ご紹介する「いづみ荘」は、伊豆半島の付け根に位置する「伊豆長岡温泉」にあります。
数軒の温泉宿が軒を連ねる長岡温泉街のメインストリートに宿を構え、通りには共同浴場や足湯、更には、温泉地の代表的なお土産の温泉まんじゅう屋まである温泉情緒たっぷりの場所。そんな温泉街に欠かせないのが、こちらの「いづみ荘」です。
この宿の創業は、明治40年。伊豆長岡温泉の元となる「一号の湯」を発掘し、ここ長岡で一番最初に温泉旅館を開業した宿です。開業当時は「共栄館」と言い、共栄館ができたことで、伊豆長岡温泉が発展を遂げてきたそうで、云わば伊豆長岡温泉発祥の宿。共栄館は、明治・大正・昭和の3つの時代に亘って営業し、昭和に入ってから「いづみ荘」と改称され、現在に至っています。
創業100年を超え、数々の著名人や客人をもてなしてきた歴史ある宿。中でも、文豪として知られる「武者小路実篤」は、半年ここに逗留し、この温泉に惚れ込んでいたようです。宿の名前に「実篤の宿」と付けられており、滞在中に「愛と死」「棘まで美しく」などの小説や、絵画を描くなど執筆をしたため、宿には様々な品々が残されています。
こちらは、入口のロビーに展示されている書や絵画など。残されている作品や実篤に関するものは、これだけに留まらず、宿には「武者小路実篤文学館」があります。文学館は、常設展示されているので、宿泊者であればいつでも見学ができ、直筆の文などここだけにしかない代物もあるので、お見逃しなく! 湯上りに、じっくり文学に触れてみても良いですね。
宿に来たのなら、温泉は絶対に外せません!
こちらは大浴場「檜の内風呂」です。長岡温泉の元湯「一号の湯」の宿ですが、時代の流れと共に温泉の需要が高まり湯量が足りないため、現在はお隣の「古奈温泉」と併合された温泉が湛えられています。
温泉は、ブレンドされていますが、「古奈温泉」は、開湯1300年を誇る由緒ある湯。低刺激の肌に優しい湯で、美人の湯として誉れ高い、女性なら誰しも憧れてしまうような泉質です。
宿ではこの他に、「総檜造り野天風呂」などの大浴場や「洞窟モグラ風呂」などの趣の異なった貸切風呂もあるので、恋人やご家族で楽しまれてみては如何でしょうか?
【温泉データ】
泉質:アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
外来入浴:あり
こちらは先程の「檜の内風呂」にある露天風呂です。
露天風呂の中央には、実篤の言葉が刻まれたモニュメントがあります。実篤は昭和初期に、この近くの三津海岸で遊泳中に腰を痛めたため、ここを紹介されたそうです。良質な温泉があるため、湯治を兼ねてここに滞在しました。
意外な場所で、実篤のお言葉を目にすることができるのも、この宿の魅力の一つ。
大浴場の入口の暖簾など、色々な場所に実篤の文字や絵が描かれているので、探して見ても面白そうですね。
宿には、武者小路実篤が愛した特別室「実篤の間」が残されており、実際に宿泊することもできます。館内には「実篤の手描き陶器コーナー」もあり、皿やカップにシールを貼るだけで、オリジナルの実篤のイラスト入りのカップなどを簡単に作れます。翌朝までに焼き上がるので、旅の思い出にお勧めです。
いづみ荘では、日帰り入浴も行っています。「長岡温泉」から東京の「新宿駅西口」まで、高速乗合バス「伊豆長岡・修善寺温泉ライナー」を運行しているので、バスの発車時間に余裕のある場合は、温泉を楽しんでみても良いかもしれませんね。バスの詳しい内容はMEMO【東海バス】よりご覧下さい。
いづみ荘は、長岡温泉バス停から徒歩7、8分と便利な場所。伊豆長岡温泉の中でも、際立って落ち着いた雰囲気が漂っており、優雅に温泉を満喫できるとっておきのスポットです!
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(2024/9/18更新)
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