「狩宿の下馬桜」は、国内最古の山桜(学名:アカメシロバナヤマザクラ)といわれ、樹齢は800年以上。日本五大桜の1つに数えられ、国の天然記念物に指定されています。
1193年、源頼朝公が富士の巻狩りの際、この桜の前で下馬し、馬を繋ぎ止めたとされることから「駒止の桜」、「狩宿の下馬桜」とも呼ばれるようになったそうです。
かつては樹高35m、幹回り8.5mの巨木であったそうですが、度重なる台風の被害により一時は樹勢が衰えてしまいました。しかし、地元の懸命な取組みもあって、近年は若芽の成長によって樹勢を盛り返してきています。
例年の見頃は4月中旬。
桜花期が近付くと、開花状況が富士宮市のHPに掲載されますのでご確認下さい。
単に美しいだけではなく、気品と風格を備え、引き込まれるような魅力が感じられるはず!
「狩宿の下馬桜」にゆかりのあるのは源頼朝公だけではありません。
江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜公もその一人。この桜について「あはれその 駒のみならず 見るひとの 心をつなぐ 山桜かな」と詠んだそうです。
800年以上もこの地に佇み、移ろいゆく時の中で人々を魅了し続けてきた美しい桜。
この桜をゆっくり眺めながら感慨にふけるのも良いでしょう。
下馬桜とあわせ、もう一つのお楽しみは菜の花畑!
地元では、周辺の田に菜の花を植栽し景観づくりに努めており、菜の花と狩宿の下馬桜の共演が楽しめます。
その景観に更なる趣を加えているのは、井出家の「高麗門」です。
これは源頼朝公が富士の巻狩りの際、本陣とした井出家のもの。
井出家は鎌倉時代から続く名家で、当時の建物は江戸時代中期に火災により焼失。現存する井出館は江戸時代中期の上層農家の貴重な歴史的建造物で、「井出家高麗門及び長屋」として富士宮市の文化財に指定されています。
まるで日本の原風景のような周囲の景観は、どこか懐かしさをも感じられるでしょう。
富士山のお膝元である富士宮市といえば、やはり富士山は外せないですよね。
天候に恵まれれば、下馬桜・菜の花・富士山の共演が楽しめます。
春限定の3つの美を堪能してください!
なお、桜花期にあわせ「狩宿さくらまつり」が開催され、田楽座、日舞などの舞台公演や、地元の特産品が販売されます。
2016年は4月9〜10日の2日間。開催日は年によっても異なるので、詳細は富士宮市のHPをご覧下さい。
※狩宿さくらまつり:例年4月中旬
※無料駐車場あり
狩宿の下馬桜から少し足を延ばせば、白糸の滝や田貫湖、朝霧高原などに加え、名社・名寺も多く、あわせて観光やドライブを楽しんではいかがでしょうか?
これらの場所については、他のナビゲーターや筆者も他の記事で紹介しているので是非ご覧下さい。
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