流氷を探検!北海道知床「流氷ウォーク」で感動とスリルの大冒険!

流氷を探検!北海道知床「流氷ウォーク」で感動とスリルの大冒険!

更新日:2016/02/01 17:57

1月下旬〜3月にかけてシーズンを迎える「流氷」。見渡す限り流氷に覆いつくされ、アイスブルーに染まったオホーツク海は、言葉を失ってしまうほどの美しさだ。まさに2ヶ月限定で繰り広げられるオホーツクのショータイムだ。その流氷の楽しみ方と言えば流氷砕氷船「ガリンコ号」や「オーロラ号」から見るというのが定番。しかし、ここでは”見る”ではなく”歩く”ことができるアクティビティ『流氷ウォーク』をご紹介しよう。

知床発祥のアクティビティ『流氷ウォーク』とは

知床発祥のアクティビティ『流氷ウォーク』とは

流氷ウォークは、専用のスーツを着て、地元のガイドと一緒に流氷の上を歩いて散策したり、海に浮かんだりして楽しむ流氷シーズン限定のアクティビティだ。果てしなく続く流氷の大地の上で、地上から見るだけでは味わうことができない自然の偉大さを体感しよう。

この流氷ウォークは、道内では「網走」と「知床」の2ヶ所で楽しむことが出来るが、どうせなら流氷ウォーク発祥の地「知床」がオススメだ。というのも、知床は地理的特徴から南下した流氷が溜まりやすいエリア。沿岸からびっしりと流氷で埋まるため、流氷ウォークがしやすい環境、言わば流氷ウォークの聖地と言える場所である。

催行している会社は、ウトロ内にある「MEPS」「SHINRA」「ゴジラ岩観光」の3社だが、特におすすめなのが「MEPS」だ。理由は、同行してくれるガイドが地元の漁師である点。オホーツク海とともに生き、流氷を知り尽くした漁師だからこその貴重な話を聞くことができるだろう。

歩いて浮かんで寝転んで!流氷でとことん遊ぼう

歩いて浮かんで寝転んで!流氷でとことん遊ぼう

流氷の上に一歩足を踏み出したら大冒険の始まりだ。流氷の上は無数の流氷同士がぶつかり合っていて、岩山のようにゴツゴツしている。とは言え、流氷は水に浮いている氷だ。ところによってはグラグラと揺れるし、氷が薄い場所では、海にズブズブと沈んでしまうことも。しかし、それがハラハラドキドキ、スリル満点でおもしろい。万が一、海に落ちたとしても、浮遊性抜群のスーツを着てるので安心。泳げない人でも心配はない。

次は、勇気を出して海の中に入ってみよう。足の下は深い海なので最初は少し怖いが、仰向けになって、力を抜いて、自然に身をまかせてみよう。ぷかぷかと浮かんで、流氷気分が味わえるはずだ。

少し慣れたら流氷の視線で見える世界を楽しもう。果てしなく続く流氷の大地と空と太陽、そして、神々しくそびえる知床連山の勇姿。まさに知床の壮大な自然が目に飛び込んでくる。デジタルな世界では味わうことが出来ない、自然と一体になる感覚をカラダいっぱいで感じよう。

クリオネと遭遇も!流氷が運ぶ神秘を探がしてみよう

クリオネと遭遇も!流氷が運ぶ神秘を探がしてみよう
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海に浮かんでいるとき、目を凝らしてよ〜く水中を見てみよう。100%の確率ではないが、運が良ければ流氷の天使「クリオネ」を見られるかも。翼のような足をパタパタとはためかせて泳ぐ姿はとても可愛らしい。

また流氷をよく観察してみると、真っ白に見えていた流氷が実は少し青いことに気づくだろう。これは、通称Ice Blue、流氷ブルーと呼ばれ、流氷自体が薄い塩分を含んでいるためだ。ちなみに、オホーツクの流氷と海と空の色を総称して「オホーツクブルー」と言う。そのオホーツクブルーをコンセプトにした網走の地ビール「流氷ドラフト」が販売されているので、お土産の1つにしてみてはいかがだろうか。

さて、流氷を目で楽しんだあとは、今度は耳をすましてみよう。「ギシギシ」「ギィー」というきしむ音が聞こえるはずだ。これは、流氷同士がぶつかり擦り合わさる時に生じている音で、「流氷鳴き」と呼ばれている。そう、止まっているように見える流氷も実は動いているのだ。まさに自然が生きていることを実感できる瞬間だ。

寒くない濡れない溺れないから安心安全

寒くない濡れない溺れないから安心安全

流氷ウォークで着用するのはドライスーツと呼ばれているものだ。靴から首元まで一体となっており、保温性、防水性は抜群だ。それでも「寒くないのか?」と心配される方も多いと思うが、心配はいらない。流氷ウォーク中は体を動かしているので、場合によっては汗をかくほどだ。また、浮遊性にも優れているので、何もしなくても浮いてくれる。泳げなくても安心だ。

ドライスーツの中は、動きやすい格好ならなんでも大丈夫だ(女性の場合、スカートはNG)。ただ、首元や袖口から海水が侵入する可能性もあるので、できるだけ濡れていもいい格好をおすすめする。

必要なものといえば、まずはニット帽だ。どうしても頭部は寒くなるので必需品である。視線を遮らないツバのないニット帽にした方がいいだろう。また、流氷上は一面真っ白。太陽が照っているととても眩しいので、サングラスを持参しよう。

「プユニ岬」で水平線まで続く流氷の壮大さを確かめよう

「プユニ岬」で水平線まで続く流氷の壮大さを確かめよう
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流氷ウォークのあとは、「プユニ岬」に行くのがいいだろう。オホーツク海の海岸線とウトロ港を一望できるエリア屈指の絶景ポイントだ。ここから、自分たちが歩いた流氷の全体を眺めることで、その壮大さをさらに実感できるだろう。

プユニ岬は、ウトロから国道334号線を知床自然センター方面に進んだ上り坂の途中にある。夕陽の名所としても知られているので、知床観光では必ず訪れたほうがいいスポットだ。

おわりに

各社で催行されている流氷ウォークの所要時間はおよそ90分。早朝から夕方の時間まで設定されている。流氷ウォークがはじめてという方は、朝から昼までの時間帯がオススメだ。それは、流氷ブルーが美しく見える上、日差しが海の中まで届くので、クリオネを見つけやすくなるからだ。それゆえ、人気がある時間帯なので予約のし忘れに注意が必要だ。一方、夕方は日中とはまた異なった魅力がある。流氷の上から知床の一日の終わりを告げる夕陽を見ることができるのだ。陽の光に染まりゆく流氷は実に神秘的で、感動の景色である。流氷情報や天気予報をチェックしてしっかりと検討しよう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/01 訪問

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