写真:沢木 慎太郎
地図を見る「カオ・ソーイ」というのは、チェンマイ独自の香辛料が効いたカレーにココナッツを加えたまろやかなスープに、きしめんに似た平打ちの卵麺(バミー)が入り、さらにその上にパリパリの揚げ麺を乗せたもの。豚や鶏、牛などの肉が溶け込んだカレースープの濃厚さとスパイシーさがたまらない。
ハーブや香辛料の味が絶妙のタイ独自のカレー「マッサマンカレー(ゲーン)」と似ていますが、芳香が強く、独自のコクがあることが特徴。ミャンマーや中国雲南省の影響を受けた料理で、ココナッツミルクをたっぷり使い、スパイシーな中にもまろやかさがあるので、日本人の口にとても合います。
レシピはお店によって微妙に異なるため、どこが一番おいしいかは人それぞれ。その中でもチェンマイで最も有名で、カオ・ソーイがおいしいことで知られる老舗の人気レストランが「ラムドゥアン・ファーハーム」。写真がこちらのお店で出されるカオ・ソーイですが、舌にざらりと残る濃厚なスープの香辛料がたまらない。揚げ麺が少なく、モチっとしたコシのある平打ち麺が抜群においしく、スープによく絡みます。
写真のメニューは、鶏肉が入った「カオ・ソーイ・ガイ」。カレースープに鶏肉のジューシーさが加わり、これは激うまっ。文句なく、おいしい!
トッピングに玉ねぎ、高菜、ライムを入れるのですが、酸味や甘みが加わり、微妙に味が変化するのもおもしろい。ぜひ試してみて下さい。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るさて、こちらがタイ政府観光庁のサイトにも掲載されている「ラムドゥアン・ファーハーム」。
政府公認の超有名店とは思えないほど、たいへん地味ですが、店内は広く、小ぎれいにまとめられ、よく磨きこまれた木のテーブルやイスがなんとも居心地いい。
中心街から離れた位置(旧市街のターペー門からクルマで10分ほど)にあり、トゥクトゥク(オート三輪のタクシー)を使って行くこともできますが、ぼったくりが多いので要注意。メーターがなく、適正料金というのが常に変動するので、事前に料金交渉してから乗るようにしましょう。
店の目印は、写真の自転車の右側に見えている小さな看板。「カオソーイ ラムドゥアン」とカタカナで書かれています。地元民に人気のレストランなので、「ラムドゥアン」と言えば店の場所を教えてもらえます。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るさて、「ラムドゥアン・ファーハーム」にまで来たのなら、違うタイプのカオ・ソーイも味わってみませんか?
カオ・ソーイの麺は、さきほどご紹介した平打ちの卵麺(バミー)のほかに、「カノム・チーン・ナーム・ギョー」と呼ばれる細麺のパスタもあります。“ナーム・ギョー”もしくは、“ナム・ニィオ”と発音すれば店の人に通じます。
インターネットの検索でもあまり出てこないナム・ニィオですが、そうめんに似た麺で米粉から作られたもの。ベトナムで「ブン」と呼ばれる麺にも似ています。
「カノム・チーン・ナーム・ギョー」は、“そうめん入りのスパイシースープ”とされていますが、こちらのお店では、“パスタ”として提供。日本人の目から見て、「これがパスタ!」と驚かれるかもしれませんが、チェンマイならではのパスタ。特に女性に大人気のメニューです。
見た目は辛そうですが、スープはトムヤンクンを薄め、さらに辛さを抜いたマイルドな味わい。中央に見える丸い二つの玉は、卵のように見えますが、実はトマト。これが、うまい。口の中でプチっとはじけ、自然の甘みがたまらない。
手前にコンニャクみたいな灰色の細長いものが見えますが、これは「ルアッ・ムー」と呼ばれるもの。「ルアッ」が血で、「ムー」が豚。つまり、なんと、豚の血の塊です。あまり意識すると食べられないかもしれませんが、タイではスープの具材によく使われる食材。ちょっと濃い豆腐といった味わいと食感です。
カレースープとは別の、ヤミツキになるヘルシーなタイ風スープサラダ麺。こちらも、おいしいのでぜひ味わってみて下さい。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るそして、もう一品、ぜひ召し上がっていただきたいのがこちら。「サイウア」と呼ばれるチェンマイ風のソーセージです。これもお店によって独自の味付けがありますが、「ラムドゥアン・ファーハーム」のサイウアは、たまらなくスパイシー!けれど、とてもおいしい。豚肉がぎっしり詰まり、肉のうまみがたまらない。ハーブや香辛料、ニンニク、玉ねぎがたっぷり入っていて、とても芳醇な味わいです。
写真:沢木 慎太郎
地図を見るさて、最後に厨房のようすを。道路に面したお店の玄関部分が厨房となっているので、ご覧の風景を見ながら店の奥へ入っていくことに。カレー風味の香りが立ち込め、食欲がそそられます。
創業約70年。チェンマイで最も有名なカオ・ソーイの老舗で、一日に500杯を軽く売り上げるほどの人気店です。なので、厨房は大忙し!カオ・ソーイ売り切れてしまうこともあるので、早めに出かけ、お昼前をねらうのがおススメ。ご紹介した料理のほかに、「カオ・モックカイ」という鶏のカレーご飯もあり、いろんな味を楽しむことができます。
いかがだったでしょうか?
ご紹介した3品「カオ・ソーイ・ガイ」「カノム・チーン・ナーム・ギョー」「サイウア」で、合計約100バーツ。日本円で約350円前後。安いっ!
かなりの有名店なのに、この安さは感激!おいしさ、安さ、そしてタイ人のあたたかさ。どれをとっても、最高です。
チェンマイは“タイの京都”と呼ばれるほど風情のある寺院が多い、情緒あふれる街。お寺巡りに合間にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
なお、チェンマイの観光スポットや楽しみ方については別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいていて下さい。
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(2024/12/12更新)
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