世界に誇るドゥオーモと白ワインの伊・オルヴィエート!抜群の眺望も楽しもう!

世界に誇るドゥオーモと白ワインの伊・オルヴィエート!抜群の眺望も楽しもう!

更新日:2016/01/11 20:15

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
イタリアのローマとフィレンツェを結ぶ幹線上にある古都オルヴィエートは、緑の平野に浮かぶ島のような断崖上にある町並みです。その小さな古都に、世界に誇るドゥオーモがあるのです。イタリアのゴシック建築の中で重要なもので、黄金色に輝くファサードは眩しいばかり!内部も見応えある装飾で埋め尽くされています。又、ワインの町としても知られ、石畳の通り沿いにはワイン屋さんが建ち並びます。城壁から見る眺望も抜群です。

まるで中世の世界へタイムスリップ!古い石造りの建物が建ち並ぶ路地が迷路のよう

まるで中世の世界へタイムスリップ!古い石造りの建物が建ち並ぶ路地が迷路のよう

写真:Hiroko Oji

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イタリア・ローマを流れるテベレ川の支流・パーリア川によって形成されたウンブリア州の平野にぽっかりと浮かぶ丘の上に、古い歴史を残すオルヴィエートの町並みが広がっています。

町自体は、凝灰岩でできた切り立った断崖上にあり、中世以降は教皇が滞在したこともあって、由緒ある建物が中心地に集まっています。その中心地に続く迷路のような路地は全て石畳で、両側には石造りの頑丈な建物が建ち並びます。メインストリートのカヴール通りでは、1階に名産の良質の白ワインをはじめ、イノシシの肉、ポルチーニ茸、陶器、チーズ、パンやスイーツなどのお店が入り、バールやピッツェリア、レストランがたくさんあるのも、観光客にとっては嬉しい通りです。また、木彫りの工房が並ぶ通りも、木製の看板や出入り口の装飾と情緒ある石造りの建物がマッチしていて、素敵な雰囲気が漂っています。

夕陽を浴びて黄金色に輝くドゥオーモのファサードに釘付け!

夕陽を浴びて黄金色に輝くドゥオーモのファサードに釘付け!

写真:Hiroko Oji

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メインストリートから南側への通りを進んでいくと、黄金色に輝く姿を現すのがこのドゥオーモです。イタリアのゴシック建築の中で、最も重要とされる建築のひとつ。シエナ出身のマイターニなど、たくさんの建築家や彫刻家、画家の才能が結集して、「ボルセーナの奇跡」という聖遺物を祀るために1290年から建築が開始され、完成したのは17世紀初期。

ファサードは眩しいくらいの黄金色のモザイクで埋められており、3つの入り口やバラ窓の周囲を飾る繊細な彫刻も素晴らしいものばかり!3つの入り口の両側には、マイターニと弟子による新旧の聖書からテーマをとっている浮彫が付け柱に施されています。それぞれの柱の上にはブロンズの「予言者たちの像」が乗っていて、ブロンズでできたどっしりとした扉自体もグレコの作品で埋め尽くされています。バラ窓は見事なレース模様で飾られ、その見事さに、正面の装飾だけでも釘付けになってしまいます。

ドゥオーモ内部にも埋め尽くされる見事な装飾が盛りだくさん!

ドゥオーモ内部にも埋め尽くされる見事な装飾が盛りだくさん!

写真:Hiroko Oji

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ドゥオーモの内部は3廊式になっていて、床や壁面共に白黒の石が交互に組まれおり、優雅な柱頭の円柱とその上部のアーチが各廊を仕切っています。

各廊の祭壇は、素晴らしいフレスコ画で天井や壁面を埋め尽くしていて、一つひとつ見ていると時間がいくらあっても足りないほど。入ってすぐの左の側廊にはファブリアーノの「聖母子」のフレスコ画、内陣の祭壇にはマイターニの「キリストの礫刑図」が飾られ、厳かな雰囲気に包まれています。また、右翼廊の奥にあるのがサン・プリツィオの礼拝堂で、名高いルカ・シニョレのフレスコ画が壁一面埋め尽くしています。これは、「黙示録」からテーマを設定したもので、裸体表現の正確さが定評のあるものです。写真はサン・プリツィオの礼拝堂内です。

その他、左翼廊の奥にあるコルポラーレ礼拝堂の祭壇の左側には、「ボルセーナの奇跡」の聖遺物を納めた箱が置かれています。この箱は貴金属と七宝をふんだんに使い「キリストの生涯」を表す図柄が施されていて、見逃せない一つになっています。

見所の集まるドゥオーモからレプッブリカ広場へ

見所の集まるドゥオーモからレプッブリカ広場へ

写真:Hiroko Oji

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ドゥオーモ広場に面しては、外付けの階段と大きな3連のアーチが特徴的なソリアーノ宮(内部にはグレコ美術館が入っています)、その隣に建つ法王の館(ドゥオーモ付属博物館・国立考古学博物館が置かれています)、ファイナ宮(市立考古学博物館が入っています)などの見所が建ち並びます。

さらに、西へカヴール通りを進むと中心的広場のレプッブリカ広場に出ます。広場に面して建つのは市庁舎やサンタンドレア教会。市庁舎は中世に建てられ15世紀に改修されているものの、付属の多角形の塔は12世紀の姿を今に残しています。サンタンドレア教会は11世紀から建築が始まり、13世紀に拡張されたもので、とてもシンプルなファサードと内部です。その地下にはローマ時代の遺構も残っている貴重なものです。

町外れのサン・パトリツィオの井戸は、すれ違うことのない階段で井戸の底まで!

町外れのサン・パトリツィオの井戸は、すれ違うことのない階段で井戸の底まで!

写真:Hiroko Oji

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オルヴィエートの鉄道駅前から出るケーブルカーに乗ると、町外れのカヘン広場の横にある頂上駅に到着します。町へ向かうには正面へ進むのですが、右方向に下って行くと、木立の中にひっそりと佇む石造りの円形建物に辿り着きます。ここが井戸?と思えるような大きい直径に地上2階程もある建物!釣瓶を使ってくみ上げるような小ぶりの井戸を想像していたら大違いで、地下深く階段が延びているのです。

ローマ略奪を逃れた法王クレメンス7世が、1527年工事を始めさせたこの井戸は、直径は13メートルもあるものです。周囲を取り巻いて深さ62メートルの井戸の底まで導いてくれるのは、上下2重になった螺旋階段!上りと下りが別々になっていて、反対側から来る人と狭い階段上ですれ違うことなく、底まで行って帰ってくることができます。入場料は5ユーロですが、カルタ・オルヴィエートで無料になります。

町を取り囲む城壁の上から見下ろすと、この写真のように絶壁の上にあることがお分かりになるでしょう。この城壁上は歩くことができ、そこからの眺望は最高!ドゥオーモそばの展望台からもウンブリア平原を遠くまで見渡すことができますので、町並みだけでなく、眺望も楽しんでくださいね。

観光に強力な味方のカルタ・オルヴィエート・ウニカ

オルヴィエートには、ここでご紹介しきれなかったモーロの塔、ポポロ宮、カーヴァの井戸の洞窟、ベルヴェデーレ神殿跡やネクロポリなど、見所がたくさんあります。これらを観光するにあたって、博物館・美術館やモーロの塔、サン・パトリツィオの井戸、地下の洞窟公園、さらにはケーブルカーやミニバスが無料になるカードがあります。カルタ・オルヴィエート・ウニカといって、各見所や駅舎のバールで購入できますので、観光の予定に合わせて、どうぞご利用ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/18−2015/12/21 訪問

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