アルプス山脈に源を発し、ドイツ、フランス、オランダを渡り、北海へと流れるライン川。かつて南北ヨーロッパを結ぶ大動脈として栄えた大河は、「父なる川」という愛称で親しまれています。現在でも国際河川として多くの貨物船が行き交っています。
ドイツを流れる700kmのうち、マインツ〜コブレンツ間の約65kmは、ロマンチック・ラインと呼ばれ、世界文化遺産に登録されています。両岸には諸侯が通行税を徴収するために築き上げた数々の城塞がそびえ立っています。
クルーズ船はマインツ〜ケルン間の185kmを、片道約11時間かけ往復しています。
その中でもライン川下りのハイライトとも言える人気区間がリューデスハイム〜サンクトゴアール間。この区間には多くの城塞や美しい街が集中しています。クルーズ所要時間は1時間。ネズミの塔や、アウフシェーンブルク城、ネコ城など、次々と現れる古城に目が離せません。また、この辺りはドイツ屈指のワイン産地でもあり、切り立つ丘に広がるブドウ畑も壮大です。まさに風光明媚な景色が穏やかに流れていきます。
広い船内にはレストランやデッキスペースがあり、飲み物や軽食をオーダーする事も出来ます。ドイツビールで乾杯!
サンクトゴアールの対岸にそそり立つのは、ライン川下りで絶対に見逃せないポイント、ローレライです。ローレライ伝説として水夫たちに恐れられた逸話で有名な132mの岩壁です。ライン川の中で最も狭く流れが速いため、かつては多くの船が行き止まってしまう航行の難所であった事から、「岩壁に佇む美しい少女に水夫たちが誘惑され、船が川の渦に飲み込まれてしまう」という言い伝えに転じたといわれています。
大迫力のローレライを見上げ、当時の勇敢な水夫たちに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
両岸に点在する小さな美しい街並みもライン川クルーズの魅力です。特にリューデスハイムはドイツの真珠とも呼ばれる小さな可愛らしい街で、ドイツでも有数の白ワイン産地としても知られています。
つぐみ横丁(Drosselgasse)と呼ばれる通りにはワイン酒場が軒を連ね、昼からワインを飲む地元民や観光客で賑わっています。
つぐみ横丁を抜けると、ゴンドラリフト乗り場があり、ワイン畑の丘に登ることもできます。丘の上にはレストランもあり、リューデスハイムの街を眼下に眺めながら、ブドウ畑に囲まれて白ワインを飲む事ができます。
乗り継ぎなどで立ち寄ることも多いフランクフルトからも、日帰りで行けるライン川クルーズ。
ドイツの産業の歴史、自然の脅威を肌で感じ、父なるラインに抱かれてみてはいかがでしょうか。
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