ご紹介する「明徳寺」は、1391年に開かれた、600年以上もの歴史がある由緒あるお寺。伊豆半島の中心を南北に通る国道414号線から県道349県線を少し入った場所にあります。沼津方面から河津方面に国道を走らせると、国道沿いにある「東京ラスク 伊豆ファクトリ」近くの交差点「市山」を左折。すると、すぐに売店を兼ねた「明徳寺参道入口」が見えてきます。
入口から、参道を3、4分歩いたところに山門があり、山門の傍らに「応永のイヌマキ」と呼ばれる推定樹齢600年以上の凄みのある巨木があり、往来の時を偲ばせています。ここまで見た限りでは普通のお寺ですが、どこが違うのか早速、石段を上がって境内に向かってみましょう!
山門をくぐった右側に「東司」の守護神、トイレの神様を祀った、この「うすさま明王堂」があります。ここで祀られている「トイレの神様」は「鳥枢沙摩明王(うすさまみょうおう)」と言われ、炎の力で不浄のものを清浄する力を持つ神。トイレは、恨んで死んだ者の魂が宿る怨霊の入口とされ、そこを清めることで、下の病気などで悩む人を救ってくれるそうです。
まずは、この堂で参拝してから、次の参拝スポットの「おさすりおまたぎ」へ進んでみましょう!
こちらは、先程の堂の裏側にある「おさすりおまたぎ」の入口です。入ると、和式トイレの形をした便器と、自然木で出来た男女のご神体があります。名前の「おまたぎ」とは、便器をまたぐこと。「おさすり」とは、ご神体を撫でることで、願いを込めながらまたいで、ご神体を撫でれば、老いても下の世話にならないなどと言われています。
嘘のような信じられない参拝方法ですが、ここには無数の絵馬が奉納されており、大人に限らず「オムツが早く取れるように」との子供に対しての切実な願いもあって、多くの参拝客が訪れています。生きている限り、下とは切っても切れない関係。トイレの神は、浄化する力を持つ神なので、下の悩みに限らず、心を清らかにする力もあるそうですよ。なので、日頃の感謝を込めて参拝してみても良いかもしれません。
変わってこちらは「おさすりおまたぎ」の隣にある通常のトイレです。トイレの神様のお寺だけあって、掃除が行き届いた綺麗なトイレで、扉には、このようなお札が貼られています。このお札パワーで、トイレに入っただけでも、心が浄化されてしまうようです。因みに、このお札は、扉の内と外の2枚で1セットで、先程の「うすさま明王堂」横の売店で販売されています。売店では、この他、御朱印の入ったふんどしや、大人用のパンツやブリーフなどの下着、子供用のパンツまで売られていて、体に直接着けるお守りなので、効き目ありですよ!
境内にある手水舎の隣には、ご覧のような「ぼけ封じ観音」があります。この観音様の足元にいる「おじいさんおばあさん」の頭を撫でると、ボケないと伝えられていて、よく見てみると、おじいさんとおばあさんの像の頭の部分だけ色が変わっているのが分かりますか? 色が変わるくらい多くの人が撫でた証拠で、トイレの神様に続く、拝んでおきたいスポットなので「最近、物覚えが悪くなった」なんて、心当たりがある人は、是非お見逃しなく!
明徳寺は、天城温泉郷「七福神巡り」の一つに数えられるお寺になっており、「大黒尊天」が祀られた開運処となっています。毎年8月29日の大祭の日に行われる「東司まつり」は、伊豆の三大奇祭に数えられ、相撲大会などのイベントが行われますよ。
ちょっと昔の、昭和の雰囲気が漂う境内ですが、ここで参拝すればご利益はばっちり! 誰もが、毎日必ず使うトイレ。悩みがある人も無い人も、たまには、お世話になっているトイレの神様にご挨拶してみては如何でしょうか?
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(2024/12/13更新)
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