信州「川中島の合戦」ゆかりの武田信玄“隠し湯”5選

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信州「川中島の合戦」ゆかりの武田信玄“隠し湯”5選

信州「川中島の合戦」ゆかりの武田信玄“隠し湯”5選

更新日:2017/05/23 15:15

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー

武田信玄ほど温泉を利用し、愛した武将はいません。戦国最強と謳われた甲斐武田軍団の強さの秘密は温泉だったのかもしれないのです。北信州エリアは武田軍と上杉軍が死力を尽くして戦った川中島合戦の地。点在する「信玄の隠し湯」という言葉は後世のものですが、大切な将兵の療養場所は極力秘密にしておかなければならなかったのでしょう。そんな無類の温泉好き信玄を納得させた名湯に浸かり、身も心もゆだねてみませんか。

信玄の寄進により発展した温泉街「渋温泉」

信玄の寄進により発展した温泉街「渋温泉」

写真:和山 光一

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1300年以上も前、神亀年間に遡るとされる渋温泉の開湯は、当時全国行脚を行っていた僧・行基によるものと伝えられています。後に温泉寺の開山とともに浴場が設けられ、戦国時代には武田信玄の寄進を受けて多くの武将が傷を癒しに訪れるようになり賑わいをみせるようになったといいます。

曹洞宗横湯山温泉寺は、今から約700年前の嘉元3年(1305)京都東山の臨済宗東福寺三世虎関禅師が温泉の湧くこの地に草庵を結んで創立したとされます。温泉街が形成される最初のきっかけのひとつとなった由緒あるお寺です。その後一時荒廃しましたが弘治2年(1556)信州佐久郡前山の貞祥寺より徳忠禅師を招き曹洞宗として復興しました。

信玄の寄進により発展した温泉街「渋温泉」

写真:和山 光一

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この徳忠禅師に深く帰依していたのが武田信玄で、信玄直筆の寄進状や軍配が残されており、寺紋も武田の四菱が用いられています。傷ついた兵士を癒したことから「信玄の隠し湯」としても知られ、実際信玄は、第4次川中島合戦の一カ月後に湯に浸かって激戦の疲れを癒しています。境内には薬湯信玄竃風呂がありますが、残念ながら現在無期休業中です。

信玄の寄進により発展した温泉街「渋温泉」

写真:和山 光一

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渋温泉の魅力はなんといっても「厄除巡浴外湯巡り」です。それぞれに効能があるといわれ、泉質も少しずつ異なる9つの外湯を巡るもので温泉好きにはたまりません。しかしながら日帰りで入浴できるのは「渋 大湯」だけですが、渋温泉を代表する名湯。万病に効くといわれる鉄分の多い茶色の湯は九湯めぐりの総仕上げの湯です。※入浴料500円

男女の縁を取り持つ露天のお見合い風呂「中尾山温泉 松仙閣」

男女の縁を取り持つ露天のお見合い風呂「中尾山温泉 松仙閣」

写真:和山 光一

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長野市の西部、篠ノ井小松原の山中、茶臼山一帯は、川中島の合戦時に武田信玄が陣を張った場所で、ここに湧き出る湯で武田信玄が傷や疲れを癒したとも謳われる歴史ある秘湯。そんな名湯を楽しむことができるのが「中尾山温泉 松仙閣」です。

中尾山山麓の白山霊山には自然が創りあげた厄除観音様があり、厄を払う度に姿を変えていると言われていて、中尾山温泉の源泉はこの観音様のふもとの岩から自然に湧き出ています。泉質は美肌効果の高い単純硫黄泉。湯上りラウンジに飲用源泉があるほか、宿の料理などすべてに利用されています。

男女の縁を取り持つ露天のお見合い風呂「中尾山温泉 松仙閣」

写真:和山 光一

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そんな宿の名物は、縁結びのご利益があるという「お見合い露天風呂」。男湯と女湯を仕切る壁に設けられた小さな鳥居のお社を女性側からのみ開けられ、男女で話ができるというユニークなものです。30年程前、混浴をとの声に折衷案として設けられ、今ではドイツのテレビ局が取材に来るなど海外にも紹介される名所になっています。

