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写真:大木 幹郎
地図を見る「関堀の大イチョウ」は公孫樹(銀杏)の巨木で、ご紹介する5本の巨木の中で最も古く、ときがわ町でも最古老の巨木と思われます。町役場(第二庁舎)近くの県道沿いに立っているのでアクセスは容易です。マイカーでお越しの場合は、県道沿いにあって大イチョウのすぐ北にある「木のむら物産館」の駐車場の利用が便利です。木のむら物産館は「道の駅」に似た施設で、地元の野菜や素材を使った惣菜が販売されていますので、軽食や休憩にぴったりです。ちなみに、ときがわ町の名前の由来は、町域を流れる都幾川(ときがわ)からきています。
関堀の大イチョウは、幹周約8.9m、樹高約33m、推定樹齢1200年です。大同2年(809)に植えたと伝えられる古木で、元禄年代(1688〜1704)に2度の火災に遭い、現在でもその痕跡が残っているそうです。樹齢千年を超える古木ですが、背は高く、枝は多く、樹勢は良好で、埼玉県のイチョウではTOP3くらいの巨木です。夏季には大量の葉をこんもりと茂らせ、秋には見事な黄葉で飾ります。
関堀の大イチョウを見学する際の注意点です。大イチョウは私有地に立つ個人所有のものですので、見学は県道の歩道の位置からとして、根元に立ち入らないようにしましょう(根を踏み荒らさない為にも)。
写真:大木 幹郎
地図を見る「児持(こもち)スギ」は萩日吉神社の入口に立つ御神木の杉で、ときがわ町で最大の巨木です。児持スギは、男スギと女スギの2対です(写真右・男スギ、写真左・女スギ)。男スギが幹周約6.5m、女スギが幹周役8.9mです。双方の樹高約40m、推定樹齢は800年です。女スギの方が男スギより大きく、扇状に広げた枝が24本に分かれています。並び立つ両スギの間には社が祀られ、古くからこの大スギに祈願すれば、子どもを授かるという信仰があります。ときがわ町を代表する巨木であり、埼玉県内でも最大級の立派な大スギです。
萩日吉神社について少し。社伝によれば、創建は欽明6年(544)とされる古社で、萩明神と呼ばれていました。平安時代になると、比叡山の日吉大社(滋賀県大津市)を勧請合祀して、萩日吉山王宮と改称し、明治期から現在の社名となりました。大木の多い境内に広がる社叢は、児持スギと共に県の天然記念物に指定されています。社殿の両脇に構える2対の像は狛犬でなく山王権現の使いとされる猿で、意匠が面白いものです。荘厳な雰囲気の本殿の横にも、立派な御神木の大スギが立っています。児持スギを見学した後は、見所も多い萩日吉神社へ参拝しておきましょう。
写真:大木 幹郎
地図を見る「西平の大カヤ」は、ときがわ町にある巨木の中で特に見学をお勧めしたいものです。大カヤは日中でも薄暗いスギ林の中にあり、少し山道を歩きますので、日の高い明るい時間帯に訪問して下さい。萩日吉神社の横を通る道路をしばらく進むと、大カヤへ続く山道の入口が見えてきます。そこからスギ林に囲まれた山道を5分ほど登れば、大カヤの立つ木々の刈り払われた空間へと至ります。山道のはじめは、やや急坂で岩が露出している場所があり、滑りやすいのでご注意下さい。
大カヤは、幹周約6.6m、樹高約16m、推定樹齢1000年の榧の巨木です。独特の雰囲気がある巨木で、巨木を見る機会や、登山やハイキングで森林の中を歩かれる機会の少ない人は、近づくのが怖いと感じる巨木かもしれません。太い幹は深い縦皺が刻まれて苔蒸し、多くの枝は風が無くとも揺れ動くように四方に伸びています。残念ながら枯れ枝が多く、樹勢は衰えてきている様子ですが、より風格は増しているかのように見えます。荒々しい容姿から極立つ風格と、木霊を宿しているような神秘的な雰囲気が感じられます。
大カヤは樹勢の衰えている貴重な古木です。根元に決して立ち入らず、柵の外から見学しましょう。また、枯れ枝が多く落枝の心配があるので、少し頭上に注意して下さい。
写真:大木 幹郎
地図を見る4本目の巨木「越沢稲荷の大スギ」は、椚平の集落を見下ろす高台に立っています。マイカーでお越しの際は、近くにある「くぬぎ村体験交流館」の駐車場を利用すると良いでしょう。そこから徒歩10分ほど、案内板にしたがって坂道を登っていけば大スギへと至ります。坂道の途中では、椚平の集落や、遠く東に、さいたま市の市街地などが遠望できます。くぬぎ村体験交流館は、元は小学校であった建物で、郷土料理、木工や竹細工の工芸品作り、農業を体験(要予約)できる施設です。軽食も取れて、名物の麺の平たい「ひもかわうどん」をご賞味あれ(定休日は祝日や水曜日)。
越沢稲荷の大スギは、根元に祀られている稲荷神社の御神木として椚平の集落で大切にされてきた巨木です。幹周約6m、樹高約25m、推定樹齢400年です。特に損傷の見当たらない健全な大スギで、大量の地面まで垂れている枝が特徴的で、根元に近づけば、枝の傘に包まれます。地元の方の遊び心ある粋な計らいで、大スギの根元に設置されたバス停「山猫電鉄・稲荷前」が、とってもフォトジェニックです(※本物のバス停ではない)。
写真:大木 幹郎
地図を見る最後の巨木「姥樫」(うばがし)は、ご紹介する巨木の中で、最もときがわ町の西奥の山間部に位置するので、マイカーまたはタクシーが無ければアクセスが面倒となります。また、薄暗い山道を少し歩くことになりますので、日の高い明るい時間帯に訪問してください。
バス停「椚平入口」のある道の分かれ道から、鎌倉山荘のある左へ進み、集落の先にある林道の中をしばらく進みます。やがて林道がヘアピンカーブする場所に至ると、木橋のある姥樫への山道の入口が見えてきます。山道入口の少し手前に、若干広い路肩がありますので、車はそこに停車しておくと安全です。山道入口から木橋を渡って5分ほど登っていくと(途中まで薄い舗装道)、尾根の上に出る階段があります。その先で姥樫との対面です。
姥樫は幹周約6.6mのアカガシ(赤樫)の巨木です。全国的に見てもアカガシでこれほどの巨木は珍しいそうです。幹は捩れて伸び上がった形で、左右に水平に伸びた太く長い大枝が特徴的です。急斜面で踏ん張るためにバランスをとっているかのようです。根元の保護のために周囲に柵が設けられて、根元に近寄れません(急斜面なので滑落の危険もある)。しかし、周囲の木々が刈り払われ、見学用の通路が開かれたので、姥樫の背後に回ることが可能です。森の奥に立つ異形、中々に凄みを感じる巨木です。
以上、ときがわ町の巨木巡りでした。埼玉県でも、関東地方でも、1つの市内や町内に、これだけの見応えと個性のある巨木が集中して残っている場所は、大変貴重です。巨木に少しでも興味がおありの方に、ときがわ町での巨木巡りを強くお勧めいたします。なお、一部の巨木(西平の大カヤ、姥樫)は、山間部に位置しているため、少し山道を歩く必要があります。日の高い明るい時間帯や、天候の安定している日を選んでお立ち寄りください。また、ときがわ町に隣接する「越生町」には、埼玉県で最大の巨木「上谷の大クス」がありますので、こちらへのお立ち寄りもお勧めです。詳細は関連MEMOのリンクをご参照ください。
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