写真:佐藤 らなこ
地図を見る「ぼたん苑」は、上野東照宮の鳥居をくぐり、門を抜けたところすぐに位置しますが、いつもはその扉は閉まっているので、存在に気付かないことが多いと思います。しかし、冬と春の年に2回、期間限定でその扉は開かれます。
この「ぼたん苑」は、上野東照宮の敷地内に昭和55年開苑しました。回遊式日本庭園にたくさんのぼたんが植えられ、冬は40品種200株、春は110品種600株が栽培されています。開苑時間は9:30からです。冬は16:30まで、春は17:00まで入苑できます。入苑料金は大人(中学生以上)700円、小学生以下無料です。
写真:佐藤 らなこ
地図を見るぼたんは中国の国花で、新年を祝う花とも言われています。中国では上流階級で珍重されてきました。このぼたんの一般的な開花時期は4月下旬から5月上旬ですが、花の少ないお正月の縁起物として、技術を駆使して冬に開花させたのが「冬ぼたん」です。
春と夏に開花を抑制し、秋に温度調整をして、冬に開花させるという特殊な栽培には、2年も費やされるそうです。もともと冬に咲く「寒ぼたん」もありますが、自然環境に左右されやすく、着花率が低いので、技術を駆使して咲かせています。「冬ぼたん」の花は春のものよりは小ぶりですが、その希少性が高いものとなっています。
また、ぼたんひとつひとつにかけられている霜よけの藁囲いは冬だけのもので、とても風情があると、特に写真愛好家の方々に大変な人気です。これは冬に鑑賞する価値ありですね!
写真:佐藤 らなこ
地図を見るぼたんは「百花の王」とも呼ばれ、財産・繁栄・名誉・幸福をもたらす縁起の良い花です。
多くの品種が生み出されたのは江戸時代で、上野東照宮の「ぼたん苑」にも実に多くの品種のぼたんが栽培されています。「ぼたん苑」のぼたんのひとつひとつには、その名前のプレートがつけられています。一部をご紹介しますと、「八千代椿」「聖代」「黄冠」「島錦」「大喜紅」「島の藤」「紅輝獅子」「島津紅」などなどです。その名前がついた由来を考えたり、その花の微妙な違いを探したりしながら鑑賞するのも楽しいですね。
冬は梅など他の花も一緒に咲いており、ぼたんとの共演も見どころです。また、苑内にはお休み処もあります。甘酒やお茶を飲んで温まりながら、ゆっくりぼたんを眺める時間はとても心地いいものとなるでしょう。
写真:佐藤 らなこ
地図を見る「ぼたん苑」の鑑賞を終えたら、せっかくなので「上野東照宮」の参拝もしていきましょう。「上野東照宮」は、1627年徳川家康公を祀る神社として創建され、国の需要文化財として指定されています。大修理を終え、江戸創建時の色鮮やかさが見事に復元されています。
「ぼたん苑」と「東照宮」の共通拝観券(1100円)もあります。また、「ぼたん苑」開苑中のみ「幸せぼたん守」の授与や御朱印へのぼたんの花の押印が受けられます。ご自分はもちろん、大切な方へのプレゼントにもいいですね。
「冬のぼたん苑」が終わった後は、「春のぼたん苑」が4月中旬から5月上旬まで開苑となります。年に2回の冬と春の「ぼたん苑」の開苑期間などの詳細は、関連メモ「上野東照宮」のホームページよりご確認ください。
新幹線などで上野駅に到着した後や上野駅からの出発時間までちょっと時間が空いているな〜という時、または上野公園内の動物園や博物館、美術館での観覧や鑑賞を終えた後などのちょっとした時間に立ち寄るだけでも十分にお楽しみいただけます。まわりに花の少ない冬に貴重な冬ぼたんをゆっくり愛でることができる時間は格別です。
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(2023/12/2更新)
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