参拝方法は、男性側がお賽銭5円をあげ、柏手を2回打ちます。後は女湯にいる女性がひたすら扉を開けてくれるのを待つのみですが、アミューズメント要素が湯旅をいっそう楽しませてくれます。

男女の縁を取り持つ露天のお見合い風呂「中尾山温泉 松仙閣」

写真:和山 光一

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大浴場にはジャクジー風呂、薬湯、ボディーシャワー、遠赤外線サウナと設備も充実しバラエティに富みます。温泉自体の評価も高く、泉質は単純硫黄泉で新陳代謝を促進し、若々しい肌を保つ効果があります。※入浴料大人一人650円

信玄の隠し湯!100%源泉かけ流しのにごり湯に大満足「松代荘」

信玄の隠し湯!100%源泉かけ流しのにごり湯に大満足「松代荘」

写真:和山 光一

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川中島の合戦の古戦場として知られる長野市松代・尼飾山(780m)の西麓に、武家屋敷をかたどった平屋建ての人気の国民宿舎「松代荘」があります。松代荘から500m、尼飾山の麓より湧きだす湯は、成分の濃さと、鮮度、湧出量で群を抜く、最高の泉質です。

川中島の合戦の時には、武田信玄の「隠し湯」として兵士の傷と疲れを癒したという由緒ある名湯。初めて入る人は茶色のお湯に驚くかも知れません。常連のお客さんのタオルはみんな茶色く染まっています。ここは公営宿舎の気取りなさもあって日帰り入浴も午後10時まで可能で、仕事帰りでもこの素晴らしいお湯に入浴料500円で入れるのです。

信玄の隠し湯!100%源泉かけ流しのにごり湯に大満足「松代荘」

写真:和山 光一

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泉質は含鉄−ナトリウム・カルシウム−塩化物泉で、鉄分を多く含んだ泉質は、湯口では青みがかった透明ですが、酸化することで黄褐色に変化し、源泉掛け流しのにごり湯が浴槽にあふれています。そしてその濃い成分の湯は、湯船のふちに鍾乳石のような塊を堆積し、洗い場をみごとなしま模様に描き出しています。

信玄の隠し湯!100%源泉かけ流しのにごり湯に大満足「松代荘」

写真:和山 光一

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また最近では女性にやさしく、肌をすべすべにする美人の湯としても評価されてきています。是非川中島合戦巡りで疲れた身体を癒してください。

炭酸を含む温泉成分濃厚な混浴の露天風呂「加賀井温泉 一陽館」

炭酸を含む温泉成分濃厚な混浴の露天風呂「加賀井温泉 一陽館」

写真:和山 光一

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長野市松代の加賀井地区にある大正末期に建てられたという風情ある建物と豊富に湧く茶褐色の湯が特徴の「加賀井温泉 一陽館」。湯治場の風情が残る建物は、かつては旅館も営んでいましたが、今は日帰り入浴のみで信州秘湯の会会員です。※入浴料400円

開湯は800年前に遡り、鎌倉時代から伝わる古い温泉です。源頼朝が善光寺参りに来た時に入ったとか、日蓮上人が佐渡へ島流しの前後2回、この湯に浴されたと云われる湯は、戦国時代に武田信玄が入浴し川中島の合戦で傷ついた兵が癒したと伝わります。

現在は松代温泉と呼ばれるこの地域ですが、かつての泉名のまま加賀井温泉を名乗っています。

炭酸を含む温泉成分濃厚な混浴の露天風呂「加賀井温泉 一陽館」

写真:和山 光一

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湧出量は毎分600ℓ、泉質は塩化物温泉で、ガスをたっぷり含んだ源泉は透明ですが時間が経つと炭酸カルシウムが析出し、この結晶に鉄分が沈着して赤茶色に変わります。

