中には道が幾重にも巡らされており、花と海が織り成す美しい風景を求めて散策することができます。海とは逆方向、空とスイセンの組合せもベスト。スイセンの中に埋もれ、その香りを楽しみながら見上げる空は何とも気持ちよいものです。
日本水仙花開道の最上部からは下灘の港町はもちろん、瀬戸内海に浮かぶ島々や海から一気に1000メートル付近まで立ち上がる高縄半島の山々まで望むことができます。潮風に揺れる水仙が放つ甘く清涼な香りに包まれて眺める伊予灘の風景はまさに絶景です。
水仙畑の中の道は整備はされており危険な場所はほとんどありません。ただし、急斜面が多いのでスニーカーなど歩きやすい靴での訪問がお奨めです。
日本水仙花開道は東向の斜面がほとんど。光に照らされた明るい水仙畑を楽しむなら午前中の訪問がベストです。とはいえ午後からの訪問も捨てがたいものがあります。スポットライトのように、所々にオレンジ色の夕日を浴びたスイセンはまた日中とは違った美しさ。何より「沈む夕日が立ち止まる町」と称されるここ伊予市双海町は夕景の名所。水仙畑から太陽が水平線に沈むところは見れませんが、付近の山や町がオレンジ色に染まっていく風景はとても美しく感動的です。
夕方まで日本水仙花開道にいたならプラスアルファの楽しみとして、「だるま夕日」を見てみましょう。
車で約5分のところにある「道の駅ふたみ」。1年中美しい夕日が望めると人気の場所ですが、スイセンが咲く時期には幻想的な「だるま夕日」を鑑賞できる可能性がとても高くなっています。水平線に沈む夕日が水平線から昇ってくる太陽の蜃気楼と合体して、溶けるように海に沈んでいく現象です。だるま夕日が見れなくても日没の風景はとにかく美しい場所ですので、是非とも日没を楽しんでみてください。
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