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写真:小谷 雅緒
地図を見る本来、カーニバル(日本語では謝肉祭)とは、イースター(復活祭)に関連される宗教行事です。それが各地でユニークな郷土の祭りになっていることは、たいへん興味深いといえます。
「ばらの月曜日」はドイツ語でローゼンモンターグ[Rosenmontag]、四旬節の前の月曜日のことです。四旬節(イースターの46日前からイースター当日までの期間)の前に行われます。この名称は中世ラテン語の“carnelevare=肉よさらば”に由来します。蛇足ですが、敬虔なクリスチャンはこの期間、肉を口にしません。
ローゼンモンターグ[Rosenmontag]の語源については諸説あります。一節では、ライン地方の方言である“rhosen=狂乱する・はしゃぎ回る”を意味するとも言われています。つまり、花の「ばら」とは無関係、むしろ「狂乱の月曜日」といえるかも?
マインツがあるラインラント州では、ばらの月曜日は平日です。それでも「この日に仕事するのは野暮」と言うほど、見学の市民も仮装して見物します。人口20万人のマインツに、なんと50万人以上も訪れるのです。
*写真はカーニバルのパレード(後述)
写真:小谷 雅緒
地図を見るで、カーニバルでは何が行われるかというと、マインツや周辺地域の各種団体による、にぎやかなパレードです。その歴史は古く、マインツでは1838年にはマインツ・カーニバル協会(MCV)が創設され、カーニバルの制度を確立させました。このMCVの文字は、町のあちこちで見かけることでしょう。
カーニバルの行列は、マインツ中央駅から旧市街までの広範囲を練り歩きます。メイン会場は旧市街の中心部、大聖堂[Dom]やマルクト広場[Markt]周辺です。旧市街中心部までは、中央駅よりトラムやバス移動で5〜10分程度ですが、駅から徒歩圏でも十分パレードを見物できます。
なんといっても凝りに凝った山車がおもしろい!写真は山車からお菓子などをばらまく様子。その量は数十トンになるほど気前よく、まさに大盤振る舞いです。見学者は大きな袋を持参し、一生懸命にお菓子を拾います。
*実際の写真は中央駅から徒歩10分程度の住宅街のあたりですが、マップでは代表的ポイントの大聖堂を示しています。
写真:小谷 雅緒
地図を見るパレードの各団体は、写真のようなおバカモード全開の団体もいれば、鼓笛隊やダンスグループ、騎士団、あるいはお堅い雰囲気の団体、シニカルな風刺団体など、どれも個性的です。写真でご紹介しきれないのが本当に残念!
この時期のドイツは雪が降ってもおかしくない天候ですが、参加者も見学者も、トイレもない中、4〜6時間もパレードに熱中します。実際に、パレードがあまりに個性的なので、まったく飽きません。
とはいえ、真冬のドイツですから、寒いは寒いです。仮装をしている場合は(後述)、たいてい何かしらの被り物をしていますが、寒さ対策だけでなく、帽子はかぶっていましょう。ばらまきお菓子の中には硬いアメ玉も多く、ものすごい勢いで降ってくることがあります。頭にコンと当たると、けっこう痛いのです。ばらまく人は、2列目以降の人にもお菓子を届けようと、力いっぱい投げるからです。さすがドイツ、豪快です。
写真:小谷 雅緒
地図を見る地元民のパレードの楽しみ方は、非常に気合が入っています!写真をご覧ください。旅行者以外は仮装しています。待機中の消防士も踊っています。ここには映っていませんが、パトカーの警官もノリノリでパトロールしています。はっきり言って、普通の格好は浮いています。にわか仕込みでも仮装をしたいならば、中央駅で帽子や仮面が販売されていますよ。
さあ、まずは見学の場所取りです。パレードは11時頃、中央駅前からスタートします。目指す場所には10時半くらいに到着しても、十分でしょう。ポイントは、山車から撒かれるお菓子をゲットするには、最前列か2列目くらいにはいることです。とはいえ、実際にはパレード中の興奮で、見学ポジションが動いてしまい、いつの間にか奪われることもあるでしょう。
カーニバルには伝統的な掛け声があり、パレード参加者も見学者も「Helau(ヘラウ)」と叫びます。それぞれの地域でカーニバルの掛け声は異なり、ケルンでは「Alaaf(アラーフ)」となります。
パレードは夕方まで続きます。しかし!地元民はワインやビール、食べ物まで持ち込み、長時間見学可能な態勢を整えています。お祭りムードのマインツでは、多くの一般商店が閉店しています。寒さとトイレのことを考えると、何時間見学できるか、我慢比べの部分もあります。
写真:小谷 雅緒
地図を見る山車からばらまかれるお菓子はたいしたものではありませんが、これも縁起物。くれるものならほしいです。実際に、見学者のお菓子ゲットに対する情熱には圧倒されます。遠慮しているとお菓子は永遠に手に入りませんよ。写真はわたしがゲットしたお菓子の数々。(ちなみに、わたしは4時間粘りました。)
実際には食品以外、写真にもあるポケットティッシュや芳香剤、紙袋などもあります。人気は肉屋組合が撒くソーセージやプレッツェル(パンの一種)。プレゼント内容が良いと、見学者の必死度も上がります。
残念ながら(?)わたしはオトナです。プレゼントには子供向きのものも多く、絵本やおもちゃなども配られます。そう、このような場合は子供や赤ちゃんの親に手渡しされることが多いので、オトナはスルーされます。
それでなくても隣に子供がいると、お菓子は子供に向かってばらまかれることが多いので、ちょっと損なポジションです。
マインツはフランクフルトや空港からも近く、アクセスも簡単です。この時期はフランクフルトでは大きな見本市が開催されていることがあり、フランクフルト市内のホテルは高騰しています。思い切ってマインツに泊まってみても良いでしょう。マインツのホテルは、ばらの月曜日前後でも、満室あるいは価格高騰はありません。パレード見学者の90%以上が地元民だからです。
2016年は2月8日開催です。地元民の、地元民による、地元民のためのパレードに行ってみませんか?
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