ここは海の中!?真っ青なステンドグラスの教会・ベルリン「カイザー・ヴィルヘルム教会」

ここは海の中!?真っ青なステンドグラスの教会・ベルリン「カイザー・ヴィルヘルム教会」

更新日:2018/07/30 11:34

浦 カオリのプロフィール写真 浦 カオリ 旅する陶芸作家
ドイツの首都ベルリン中心部にあるカイザー・ヴィルヘルム教会の礼拝堂内部は、目が覚めるような青い空間!
壁一面に青を基調としたステンドグラスが埋めこまれ、まるで海の中にいるような錯覚をおこしそうな幻想的な雰囲気です。

実はこの教会、第二次世界大戦中に爆撃を受け、今現在も戦争の悲惨さを伝えるために破壊されたまま現存している教会なのです。

1891年に建立された教会

1891年に建立された教会

写真:浦 カオリ

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カイザー・ウィルヘルム教会は元々、初代ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世に敬意を表して建てられたプロテスタント派の教会でした。ロマネスク様式で建造された教会は尖塔の高さ113m、2,000人を収容できる広さの教会だったそうです。当時の内部の壁には2,700平方mを超えるモザイク画が施されていました。

しかし、1943年の空襲で教会内部はほぼ破壊されてしまいました。空襲の被害を免れたエントランスホール部分は、現在も見学することができます。

戦争の悲惨さを忘れさせないために

戦争の悲惨さを忘れさせないために

写真:浦 カオリ

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終戦後、大きなダメージを受けた教会を立て直し計画があったのですが、「戦争の悲惨さを忘れてはいけない」とベルリン市民が教会の保存を訴えたため、取り壊しの計画は中止。教会部分を破壊されてしまたため、隣には新たな教会堂が建設されました。

新しい礼拝堂は八角形をした近代的なビル。旧教会のロマネスク様式とは対照的で、「これが教会?」と目を疑ってしまうかもしれません。

しかし、この新教会の見どころは何と言っても内部!!

まるで海の中…真っ青な教会内部!

まるで海の中…真っ青な教会内部!

写真:浦 カオリ

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新教会の内部は、驚くほど青い空間!入った瞬間に思わず立ち止まってしまうほど、見るものを圧倒します。

この青さの理由は、壁一面に約2万枚を超える青を基調としたステンドグラスが埋め込まれているため。教会内部に射し込む太陽光がステンドグラスを通して、まるで海の中にいるような錯覚を起こします。

このステンドグラスのデザイナーは、フランスの世界遺産・シャルトル大聖堂内のグラスからインスピレーションを受けてデザインをしたそう。

運が良ければコンサートも?!

運が良ければコンサートも?!

写真:浦 カオリ

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新しい教会内部、入り口の真上にはオルガンもあります。運が良ければ美しいオルガンの音色を聴くことが出来るかも?!

また、この教会では時々コンサートも行われています。幻想的な青いステンドグラスの中で聞く音楽は格別なこと間違いなし!興味のある方は、教会のHPでスケジュールを確認してから訪れてみてはいかがでしょうか。

最後に

東西ドイツ分裂時は西ドイツ側にあったこの教会。この教会だけではなく、ベルリン市内には東西分裂の象徴でもあったベルリンの壁や、戦時中の銃痕の跡を消さずに残している美術館など、戦争の負の遺産を多く残しています。

こうしたベルリンの背景を肌で感じてみてはいかがでしょうか。

【カイザー・ヴィルヘルム記念教会-KaiserWilhelm Memorial Church-】
Uバーン Kurfürstendamm駅より:徒歩2分
Uバーン+Sバーン Zoologischer Garten駅より:徒歩5分
開館:AM9:00〜PM19:00
入場:無料

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