つるや旅館は、芦原温泉の中でも老舗の旅館で、今風の何万坪の大庭園や、大きな吹き抜けロビーもなく、こぢんまりとしたどちらかと言えば、昭和を感じさせるような旅館ですが、館内はすみからすみまで清掃が行き届いています。また全館が畳敷きのためとっても足触りがよく快適に過ごすことができます。
宿に到着すると、長い畳廊下を通って、季節の一輪挿しの花が出迎えてくれるお部屋に案内されます。数寄屋風造りのお部屋で、部屋ごとに、それぞれ少しずつ趣向が違っています。お部屋も広めで、前の間と次の間があり雪見障子越しには広縁を通してお庭も楽しむことが出来ます。お抹茶で一服しながらチェックインもこのお部屋で行います。ゆっくりくくつろぐのも良いのですが、夕食前におすすめのところがあります。それは…。
温泉に入る前に是非とも体験していただきたいところがあります。それは、玄関に続いたお部屋でくつろぎの間。ここには、源泉を引いた足湯と温泉たまごの茹で処コーナーが用意されています。自家源泉で温度は70度ほどの高温のため誰でも上手に温泉たまごを作ることが出来ます。たまごと温泉の中に浸すカゴはそばの棚に置いてありセルフサービス。初めての人でもちゃんと美味しく出来ますからご安心を。
つるやの温泉は、適度に塩分を含んでいるため、ほのかに塩味がきいた美味しい温泉たまごになります。たまごをカゴに入れて、温泉掛け流しのゆで処に浸ければおよそ20分でできあがります。ここのくつろぎの間には、雑誌なども用意されているので、足湯に入りながら待つのも楽しいものです。なお、温泉たまごゆで処は夕食時間までのサービスですので、お早めにお忘れなく。
三つある源泉のうち二本が、「福の湯」と「芦の湯」として男女別の大浴場と庭園風の露天風呂となっています。もう一つ「鶴の湯」は、貸切風呂になっています。上の写真は、「福の湯」の庭園風呂。
大浴場といっても大型温泉ホテルのような大きさではないのですが、この旅館にマッチした落ち着きのあるお風呂です。大浴場の外にあるのは、庭園風の露天風呂。庭園にある石風呂が露天で、手前側は屋内になっていますが、庭との仕切りがないため半露天で外の風を感じながら入ることが出来ます。雨の日もここなら大丈夫です。ここには寝湯もあって、まったりとした気分で存分に温泉を楽しむことができます。ここには、慢性消化器病・慢性便秘に効能があるという飲泉も用意されています。
つるやの源泉温度は80度ほどですが、加水することなく熱交換方式により30度ほど温度を下げ館内の冷暖房に使用しており環境にも配慮されています。お風呂の湯温は41〜42度前後で湯量豊富なため掛け流し。浴槽には常に新しい源泉のお湯が注がれています。
温泉好きの方には是非早めのチェックインをおすすめします。このお風呂を楽しんでいるだけで時間はあっという間に過ぎていきますから…。
お料理は、板長さんの地元産で旬のものの食材にこだわりを持った創作会席料理です。季節によって当然メニューは違ってきますが、唯一必ず出てくるのが、フカヒレのスープです。和会席のお料理にどうしてフカヒレスープなの?と思いますが、塗りのお椀で出てくるフカヒレスープは、「特製鱶鰭スープ 黄金仕立て、洗い葱」というもの。板長自慢の一品です。和風お澄まし風で深い味わい。とっても美味しいのです。いわゆる中華のフカヒレスープとは違います。これぞ和風フカヒレスープです。季節によらず必ず出てきますので、板長さん自慢の味を是非ご堪能ください。
食後は、もう一度、今度はのんびりゆったり寝湯や岩風呂などじっくり楽しみましょう。つるや旅館では、ちょっと一服できるやすらぎの空間がそこここに配されています。お風呂から上がっても、読書をしたり、新聞を読んだり、明日の予定を女将からアドバイスを受けたり充実した時間を過ごすことができます。ただこのお宿は、お子さま連れの旅行や団体旅行にはあまり向いてはいません。ゲームコーナやカラオケそれにスナックバーの設備はありません。それだけに、ご夫婦で大人の時間を過ごしたいという方にはピッタリ。落ちつきとゆとりの時間を存分に楽しむことが出来るそんなお宿です。
芦原温泉からの観光は、東尋坊や越前海岸、曹洞宗の総本山永平寺、勝山には恐竜博物館など、見どころもたくさん。JR芦原温泉駅からは、金沢方面へも特急サンダーバードで40分ほど。駅まではつるや旅館からの無料送迎のサービスもあります。北陸新幹線金沢からも東海道新幹線米原からも便利な芦原温泉、つるや旅館へ出かけましょう!
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