写真:花村 桂子
地図を見る太宰府天満宮本殿の後方に広がる梅園を抜けると、小高い山。その頂に「天開稲荷神社」は祀られています。神社へと続く道の両脇には紅白のぼりがはためき、立ち並ぶ朱塗りの鳥居は、わたしたちを天へといざなう道しるべのよう。
苔むした石段は、上がるにつれてどんどん狭く、傾斜はちょっぴり急になりますが、手すりがあるので大丈夫。5分も歩けばお迎えの白狐に出会えます。
足腰に自信がない方には、石段のほかに舗装された回り道が用意されているのでご安心を。そちらからも美しい木々や鳥居がご覧になれますよ。
写真:花村 桂子
地図を見る天開稲荷神社は、鎌倉時代に稲荷神社の総本社「伏見稲荷大社」から分祀された歴史ある神社。商売繁盛、五穀豊穣をもたらす「宇迦之御魂大神(うかのたまのおおかみ)」をおまつりする、九州最古のお稲荷さんです。
お稲荷さんの眷属(お使い)といえば、白狐。人間の目には見えない白色(透明)をした徳の高い狐で、「びゃっこさん」とあがめられます。
「天開稲荷神社」で迎えてくれるのも、巻き物と玉をくわえた一対の大きな白狐。眼光鋭くりりしい姿からは、神聖なパワーがあふれ出ているようです。
本殿にお参りをしたら、ぜひ「奥の院」へとお進みください。絵馬掛けの右奥に、さらに山上へ続く石段があり、ここにも一対の白狐が座り、朱色の鳥居が並んでいます。
細道を上った突き当たりにあるのが、石室「奥の院」です。
写真:花村 桂子
地図を見る九州北部は、古墳文化が栄えた古い歴史のある地域。
太宰府には菅原道真公が退治した大なまずが石の姿に変身したと伝えられる巨石「なまず石」が残っていたり、石とこの地の関連は深いようです。
奥の院は、巨石に囲まれた小さな祠。
腰をかがめて石門をくぐると、大人ふたりが入ればぎゅうぎゅうになるくらいの狭い空間。天満宮のざわめきもここまでは届きません。外界と切り離されたかのような静かな祠には、ままごとみたいに小さな社がまつられています。まわりには白狐たちがびっしり並び、真ん中の一対が捧げ持つのは丸鏡。この鏡を通して「宇迦之御魂大神(うかのたまのおおかみ)」へ願いを届けてくれるのでしょうか。
ぜひ、中に入ってお参りくださいね。
万葉の時代から栄えた「西の都」太宰府。
太宰府天満宮は国内外からの観光客でいつもにぎわっていますが、「天開稲荷神社」は人影もまばら。静謐な空気に包まれて「天に道が開け、運気がどんどん上昇する」パワーを感じられるおすすめのスポットです。
太宰府天満宮を訪れる際には、ぜひ足を伸ばしてくださいね。
●天開稲荷神社
「太宰府天満宮 本殿」から山のふもとまで550m、徒歩10分
山頂まではさらに5分ほど
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(2024/10/9更新)
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