福島県で最大の巨木「杉沢の大スギ」・ 国民的アニメ「まんが日本昔ばなし」に登場する神秘的な巨木

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福島県で最大の巨木「杉沢の大スギ」・ 国民的アニメ「まんが日本昔ばなし」に登場する神秘的な巨木

福島県で最大の巨木「杉沢の大スギ」・ 国民的アニメ「まんが日本昔ばなし」に登場する神秘的な巨木

更新日:2016/01/21 15:15

大木 幹郎のプロフィール写真 大木 幹郎 巨木マニア、低山登山家、ブロガー

福島県で最大の巨木は中通りの北部に位置する二本松市にあります。それは丘陵に囲まれた里山の集落に立つ「杉沢の大スギ」。ただ巨大なだけでなく、健全かつ優美な立ち姿を誇り、更に「まんが日本昔ばなし」にも登場した神秘の大スギをご紹介します。

丘陵に囲まれた里山の集落に立つ巨木

丘陵に囲まれた里山の集落に立つ巨木

写真:大木 幹郎

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福島県で最大の巨木「杉沢の大スギ」は、二本松市の南東にある杉沢の集落に立っています。杉沢は、西に伊達政宗の支城のあった小浜の丘陵、東に阿武隈山地の裾野である針道の丘陵に囲まれた地域で、緩やかな起伏の台地に林と田畑が続く、穏やかな里山の風景の集落です(二本松市への合併前は安達郡岩代町)。

現在、大スギは広い緑地の中心に立っており、古くから地名の由来にもなった里のシンボルであり御神木として大切にされてきました。昔、寛永20年(1643)に二本松藩主・丹羽光重が領内を巡検した折、大スギの見事な姿に感銘を受け、杉沢の大スギと名づけ、土地の名前も杉沢となったのです。

東北最大級にして福島県最大の巨木

東北最大級にして福島県最大の巨木

写真:大木 幹郎

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写真は杉沢の大スギを、周囲を囲む木道の西側から見上げたもので、この位置が最も根元に近く、仁王立ちするように間近に聳える姿は大迫力! 大スギは、幹周・約12.8m、樹高・約45m、推定樹齢は600年〜1000年とされています。地上から約10m近くまで、根元の太さに近いまま伸び上がり、そこから大きく2つに分かれて大量の枝葉を茂らせ、一部の枝は地面に届くほど伸びています。

樹齢が1000年近い古木ですが、目立った損傷もなく樹勢は若木のように今なお旺盛。威風堂々とした頑健さと、しなやかで端正な美しさを合わせ持ち、迫力はあれど威圧感のない不思議な明るさを持った巨木です。立地の環境も素晴らしく、大スギの立つ緑地は広い空間が確保されているので、大スギを中心に里山を背景とした明るい風景を楽しむことができます。

大スギが中心の広い緑地

大スギが中心の広い緑地

写真:大木 幹郎

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写真は杉沢の大スギを北側の花畑から見たもので、マリーゴールドやヒマワリの花が咲いていて、大スギの緑と、花畑の黄色のコントラストが綺麗でした(訪問時は8月)。大スギの周囲は、広く花畑で覆われているので、訪問時に季節が合えば、花を前景に大スギの姿を楽しむことができるでしょう(冬季以外)。

【補足・花畑の季節の花】
4月・菜の花、5月・クリンソウ・ニッコウキスゲ、6月・紫陽花、7月・サルビア・ラベンダー、8月・ひまわり、9月・コスモス
(※都合により花の種類が変わるか植えられない場合があります)

国民的アニメ「まんが日本昔ばなし」に登場する大スギ

国民的アニメ「まんが日本昔ばなし」に登場する大スギ

写真:大木 幹郎

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古くから大切にされてきた集落の御神木である杉沢の大スギには、土着の信仰(安産など)や伝承があります。その中で、「お杉さんの伊勢まいり」という民話が、国民的なアニメ「まんが日本昔ばなし」で取り上げられ、「むすめ杉」という作品でTV放送されました。

昔ばなし「むすめ杉」の内容は、簡単にまとめるとこんな話です。大スギがまだ若木だった頃に娘(お杉)の姿に化身して、旅の若者と結ばれて夫婦になります。二人で伊勢参りをした後は、杉沢の里で子宝に恵まれ幸せに暮らしました。やがて若者が老いて亡くなると、お杉は自身の根元に亡骸を葬り、墓を守りながら何百年も生き続け、今では大木となりました。というお話です。終わり方は、ちょっと寂しいけれど、幸福だった記憶は永遠に。

【まんが日本昔ばなし】
■表題 :第807話「むすめ杉」
■放送日:1985年8月3日(TBS系列)
■制作 :なべしまよしつぐ、沖島勲
【民話の出典】
■書籍 :福島県の民話
■原題 :お杉さんの伊勢まいり
■著者 :金田和枝(出版・偕成社)

杉沢の大スギと合わせて見たい大桜「合戦場のしだれ桜」

杉沢の大スギと合わせて見たい大桜「合戦場のしだれ桜」

写真:大木 幹郎

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福島県は桜の大木がとても多い県で、二本松市内にも複数の大桜があり、その中で杉沢の大スギの近くにあるものが「合戦場のしだれ桜」です。合戦場のしだれ桜は、古戦場跡の丘の上に立つ2本のしだれ桜の大木です。丘の斜面は菜の花で覆われるので、菜の花の黄色の絨毯を前景に、しだれ桜を眺めることができる嬉しい立地。杉沢の大スギと、合戦場のしだれ桜、距離が近い二本松市を代表する銘木は、2つとも見ておきましょう。

なお、日本三大桜のひとつ「三春の滝桜」に最寄の高速道路のIC、磐越自動車道・船引三春から、杉沢の大スギまでは約30分の距離。滝桜を目当てに福島へ訪れた方も、一足伸ばして大スギの見学もお勧めします。

おわりに

以上、福島県最大の巨木、杉沢の大スギでした。巨大なだけでなく、損傷が少なく健全で、太く高く威風堂々とし、全体的に端正で優美な姿。巨大でいて威圧感は強くなく、眺めていると心が晴れやかになる明るい雰囲気。そして、広く開けた緑地という素晴らしい立地。この美しい大スギは、万人に見学をお勧めできる、東北と福島県が誇る銘木と言えるでしょう。周辺には「合戦場のしだれ桜」などをはじめ、桜の大木が多いので、せっかくなら4月中旬の開花時期に訪問されることを強くお勧めいたします。二本松市内の大桜の所在ついては、MEMOリンクの二本松観光協会と岩代観光協会をご参照ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/08/25−2015/04/15 訪問

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