古代の名湯束間(つかま)の湯!信州「浅間温泉」「美ケ原温泉」に浸かる

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古代の名湯束間(つかま)の湯!信州「浅間温泉」「美ケ原温泉」に浸かる

古代の名湯束間(つかま)の湯!信州「浅間温泉」「美ケ原温泉」に浸かる

更新日:2016/06/14 14:13

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー

『くる人多き筑摩の湯 (中略) しるき名所と風雅士が 詩歌に詠てぞ伝えたる』と長野県歌「信濃の国」の一節に登場する筑摩の湯とは、松本市に隣接する「浅間温泉」と「美ケ原温泉」のあたりを指すと言われています。その歴史のルーツは飛鳥時代に遡り、信濃の国の名湯として都にもその名が轟いていたことが、当時束間の温湯と言われ日本書紀に記述されています。そんな日本屈指の歴史を誇る温泉街を訪ねてはいかがでしょう。

道祖神が佇む松本城下の奥座敷「浅間温泉」

道祖神が佇む松本城下の奥座敷「浅間温泉」

写真:和山 光一

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松本市の中心街から東へ車で5分ほど、県文化会館の大きな建物を横目に見ながら女鳥羽川に架かる浅間橋を渡ると、北アルプスをイメージしているような「浅間温泉」の大きなゲートが見えてきます。その入口から北東の美ケ原高原方面の山裾に向かうなだらかな斜面に浅間温泉街は広がっています。江戸時代には松本城主の御殿湯が設けられ、明治に入ると伊藤左千夫や与謝野晶子など数多くの文人墨客に愛された温泉街です。

温泉は無色透明な弱アルカリ単純泉。源泉温度は45度から53度で胃腸病、婦人病、皮膚病などに効能があります。イオンを多く含み湯冷めしないお湯といわれています。

温泉街には豪壮な土蔵や白壁に柱がくっきり浮き出た本棟造りの旅館もあれば、空に高くそびえる鉄筋の現代風な建物もあり、古さと新しさが小気味よく混在しています。温泉街周辺はくねくねとした坂道が続き、ところどころに仲睦まじい温泉道祖神が佇んでいます。松本市の奥座敷として栄華を誇った時代の賑やかな喧騒が懐かしくもあり、時の流れが止まり、やさしく包みこむようなレトロな雰囲気に心も癒されます。

万葉の頃より湧き出る湯を和情緒あふれる風呂で堪能「ホテル玉の湯」

万葉の頃より湧き出る湯を和情緒あふれる風呂で堪能「ホテル玉の湯」

写真:和山 光一

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温泉街に入るとすぐ左手に6階建ての建物が見えるのが、明治18年創業の老舗「ホテル玉の湯」。玄関から広いロビーラウンジが奥まで続き、全館バリアフリーの宿で知られています。浅間温泉はときとして長野県と群馬県の境にある浅間山の麓にあると間違えられることから「松本あさま温泉」と表示しています。

男湯「芭蕉」女湯「小町」のお風呂は、どちらも総檜の和装にしてスッキリとしたスタイリッシュな内装が特徴で、太陽光を取り入れ、とても明るく綺麗です。かなり大きめの湯船にはpH8.7のアルカリ性単純温泉がたっぷりと流れています。内湯に付属する湯船全体が檜の露天風呂は、眺望は仕方無いものの落ち着いた雰囲気です。

宿に隣接している「つけもの喫茶」では、カウンター前の寿司ネタをいれるケースのような所に作り手などが明記された地元農家の手作り漬け物が並び、ご主人手打ちの信州そば切りといっしょに味わえます。「玉の湯」は信州そば産地表示推進協議会から「信州そば切りの店」と認定されているほど、信州のそば切りにこだわった店なのです。安曇野・塩尻・辰野・八ヶ岳産の粗挽きのブレンドそば粉を安曇野の湧水で打った二八そばは、香り高くコシが強い、ご主人入魂の一品です。

若い感性が随所に光る寛ぎの宿「別亭 一花」

若い感性が随所に光る寛ぎの宿「別亭 一花」

写真:和山 光一

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温泉街の入口にある「別亭 一花」は、平成12年に新装オープンした日本文化の素晴らしさと新しいくつろぎの空間を提案した新進の宿。客室は全部で10室という小ぶりな宿ですが、プライべートな空間を大切にしたしっかりとした個性を輝かせています。新しさを感じる宿であるにも関わらず、和モダンの香りと温もりが調和した館内に入るとほっと安らぎを感じさせてくれます。

