ウイグル民族だけが暮らす旧市街は高い塀に囲まれていて、入り口で入場料を払い中へ入ります。急な階段を登っていくと、見通しのきかない細い小路がずっと先まで続き、急に外の世界とは別の町に来たような感覚を覚えるでしょう。
路地はまるで迷路のように入り組んでいるので、路面には道に迷わないように、長方形の石は行き止まり、六角形の石は通り抜けられるというような目印が刻まれています。
街角では子供たちが遊んでいたり、民族衣装を纏った住人が歩いていたり、とても雰囲気のある光景を見ることができます。
通路の両側には民家が軒を連ねているのですが、その家の一角でおみやげ物屋さんなどを営んでいる家もあるので、民家訪問を兼ねて立ち寄ってみると面白いでしょう。
写真:Kaycom D
地図を見る職人街と呼ばれるエリアには、ウイグル民族の人たちが営む工房が集まっています。通りを歩いていると、どこからともなくトンカントンカンと木や鉄をたたく音などが聞こえてきて、開いた入り口から中をのぞくと製品を作っている職人さんの姿が見えることも。
お店には楽器や家具、銀製品などの商品が所狭しと並び、店内では店員さんが売り物の楽器を弾いてくれることもあります。郷愁を誘う音もさることながら、そのデザインにも趣があるので、例え弾けなくてもインテリアとして飾っておく人も多いのだとか。
立ち並ぶ工房の合間には、ザクロジュースのスタンドやナン、サムサなどの食べ物屋さんもあるので、地元の味を楽しみながら歩くのもおすすめ。
写真:Kaycom D
地図を見るカシュガルの町の中心地にあるエイティガールモスクは、中国最大のモスクで、多いときには2万人以上の信者が集まります。礼拝の時間に行くと、お祈りしている様子を外から見ることも可能。
入口の門は薄い黄色の建物で、明るいポップなデザイン。モスクの敷地内には木々がたくさん植えられ公園のようになっているので、お祈り以外にも市民の憩いの場として利用されています。
礼拝堂の一部は観光客にも開放されていて見学することができます。入口の明るい黄色とはガラリと変わり、緑と白の落ち着いた内装。たくさんの人が集まっていることを伺わせる汗の匂いが印象的です。
写真:Kaycom D
地図を見るアパク・ホージャ墓(香妃墓)は、イスラムの指導者アパク・ホージャとその一族が眠る陵墓で、伝統的なイスラム建築が見られる重要文化財に指定されています。
美しい模様のタイルの門をくぐると礼拝堂があり、さらに進んで壁の向こう側に入ると、緑のタイルで装飾されたアパク・ホージャ墓が現れます。その前の庭には花が植えられ片隅にはラクダの姿も。お金を払えば乗せてくれます。
この「アパク・ホージャ墓(香妃墓)」という呼び名は、体から麝香の香りがしたという一族の末裔「香妃」からきたもの。香妃は、清朝の乾隆皇帝に無理やり嫁がされましたが、嫁いだ後もウイグル民族の誇りを持ち続け、死後、カシュガルの人々によってこの墓に運ばれたとの言い伝えから「アパク・ホージャ墓(香妃墓)」と呼ばれるようになりました。
天井が大きなアーチになった内部には、アパク・ホージャ一族の72人が眠る58の棺があり、それぞれに色とりどりの布がかけられています。
写真:Kaycom D
地図を見るシルクロードの交易の場として栄えてきたカシュガルには巨大なバザールがあります。
バザールの中は多くの部分がアーケードになっていて、通路の両側に洋服から雑貨、日用品、食べ物など、ありとあらゆるものが並んでいます。
バザールの中でも面白い食べ物の屋台エリアでは、ウイグルのご当地グルメがズラリと並び、食事時には大人から子供までみんな美味しそうに食べています。
市場はその地域の特色が最も現れる場所のひとつなので、ぜひ訪れてみましょう。
ウイグルの人々は外国人観光客にも親しげに話しかけてくれて、大都会にありながら現地の人との触れ合いが楽しめる街です。静寂に包まれた旧市街から活気あふれるバザールまで、様々なウイグル民族の文化や生活を感じることができるでしょう。ぜひ、時間をとってのんびりと歩いてみてください。
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(2025/2/8更新)
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