君の笑顔に会いタイ!「トライバル・ビレッジ」で出会うチェンマイ山岳民族

君の笑顔に会いタイ!「トライバル・ビレッジ」で出会うチェンマイ山岳民族

更新日:2016/01/29 17:56

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家
タイ北部の山々には、カラフルな民族衣装を身にまとった山岳民族が暮らしています。美しい刺繍で編まれた民族衣装や、手づくりの工芸品、お茶といったお土産を見ることができ、つつましくて素朴な暮らしはまるで別世界!数ある中でも、気軽に日帰りで行けるのがチェンマイ郊外にある山岳民族村「ドイ・ブイ・トライバル・ビレッジ」。日常からかけ離れた桃源郷で、ビーズ帽をかぶった可愛い子どもたちの笑顔に会いに行きませんか?

素朴で素敵な民族衣装!素敵なモン族の子どもたち

素朴で素敵な民族衣装!素敵なモン族の子どもたち

写真:沢木 慎太郎

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タイは、実は多民族国家。ミャンマーやラオスとの国境付近には、山岳民族と呼ばれる人々が素朴な暮らしをしています。

一番有名なのは、ミャンマーとの国境にある街メーホンソーン付近で暮らすカレン族(首長族)。一方、タイの山岳民族で最も人口が多いのがモン族。中国南部にルーツを持つモン族は、染め物や刺しゅうがたいへん上手。美しい刺しゅうで編まれたカラフルなバッグやアクセサリーは一見の価値があります。

写真は、モン族の女の子。色鮮やかなビーズをつなげた独自の帽子をかぶり、素朴な民族衣装に身を包んでいます。何よりも、笑顔がとても可愛い!

そして、チェンマイの中心地から最も近くにあるモン族村が、これからご紹介する「ドイ・ブイ・トライバル・ビレッジ」(トライバル・ビレッジ)です。

秘境感がたまらない!モン族の村「トライバル・ビレッジ」

秘境感がたまらない!モン族の村「トライバル・ビレッジ」

写真:沢木 慎太郎

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こちらが、モン族の村「トライバル・ビレッジ」の入り口。チェンマイ市街を見下ろす標高1080mのステープ山に建つ「ドイ・ステープ寺院」よりもさらに山奥、旧市街から約20km離れた場所にあります。

タイ北部最大の都市・チェンマイへは、首都バンコクから飛行機で約1時間。そして、チェンマイ中心地から、「トライバル・ビレッジ」へはクルマで約1時間を必要とします。

日帰りで行ける最も近いモン族村。オート三輪のトゥクトゥクやソンテウ(小型トラックバス)をチャーターして行くこともできますが、ホテルなどで日帰りツアーを申し込むことも可能。くねくねとした山道は少し前まで舗装されておらず、でこぼこの急な道の果てにある「トライバル・ビレッジ」は電気が通ったのも最近のこと。山岳民族特有の秘境感がたまりません。

村ではオレンジ色の袈裟を着た僧侶や、お洒落な姿をした観光客、特有の民族衣装を身にまとったモン族たちに出会うことができ、独特な雰囲気を楽しむことができます。

お土産もいっぱい!店頭に並ぶ色鮮やかな民族衣装

お土産もいっぱい!店頭に並ぶ色鮮やかな民族衣装

写真:沢木 慎太郎

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さきほどの村の入り口を真っ直ぐ進むと、木で作られた素朴な家々が建ち並び、店頭には艶やかな刺しゅう糸やビーズで編まれた民族衣装が。

さらには、天然石を使った指輪や腕輪、銀のアクセサリー、ドライフルーツやお茶、ハーブティーなどのお土産が所狭しと並び、山岳民族の生活感が肌で感じられます。レストランではチェンマイ名物のカレーラーメン「カオ・ソーイ」なども食べることができ、チェンマイよりも安くておいしい!

