限りなく透明に近いブルーの川 〜阿寺渓谷(長野県大桑村)

限りなく透明に近いブルーの川 〜阿寺渓谷(長野県大桑村)

更新日:2013/07/30 17:22

津田 泰輔のプロフィール写真 津田 泰輔
阿寺渓谷は長野県大桑村にある美しい渓谷である。
犬帰りの淵や熊ヶ淵などの名前が付けられた美しい景観が続き、六段の滝や吉報の滝など変化に富んだ渓谷美を堪能できる。
さらにこの渓谷が特徴的なのは、流れる川の水の透明度である。
透明でブルーの色をたたえた水は神秘的でさえあり、誰しもがその美しさに魅了されるに違いない。
今回はその阿寺渓谷の魅力について少し紹介したいと思う。

思わず泳がずにはいられない!?

思わず泳がずにはいられない!?

写真:津田 泰輔

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大桑村は東に木曽山脈、西には御嶽山という3000m級の山に挟まれた山あいの村だが、古くから中山道の街道が走っており、今でも須原宿や野尻宿など歴史の面影が残っている場所である。
中山道は今も国道19号線として木曽川沿いに走っており、阿寺渓谷はその木曽川に流れ込む支流の阿寺川にある。

阿寺渓谷入口の交差点を曲がり、木曽川渡る橋を渡って阿寺川沿いの道を進めば、すぐに阿寺渓谷に入る。
そこから阿寺渓谷キャンプ場に至る約6km、ブルーに光る川を堪能しよう。

驚くほど透明度の高い犬帰りの淵

驚くほど透明度の高い犬帰りの淵

写真:津田 泰輔

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道路は少し細いので対向車に注意して進もう。
所々に看板が立っていて、淵や小さな滝の案内板になっている。
駐車場も無い場所が多いが、少し道も広くなっているので、看板を見つけたら車を停めて川を覗いてみよう。
きっと、息を飲むような美しい水が流れているはずだ。

川底までくっきりと見える透明度。
天気が良ければ、太陽の光で川底の白い岩がキラキラと輝いて見えるだろう。

遊歩道の先にある六段の滝

遊歩道の先にある六段の滝

写真:津田 泰輔

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渓谷入口から3.5kmのところに遊歩道に通じる駐車場がある。
駐車場からは吊橋を渡って川沿いの森を歩く遊歩道があり、途中には河原まで降りられる場所や小さな滝の近くまで行く道もある。

遊歩道をぐるっと回るのに30分もかからないが、吊橋から見下ろす川の青色に魅せられ、川に注ぐ六段の滝では森の緑色に癒されることだろう。

ブルーに輝く熊ヶ淵

ブルーに輝く熊ヶ淵

写真:津田 泰輔

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いたるところに見所があるが、ぜひ押さえておきたいポイントはこの熊ヶ淵だ。駐車場から1kmほど先に行ったところに、目立たない看板があるので見落とさないように注意しよう。
最初に見た時に川が青く輝いているのかと思った。
手前が木々で暗くて川は日光が差し込んで明るいからそう見えるのだろうが、川底にブルーダイヤが敷き詰められているような、神秘的な川の色だ。

阿寺渓谷最後の淵「牛ヶ淵」

阿寺渓谷最後の淵「牛ヶ淵」

写真:津田 泰輔

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ここは日陰になっているので深いグリーンの色。
色が濃い分、流れ込む滝の白が良く映えて輝いている。

透明な水がなぜブルーに見えたりグリーンに見えたりするのだろうか。
それは光の当たる角度や水に溶け込む成分、川底の岩の色など色々な要因があるのだろうが、透明度が高いことがまずは最低条件になる。

阿寺渓谷の上流には、集落もなく、砂防ダムすらないらしい。
人の手の入っていない自然の水は限りなく透明なブルーだと気づかせてくれる。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2012/08/12 訪問

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