モーリス・センダックの「まどのそとのそのまたむこう」から命名された絵本美術館には、1500冊以上の蔵書があり、古書や外国の絵本もすべて手に取ってページをめくることが可能。いわきの幼稚園の付属施設ということから、園児以外の一般入場には事前の手続きが必要です。
往復はがきに名前、住所、連絡先を書いて美術館宛に直接投函します。後日、美術館から日時を書いた招待状が手元に届きます。例えば2015年12月には、ヒグチユウコさんが描いた猫の絵のクリスマス招待状が!テンションあがります。このように、美術館では1年を通してテーマに沿って招待状を発行。そのテーマに沿って書架を入れ替えたり、館内のデコレーションも変わります。こども用にはムーミン谷の仲間たちの椅子も用意されていますよ。
絵本は、こどものものだって思い込んでいませんか?この美術館を訪れると、大人も十分に楽しめます。エントランスを入り、狭い木目の廊下を進んでいくと天井まで届く書架。コンクリート打ちっぱなしの壁に備えられた木製の書架には、色とりどりの絵本が天井まで埋め尽くされています。懐かしい絵本もあれば、自分たちが生まれる前の古書も。
猫が主人公の絵本、犬が主人公の絵本。ちょっと怖い絵本。外国のオシャレな絵本。一口に絵本といっても、ストーリー、絵の完成度がどれも高い。ここにある絵本は、どれも選りすぐりのもの。手にとってページをめくりだすと、大人でも時間を忘れて読みふけってしまいます。各所にテーブルと椅子が並べられているので、大きな窓から刺しこむ光をあかりに読書にひたってみては?
光や水、自然を建物に巧みにとりいれることで有名な安藤忠雄氏の建物。絵本美術館 「まどのそとのそのまたむこう」のある岬の眼下には、東間(とよま)海岸があります。波のたつ姿が美しい。サーファーが大喜びしそうな波です。東間海岸を挟むように塩屋崎と合磯(かっそ)岬があり、美術館からは居ながらにしてその眺望をのぞめます。
塩屋崎の灯台、それから美術館の最寄りのバス停の名前にもなっている二見ヶ浦も眼下に。残念ながら震災の時に、この岩の一部が津波の被害にあい崩壊しました。海岸沿いでは、工事がずいぶんと進んでいます。震災の時、絵本美術館では本が数冊落ちた程度で済み、そんなことがあったのが嘘のよう。青い海は静かな時を刻み、平和な時間を取り戻しつつあります。広い砂浜は、鳴き砂でも有名。
JRいわき駅から美術館へは、車が便利。公共機関のバスで行く場合は、JRいわき駅のバスロータリー9番乗り場から江名経由小名浜行きに乗り、二見ヶ浦で下車。ただバスは1時間に1本あるかないかです。
絵本美術館の見学時間は、10時〜14時なので事前に下調べを。見学希望のはがきの宛先は、〒970-0224 いわき市平豊間字合磯209-42。絵本美術館「まどのそとのそのまたむこう」宛に。私設美術館なので電話番号の掲載はありません。
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(2024/12/13更新)
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