「トライバル・ビレッジ」には約1000人が静かに暮らしていますが、店先で刺しゅうをする女性の姿も見ることができ、都会とは違った別の時間が流れているよう。その生活はたいへんつつましく、いつもとは違った非日常の旅を楽しみたい方におススメです。

カップルの方はぜひ!モン族の民族衣装で不思議体験

カップルの方はぜひ!モン族の民族衣装で不思議体験

写真:沢木 慎太郎

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村で最もにぎやかなメインストリートを歩いていくと、急に眺望が開け、段々畑に花を植えた植物園(入場料10バーツ)に出ます。小高い丘からは、かやぶき屋根やトタン屋根の家が緑の合間に見え隠れし、たいへんのどか。小さな滝が流れ、ちょっとしたトレッキングで大自然を満喫できます。

この場所でのおススメは、モン族の衣装を借りて、お花畑の中を散策すること。写真は、タイ人のカップルですが、ご覧のようにモン族の衣装に身を包み、気分はすっかり山岳民族。民族衣装にはコインやビーズがいっぱい飾られ、とても可愛い。歩くたびにかちゃかちゃ音が鳴り、不思議な体験をすることができます。非日常感が味わえるので、カップルの方に絶対おススメ。

モン族のレンタル衣装は約150円。薄く広がる遥かな山並みを眺め、幻想的な桃源郷で、普段とは違ったデートを楽しみませんか?

子どもたちが可愛い!山岳民族との“ふれあい旅”

子どもたちが可愛い!山岳民族との“ふれあい旅”

写真:沢木 慎太郎

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「トライバル・ビレッジ」では、村の奥に民俗資料館があり、山岳民族の素朴な暮らしぶりを見学することができます。タイ北部の山岳民族は十数部族。人口は約75万人で、中国南部やミャンマー、ラオスから移住してきた人々です。ちなみに、このような方々がタイ北部の山に住んでいます。

■モン族…モンとは、“自由”“独立自尊”といった意味を持つ。タイのモン族は、「青モン族」「白モン族」の2グループがある。その違いはファッションにあり、青モン族の女性は紺色のプリーツスカート(ひだの入ったスカート)を、白モン族は普段は黒っぽい服を着ているが、冠婚葬祭は麻の白いプリーツスカートを着用し、ビーズをちりばめた帽子をかぶる若い女性の姿も見られる。ちなみに、写真の女の子は、白モン族。

■カレン族…未婚の女性は、処女性を表す純白のワンピースを着用。清楚な雰囲気がとても美しい。首に真鍮のリングをつけ、首が長く見えるため、首長族とも呼ばれる。

■ムラブリ族…“東南アジア最後の裸族”と呼ばれ、農耕を行わないことが昔からの伝統。しかし、最近はほとんどの人々が衣服を着用し、農耕や畜産を始める人も。

■アカ族…赤色をメインとした刺しゅう、パッチワークは色鮮やかで繊細。銀のアクセサリーをちりばめた、「ウチュ」と呼ばれるとんがり帽子が可愛い。

■リス族…ファッションをはじめ、ショルダーバッグやブレスレッド、ポーチなどカラフルで色鮮やか。飾りひもをたくさん付けた平べったい帽子をかぶり、ファッションセンスが高い。

おわりに

いかがだったでしょうか?
山々に宿る精霊を信じ、焼け畑で農産物を作り、大自然と暮らす山岳民族。その生活を肌で感じ、素朴な人々とふれあう体験は実に素晴らしい!

ファッションなど独自の異文化を感じますが、一方で餅つきや、羽根つき、甘酒など、日本の風習と似た文化も持ち、非常に興味深い。顔や肌も、日本人とよく似ています。

また、「トライバル・ビレッジ」にまで行かなくても、ずっと手前にある「ドイ・ステープ寺院」で、ビーズ帽をかぶった可愛いモン族の子どもたちに会うこともできます。(チップを求められることもあります)

なお、モン族のお土産やチェンマイの観光スポットについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方はリンクからのぞいてみて下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/01/27 訪問

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