館内はロビーや廊下、さらにはエレベーター内まで畳敷きになっていて、畳のい草の薫りやスリッパ不要の清潔感とくつろぎ感が心地良く、自分だけの別宅に来たような気分にさせてもらえます。広々としたロビーから風雅な中庭を眺めていると時間が止まっているような感覚になります。

お風呂は男女別の大浴場があり、日帰り入浴が可能です。小ぶりではありますが明るい浴室で、浅間温泉の湯をゆったりと味わうことができます。

平安の昔から歌人に愛された歴史浪漫あふれる湯の里「美ケ原温泉」

平安の昔から歌人に愛された歴史浪漫あふれる湯の里「美ケ原温泉」

写真:和山 光一

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雄大な北アルプスを望み、好天時にはその山並みを静かな寛ぎの空間で楽しめる歴代の松本城主に愛されながら親しまれてきた名湯「美ケ原温泉」。平安時代中期の宮廷歌人・源重之は『いづる湯のわくに懸れる白糸はくる人絶えぬものにぞありける』と後拾遺和歌集に温泉の賑わいぶりを記しています。「束間の湯」「山辺の湯」「白糸の湯」など時代の変遷とともに呼び名も変わっいたていきましたが、日本で屈指の歴史を誇る温泉だけに温泉街の通り全体に歴史ある空気が漂っています。

松本地方特有の古民家風の本棟造りの宿やなまこ壁の土蔵造りの宿が肩を並べるようにうねうねと続き、昭和の温泉街の原風景がそのままそこにあります。平安の昔から歌人に愛されてた歴史ある名湯だけに、この地を訪れた歌人、文人は数えきれません。街角や辻のあちこちに先人の歌碑や句碑がたくさん残されていて、その前に佇みさまざまな想いに心を馳せた文人墨客の姿を偲んでみてください。

美と健康がテーマのお宿「旬彩 月の静香」

美と健康がテーマのお宿「旬彩 月の静香」

写真:和山 光一

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昭和の温泉街の原風景の中に、宿の玄関先に茅葺きの門がどっしり構える「旬彩 月の静香」があります。新館は数寄屋造り、別館は築250年の古民家を移築しています。ロビーにはどっしりとした感じの少しレトロな感じの雰囲気が漂っています。

浴室は窓が大きくとられ、明るい雰囲気で露天風呂が見えます。露天風呂は石造りで、滝のように温泉が注がれています。湯船に浸かるとアルカリ性のお湯のせいか、肌にやわらかい感じがします。温度は42度前後でじっくりと旅の疲れを癒すには丁度よい湯加減。湯あたりが少なく、一日何回でも入浴できる女性にとっては美肌の湯です。館内の冷やした温泉水のサービスも嬉しく、湯上り後の水分補給も配慮されていています。軟水で飲みやすいですよ。

城下町に湧く歴史と文化の香る温泉を拠点に岳都・松本を楽しむ

浅間温泉には日帰り入浴施設が温泉街の中心にある「ホットプラザ浅間」、老舗旅館から衣替えした城主専用として使われた由緒ある「湯々庵 枇杷の湯」の2ヶ所に、江戸時代から続く湯屋建築が見事な「仙気の湯」、武士専用だった「倉下の湯」など温泉街ならではの小さな共同浴場が4ヵ所一般に開放されていて、散策しながら訪ね歩いてみてください。

また浅間温泉の旅館5軒(ホテル井筒・いずみ荘・ホテル玉の湯・地本屋・目乃湯)では午前11時から午後2時、各旅館自慢のそばと温泉がセットで1500円でご利用いただける共同企画「手打ちそばめぐり・湯めぐり」が行われています。泊まらなくても名宿の湯と味が楽しめますよ。

美ケ原温泉にも日帰り入浴施設の「ウェルネスうつくし」、共同浴場であった白糸浴場から新設された「ふれあい山辺館 白糸の湯」があります。

気に入った風情を持つ宿に泊まってさまざまな温泉に浸かり、少し足を延ばして松本城を中心に「まつもと湧水群」や周辺の歴史的名所に立ち寄るもよし、買い物がてらにナワテ通りへ足を運んでみるのも面白いですよ。美ヶ原高原や霧ヶ峰の散策の疲れを癒すにも最適です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/02/07−2015/07/19 訪問

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