写真:大宮 つる
地図を見る1つ目のスポットは、「姨捨山放光院 長楽寺(観音堂)」と「姨石(おばいし)」です。
長楽寺は信濃三十三番観音霊場の14番目の札所。ご本尊は聖観世音菩薩で、“姥捨観音”と親しまれています。姨捨観音さまのご利益は幅広く、家内安全、健康長寿、病気平癒、交通安全、商売繁盛、良縁成就……など、ありとあらゆるご祈願が可能。いま叶えたい事柄をぜひぜひ祈願してみてくださいね。
※右側に見えるのが、長楽寺(観音堂)です。
写真:大宮 つる
地図を見るこちらの写真は、観音堂を正面下から眺めています。
観音堂の隣にあるのが、巨大な凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)の「姨石」です。その大きさはなんと、高さ約15m、幅約25m、奥行約25m……! 観音堂からご本堂のほうへと行ける階段があるので、そちらを降りて下から眺めてみると、その大きさに圧倒されます。
手前にあるのが、句碑・歌碑。こういった碑が境内に沢山あるのですが、古来より、長楽寺に松尾芭蕉や小林一茶など多くの歌人墨客が訪れたことを示すものとなっています。
写真:大宮 つる
地図を見る境内の「月見堂」近くにあるのが、千曲市指定天然記念物の「桂の木」。
樹齢千年を超える古木だそうですが、謡曲『姨捨』の中で、老女が捨てられたのはこの木の後ろと詠まれています(※ 想像上のお話です、念のため)。
すぐ背後にあるのが、「姨石」です。捨てられたおばあさんが岩と化したのが、この石と言われているんですよ。
桂の木の後ろには小さな石仏が。「こういった伝説があることから祀られているのかも?」と想像すると、また何とも不思議な感覚を味わえることでしょう……。
写真:大宮 つる
地図を見る境内を一通り眺めたら、姨石の上に登ってみましょう! 気軽に登れるので、おすすめスポットです。
観賞のポイントとしては
(1)姨捨「田毎の月」の景観を保護するために名勝として指定されている四十八枚田
(2)日本三大車窓の一つである、善光寺平(長野盆地)
です。
ちなみに、“田毎の月”とは四十八枚田に映る月のこと。仲秋の名月(十五夜)を四十八枚田に映し、句会や歌会をひらくことがステータスとされていた時代もありました。
また、たくさんの人が姨石の上で月見をしている様子が、江戸時代後期の紀行文作家・菅江真澄によって絵に残されていたりするんですよ。そんな歴史に思いを馳せながら眺めてみると、感慨深いものがあるのではないでしょうか?
写真:大宮 つる
地図を見る長楽寺から棚田のほうへ歩いて行くと、石仏がご鎮座している岩が見えてきます。こちらの岩は「姪石(めいし)」と呼ばれる岩。棚田の中にポツンとあり、ちょっとしたインパクトがあります。
姪石を展望地点として、ここから望むことができる約6haの棚田地域も名勝に指定されています。絶景を堪能してくださいね!
写真:大宮 つる
地図を見る長楽寺や棚田を散策し終えたら、ぜひ「姨捨観光会館」にも寄ってみましょう。
姨捨観光会館には、“さらしな・おばすて文学館”といった姨捨の歴史や文化を伝える箇所があり、松尾芭蕉直筆の「更科姨捨月の弁(複製)」が見られるのは全国でここだけとなっています!
また、地元のお母さんたち手作りのうどん・蕎麦などが食べられる食事処も。長野といえば信州蕎麦が有名ですが、こちらの観光会館では地粉“ユメセイキ”を100%の千曲うどんも頂くことができます。
ユメセイキで作られたうどんは、なめらかで、粘りとこしもある食感にすぐれた美味しいのが特徴。ここでしか味わえない手作りの千曲うどんや信州蕎麦を味わってみてはいかが?
以上、長野「姨捨(おばすて)」の歴史を感じるスポットを5つご紹介しました。歴史を知った上で訪れると、散策がさらに楽しくなることと思います!
車で来訪された場合には、「姨捨観光会館」に駐車場がありますので、そちらに駐車されると散策に便利です。電車の場合は、JR篠ノ井線「姨捨駅」が最寄りです。長楽寺までは徒歩15分程度の距離となっています。
ちょっとした俳人気分で、姨捨の美しい原風景を堪能してみてくださいね。
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(2024/9/9更新)
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