風情ある温泉街である黒川温泉でも、ひときわ庭に力をいれているのがこの「のし湯」です。門をくぐればそこは別世界。まるで庄屋の家に遊びに来たかのような錯覚を受けます。
庭を眺めつつ入り口をくぐると、チェックイン後にはウェルカムドリンク&スイーツのサービスが。黒川温泉に訪れるほぼ全ての人は長距離移動をこなしてきているため、こういった心づかいはこの上なく嬉しいですね。もちろんお味も上品で言うこと無しです。
熊本県の黒川温泉に多数ある温泉旅館の中から「のし湯」を推す最大の理由は、とにかく食べ物がおいしい、ということに尽きるでしょう。料理長手書きの献立表に沿って提供される料理は、先付け、前菜から煮物椀、お造り、煮物、蒸し物、お凌ぎ、揚げ物、炊き込みご飯、味噌汁、そしてデザートと完全なフルコースです。
して、こちらのお料理がどれも寸分の隙もないくらいにおいしいのですよ。毎回料理が微妙に異なりますが、例えば先付けで食べた「馬鈴薯のすり流し(鮎入り)」は爽やかな中にも鮎の主張がきっちりとある、先付けで食べるにはもったいなさ過ぎる逸品であったり、煮物椀には京都の料亭もびっくりの本格的な「穴子と茄子の真蒸」であまりの美味しさに驚くほどだったりします。
中でも白眉は季節の炊き込みご飯で、僕たちの滞在時に提供された新しょうがの炊き込みご飯がおいしいことおいしいこと。
1グループごとに釜で炊かれた炊きたてご飯は、見事な粒の立ち具合に、新生姜の香りが食欲をそそります。さすが水のいい熊本だけあって、お米のポテンシャルが全て引き出されているような印象を受けるほどの味わい。食べきれない場合は夜食用におにぎりにしてくれる親切さもあり、もはやここは黒川温泉の中の「オーベルジュ」と呼んでも、差し支えがないのでは?と思うほどです。
さて、夕食で大満足の「のし湯」ではありますが、翌朝の朝食もまた、宿の底力を感じずにはいられないクオリティが発揮されます。
実は「のし湯」の名物でもあるのが、毎朝食に提供されるこの「籠」です。見た目も美しくもりつけられた小鉢は、どれも朝からショックをうけるくらいにおいしく、食べ過ぎてしまうこと間違い無し。繰り返しにはなりますが、このご飯のおいしさは尋常ではありませんよ。
また、籠料理は純和食ですが、地産地消の名産として提供される牛乳もまた絶品。黒川からほど近い阿蘇のもので、なにより味が濃い!もちろんおかわり自由なので、心ゆくまで堪能すると良いでしょう。
提供元:のし湯
http://noshiyu.jp/ここまで料理押しできた「のし湯」ですが、そこは黒川温泉であり、当然のように素晴らしいお湯が出ています。ナトリウム塩化物・硫酸塩泉はしっとりとしていて、芯からあたたまります。湯冷めしにくいのも特徴で、寒い季節でも安心して浸かることができるでしょう。
いくつかの温泉をもつ「のし湯」の中でもイチオシなのが、ワイルドな趣のある「野天風呂」でしょう。『余計な演出をすることなく、極力自然の形状を生かした』という言葉のとおり、中庭の林の中に突如として現れるような雰囲気があり、特に早朝の雰囲気には目を見張るものがあります。ぜひお試しいただきたい。
このように、黒川温泉の隠れ家的な存在である「のし湯」は、温泉だけでなく料理を心から楽しめる、貴重な旅館です。黒川温泉では温泉手形によって各宿のお湯を楽しむことができますが、料理だけは泊まらないと楽しめません。「のし湯」に宿泊することで、料理もお湯も、満足度の高い黒川温泉を体験することができるでしょう。
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(2024/11/5更新)
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