入口付近に長さ12メートルの涅槃仏が、北枕で体を横たえています。タイの中では比較的小さな仏像ですが、多くの人が手を合わせる場所です。タイでは様々な場所に仏像があり、どのような仏像であっても手を合わせる人たちを見掛けます。信仰心の篤い国民性なのです。
この地は王宮があったアユタヤ王朝時代、その東側に位置した寺院です。そして更に古い時代に既に基礎が出来ていたとされています。当初はワット・ムカラット(Wat Mukkharat)と呼ばれていましたが後にワット・タミカラットに変更されています。
この辺りはMaha Chakkaphat王 (1548 -1568)によって統治されていた時代、王の命令で反逆者の投獄場所としても使われたという歴史的経緯があります。
正方形の台座の全ての面に獅子が並んでおり、その数は52あります。タイでは象で囲まれた仏塔は多くありますが、このように周囲に獅子がいる仏塔はとても珍しいものです。
この獅子は、アユタヤ王朝よりも古い時代のクメール様式で造られており、長い年月の間、漆喰で保護されてきました。また、こちらの仏塔はアユタヤ王朝の初期の物の上に造られたのです。
様々な時代に様々な出来事があり、そして現代に残る建築物。その貴重な遺産は地元の人が多く参拝する場所となっていますので、現地では節度ある行動を心がけましょう。
仏塔の台座に上がることが出来ます。このように獅子を後ろから見ると、違うデザインであることが良く分かります。ぜひとも近くまで行って、違いを感じてみて下さい。
煉瓦とモルタルで造られた長方形の建物が礼拝所です。建物の前後に柱廊があります。窓枠と手すりはアユタヤ王朝初期から中期の建築様式となっています。ここに王室の人たちが来拝に訪れ、僧侶の法話を聞いていたのです。
今では床と外壁、そして柱の一部を残すのみとなっていますが、この建築様式をは他で見ることは出来ません。こちらに来たら、アユタヤ王朝の王族が訪れていた重要な場所だったことを、思い出してみましょう。
礼拝所は二か所から出入り出来るようになっていて、どちらから入っても正面に仏像が見えるように二つの仏像があります。通常の寺院では、出入口は仏を正面に見る一か所となっていることを考えると、そのような意味でもここは変わっていると言えます。
観光の際はどちら側も通れるようになっています。両側からの眺めを楽しんでみて下さい。
敷地内には他にも真っ白な寺院があり、そこにも仏像があります。また、巨大な仏頭、四方を水で囲んである建物の跡等が残されており、見所の多さと美しさは他の有名寺院に比べても決して見劣りはしません。
ワット・タミカラット(Wat Thammikarat)はアユタヤ観光において、ぜひとも訪れてほしい場所です。
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(2024/10/12更新)
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