ご紹介する「いろりの宿 三吉」は、伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺駅」から東海バスで、凡そ30分の場所。バスにとことこ揺られながら、国道414号線から湯ヶ島温泉郷を通る国道59号線へ入った、猫越川の渓谷沿いに宿があります。
宿がある湯ヶ島温泉郷は、文豪で知られる「川端康成」や「梶井基次郎」などが逗留した温泉地。その昔、里人が共同浴場まで歩いた「湯道」と呼ばれる遊歩道があり、味わい深い情緒が残る昔ながら温泉地です。「いろりの宿 三吉」は、部屋数8部屋しかない小さな温泉宿ですが、天然温泉と囲炉裏が自慢の宿で、湯ヶ島のロケーションとマッチした素敵な宿です。
宿に着いたら、まずは、温泉に入って旅の疲れを癒してみたいもの。お風呂は、男女別にそれぞれ内風呂・露天風呂があり、天然の温泉を楽しめます。こちらは、女性大浴場の露天風呂で、大人が5、6人は入れる大きさ。お風呂に浸かって、天城の美しい山並みを見ながら新鮮な空気も楽しめる格別の湯です。
温泉は、無色透明でお湯に似た感触の湯で、疲れた体にしんみり〜と効き、まるで心のコリもほぐしてくれるような心地良い湯です。神経痛などに良いとされる癒しの湯で、夜は、街灯が少ないので、美しい星空を見ながら入れます。「空ってこんなに星があるんだ〜」なんて、感心してしまうぐらい綺麗ですよ。
お風呂は、大浴場の他に家族風呂もあり、空いていればいつでも利用できます。内風呂が一つあるのみですが、無料で入れるので、ゆっくり一人で贅沢に使ってみても良いですね!
【温泉データ】
泉質:ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉
(低張性・アルカリ性・高温泉)
源泉温度:54・2 pH8・6
外来入浴:なし
温泉に入って、お腹が空いたら、楽しみなのはやっぱり食事!
こちらは食事処の囲炉裏の間で、夕食や朝食は、囲炉裏を囲んで頂くことができます。今どき囲炉裏を見る機会なんて滅多にありませんが、囲炉裏を見ると、どことなく懐かしいような温かい気持ちになってしまうから不思議。この囲炉裏は宿の自慢で、季節によって料理の内容が異なるかも知れませんが、囲炉裏で焼いた鮎や、ヨモギ餅などの田舎料理を食べられます。
お次は、囲炉裏でこんが〜りと焼いた鮎の塩焼きをご紹介!
竹串に刺さった鮎を、囲炉裏で焼く光景は、何とも昔ながらの風情を醸し出しています。まるで、江戸時代に迷い込んでしまったかのようではありませんか? 鮎の塩焼きは、炭火でゆっくりじっくり焼いたためか、中までホックホクの最高の状態で頂くことができます。食べてみると、炭の香ばしい香りがしみ付き、絶妙な塩加減も加わって何とも言えません! 素朴ながら贅沢な味わいで、本能を呼び覚ますかのようなワイルドなメニューです。
今の時代、囲炉裏で焼かれた本格的な料理を頂けるところは稀で、囲炉裏を大切にしている宿だからこそ成し得る美味しい味わい。囲炉裏の傍らで沸かされた鉄瓶のお湯で入れた、まろやかな味わいのお茶も頂くことができますよ。食事処に入ると、思わずホッとしてしまうような香りが漂っており、パチンと炭が焼ける音も趣があって、日本的な雰囲気を楽しめます。現代では少なくなった日本本来のこの景色は、中国の旅行本に取り上げられた風景。日本人の忘れていた記憶を呼び覚ましてくれるかのような景色です。
客室8部屋の小さな宿ですが、客間やトイレ・洗面所など、広くスペースが設けられていて、掃除も行き届いていて清潔感たっぷり!
お食事時間の前になると、ピアノの優しい音色とともに「囲炉裏の間へど〜ぞ〜」などと、独特のアナウンスが流れるので是非、聞いてみて下さいね。客室のベランダから川のせせらぎが聞け、大浴場からは自然溢れる天城の山々を見ながら、ゆっくり温泉三昧することができます。大浴場は夜通しやっているので、いつでも入ることができますよ。
「いろりの宿 三吉」は、まるで我が家のような落ち着ける宿です。囲炉裏の温かさが心を慰めてくれるかのようで、旅人をもてなしてくれるとっておきのスポット! 是非、天城湯ヶ島へ足を運んでみませんか?
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/12/5更新)
- 広告 -