男女別の内湯がある木造の湯屋は、浴槽と脱衣場が面している大名作り。長さ7M、幅2Mある細長い湯船の縁には成分が染み付いていて、まるで岩をくりぬいたような不思議な造形になっています。こちらの湯は半透明ですが、湯治気分はいやおうなく高まってきますよ。

炭酸を含む温泉成分濃厚な混浴の露天風呂「加賀井温泉 一陽館」

写真:和山 光一

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露天風呂には浴槽が二つあり、それぞれ異なる源泉から引いたお湯が掛け流されています。露天風呂へは、建物の外を回って行くしか道がないので要注意です。女性はバスタオルや水着、入浴着など着用可ですのでしっかり防備して行きましょう。

露天風呂の方が温度は低めなので、長い間浸かっていられます。露天風呂には湯口が二つあり、 飲泉もできるのでぜひ試してみてください。胃腸の病気全般によく効くといわれますが、鉄、塩、苦み、炭酸などの味が混じり合ったかなり癖の強い味なので注意が必要です。

100%源泉かけ流しの大混浴露天風呂「松川渓谷温泉 滝の湯」

100%源泉かけ流しの大混浴露天風呂「松川渓谷温泉 滝の湯」

写真:和山 光一

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山国信州でも有数の渓谷美を誇る松川渓谷に点在する8つの温泉の総称が信州高山温泉郷。なかでも「松川渓谷温泉 滝の湯」は、武田信玄の隠し湯として伝えられ、江戸時代には多くの湯治客で賑わった名湯です。しかしながらいつしかその存在を知るものは少なくなり、一時は幻の温泉といわれました。

昭和42年(1967)、武田信玄の伝説をめぐり再発見され、以来名湯として名を馳せています。70℃の源泉で作る名物の温泉卵も是非味わってみてください。塩泉で茹で上げるため少し塩味がします。

100%源泉かけ流しの大混浴露天風呂「松川渓谷温泉 滝の湯」

写真:和山 光一

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名物の混浴天然大露天風呂は趣のある岩組で、松川のせせらぎを耳に、四季折々に装いを変える渓谷が望める大自然の秘湯です。一切循環していない100%源泉かけ流しの自慢の湯が楽しめ、ぬるめで長湯ができます。メタケイ酸を含み、肌の水分や脂を適度に保ち、キメ細かい肌を作ってくれるので皮膚炎にも効果があり、「信玄の隠し湯」と言われるのが実感できます。

お風呂のサイズが17mもあり広々としていて、湯には白い湯の花が浮き、ぜいたくな気分にさせてくれて一回の入浴料は500円です。混浴ですので女性はバスタオルを巻いて入浴が可能ですよ。

100%源泉かけ流しの大混浴露天風呂「松川渓谷温泉 滝の湯」

写真:和山 光一

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入口は男女別々でそれぞれの内風呂に岩風呂や風情あるひのき風呂も用意されています。内風呂から混浴大露天風呂に出られるシステムです。

まだまだあります信州の「信玄の隠し湯」

甲斐の武田信玄は、本格的に信濃攻略のため諏訪への軍用道路として八ヶ岳を巻いて奥蓼科を通る“信玄の棒道”を建設しました。その棒道沿いにも信玄の隠し湯は点在しています。県道191号通称・湯みち街道にある「奥蓼科温泉郷」は、棒道建設中にこの湯のことを知り、その薬効に驚いたという言い伝えが残る湯で、それ以降「信玄の薬湯」と呼ばれるようになりました。青みがかった乳白色の湯が浴槽をとうとうと満たし、風情に溢れています。

尾根を挟んだ天狗岳登山口には、信玄が将兵の療養に使ったと言い伝えが残る八ヶ岳の名湯「唐沢鉱泉」あります。また諏訪には。信玄が金発掘の際にけが人の治療に利用したと伝えられる「毒沢鉱泉 神の湯」があります。どちらも冷鉱泉であり、血液循環が良くなる効能があります。

まだまだあらゆるところに点在する信玄の隠し湯。兵の傷を癒し、戦に疲れた兵の心を癒して戦国最強の武田軍団を形成したその源である温泉を実感してみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/02−2017/05/20 訪問

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