御朱印めぐりの一社は東山にある粟田神社です。敷地内にある末社「鍛冶神社」に、三条小鍛冶宗近(さんじょうこかじむねちか)、粟田口藤四郎吉光(あわたぐちとうしろうよしみつ)といった、知る人ぞ知る名刀工が祀られています。三条小鍛冶宗近は天下五剣のひと振り「三日月宗近」や名刀「小狐丸」を作った刀鍛冶です。粟田口藤四郎吉光は多くの短刀や「一期一振」を作り上げました。「鍛冶神社」は刀剣の神様をお祀りしているということで、悪縁切りに良縁結び、勝運にも加護があるといわれます。
また粟田神社を訪れる際、忘れずに向かいたいのが「相槌稲荷明神」です。三条小鍛冶宗近が名刀「小狐丸」をうつ際、童子に化けた狐に鍛冶の手伝い(相槌)をしてもらったというエピソードが有名な神社で、粟田神社参詣口の真向かいにあります。朱塗りの鳥居が目印ですので、ぜひ探してみてください。
御朱印めぐりに含まれている二社目は「豊国神社」です。京都の展覧会などで人気を博している「骨喰藤四郎」は、豊国神社所蔵の名刀です。こちらの神社は太閤秀吉公をお祀りし、出世開運のご利益があるといわれます。正面にある唐門(国宝)は伏見城の遺構であり、釣金具や美しい彫刻がほどこされ、思わず目を奪われてしまいます。近くには京都国立博物館もありますので、豊国神社を訪れる際に立ち寄ってみるのもおすすめです。
御朱印めぐりの三社目は「建勲(たけいさお/けんくん)神社」。こちらは織田信長公と信忠をお祀りしている神社です。大願成就や開運、難局突破にもご利益があるといわれ、北区船岡山に位置しています。織田信長が愛し、俗に「天下人の刀」とうたわれた宗三左文字はこの「建勲神社」に奉納されており、重要文化財指定を受けています。織田信長公ゆかりのお寺ということで、「天下布武」と書かれたピンクの御朱印帳や「宗三左文字飾り絵馬」(絵馬に名刀・宗三左文字の写真が載っているもの)も置かれています。
最後に勝運の神社として有名な「藤森神社」をご紹介します。こちらの神社では毎年5月に「駆馬」という馬を使った神事が行われるため、特に競馬関係書から「勝負事」に縁起が良いとされています。境内には舎人親王を祀る碑もあり、受験の勝運を願いにくる学生さんの姿も多いです。この「藤森神社」に、むかし五条国永が作りし名刀「鶴丸国永」がご神刀として奉納されていました。(のちに本阿弥家の者がこれを持ち出し、享保の頃には仙台・伊達家へと渡っています)。藤森神社を訪問する際にあわせて見たいのが「不二の水」と呼ばれるご神水。これを飲むと学問向上、勝運をさずかり、さらにその味は名水というありがたいものです。ご神水を頂いてぜひパワーをチャージしましょう。
「京都刀剣 御朱印めぐり」以外にも、各神社には美しい装丁の御朱印帳が置かれています。骨喰藤四郎や鶴丸国永の刀身をあしらった装丁の物もありますので、気に入ったものをひとつ購入してみるのもおすすめです。中には人気で品切れ状態の物もありますので、お目当ての御朱印帳がある場合はご注意を。(粟田神社の御朱印帳(美しい濃紺地)は人気で品切れになることも)。また、刀にまつわる神社ですので「護身刀守」や「太刀守」など、少し変わったお守りがあるのも面白いです。
最後に、御朱印とはその神社を「参拝した証」になります。つまり順番として、御朱印を頂く前に参拝を済ませた方が良いかもしれません。また御朱印を墨で書いてもらう間は、対応して頂いている方に話しかけたりはせず静かに待つのが基本です。
もうひとつ注意しておきたいポイントが時間。受付が16時までの神社もありますので、「京都刀剣 御朱印めぐり」の4社すべてを回る際には時間配分も大切です。幸いなことに京都には市バスが縦横無尽に走っていますので、市バス一日乗車券(500円)を駆使すれば無理なく回ることができます。
「京都刀剣 御朱印めぐり」は5月31日まで開催されています。これを機に「御朱印めぐり」の旅で名刀に思いをはせ、ご利益を授かってみるのはいかがでしょうか。
「京都刀剣 御朱印めぐり」
平成27年12月15日(火)より平成28年5月31日(火)まで
受付時間:9時〜16時
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(2025/1/20更新)
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